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スパルタ宣言

 前回、吹奏楽のお別れコンサートの出来事を書いた(別れのうた第1弾)。その2週間後の出来事。

 

 うちの地区は、3月末に新聞で教員異動が発表され、教え子たちにお別れを言わないまま転勤するので、4月になって少ししてから、異動した教員は前年度勤務校へ戻りお別れの挨拶をするという「離任式」が行われる。

 式では、一人5分しゃべっても10人いると50分になるが、中3を担任していた場合などは離任式では直接の教え子は部活生徒だけなので、2~3分で終わることも多い。

 

 ところが、この時の僕は、中1を2度続けて担任した翌年だったので、生徒600人中400人は直接教えてきた子たちであった。その上、部活も充実しており、国体行事をはじめ、初めてのマーチングなどにチャレンジしたり、アンサンブルでも合奏でも上位大会へ選抜されたりと充実した活動をしてきたので、語ることがあふれてきて、なんと15分も時間を使ってしまった…。

 

 いろいろな思いを話した後、うまく伝えられないニュアンスを、最後に歌にして披露した。名付けて「スパルタ宣言」(別れのうた第2弾)

 「感動は笑いから」というのが僕の歌や行事運営のコンセプトなので、この歌もそんな形で替え歌にした。

 ※ 僕はさだまさしの「関白宣言」が大好きで、自分の結婚式でぜひ歌いたいと思っていたのだが、この時すでに30代半ばを過ぎ、歌う機会はないかもと思って選曲した。

 

 歌をきちんと歌いたかったので、歌っている最中は、心が乱されないようになるべく教え子たちを見ないようにしていたが、コミカルな歌詞でねらい通り笑いが起きた後、鼻をすする音が聞こえ始め、それがだんだん広がってすすり泣きになり、ハンカチの動きが目に入ってくると、僕自身も歌詞が飛びそうになったが、それでも何とか最後まで歌い切ることができた。

 この後、子どもたちからもらったメッセージ集(手紙綴り)は、僕の宝物になっている。

 

 ※ 当日の録音が残念ながらないので、前日に録音したものです。

 ※ 離任式で毎回歌を歌っているわけではありません。この時が最初で最後です。

 ※ お別れコンサート、離任式と、お別れのうたが続いたが、この子どもたちとの歌にかかわる関係は実はまだ続く。(別れのうた第3弾をどうぞ)