今日の自宅稽古(アホと柄杓は使いよう) | 茶の湯放浪記

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田舎に住む、普通のサラリーマン茶人のおろかな日々を綴っています。
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筆者は坊主頭ですが毛髪の事情によるもので、寺とは関係ありません。

先週私は、これを立礼卓の水指に使ったが、点前中に柄杓の合(コップ部分)が入らずに、急遽普通の水指に変えた。

しかし、この器に未練たらたらの私は、「ホナ、柄杓の合が小さかったら入るんと違うか?」と考えた。

そして、「一服柄杓」「ミニ柄杓」「豆柄杓」等の名前を入力して、ネットショッピングやネットオークションを覗いてみた。

 

「一服柄杓」というのは、点て出し(陰点てとも言う)専用として水屋で使う物で、柄杓にお湯をギリギリ一杯入れて、丁度抹茶一服分になる。

普通の柄杓だと、ちょっと多めにお湯が汲めて微調整が可能なのだが、逆に使う人により、また茶碗の大きさによる目の錯覚で一服の量が一定しないのだ。だから、色んな人が色んな多くの茶碗にお湯を入れるのに、これがあると大変便利。しかし、そういうイベントにしか使わないから私は持って無い。

これが、中古なら2700円(送料別)、新品なら4~5千円くらいする。

欲しいけど、こんな事の為に買うのもねえ・・・。

「ミニ柄杓」「豆柄杓」というのは、小さな壺や甕から焼酎や黒酢やタレなんかを汲むのに使うみたいだ。金属製やプラスチック製でもええけど、木製・竹製の方がインテリア的な趣もあるのだろう。

これらは4~5百円で有ったが、送料が出ない為か、あわせ買い対象商品(合計2千円以上)だった。

安いから買ってもエエけど、その為に合計2千円の買い物をせなアカンのも、なんだかなあ。

 

そんな、こんなで悩んでいたら、フト疑問が沸いた。

「柄杓の合が入らなったのは、柄杓の使い方が悪かっただけと違うか?」

試してみたら、その通りだった。

柄杓の合の底から、水指の口に入れたら、すんなり入るがな(笑)

・・・「アホと柄杓は使いよう」とは、この事だわさ(大笑)

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今日の稽古場の道具組は、こんなん。

 

 

花は、今朝、義母宅で貰って来たコスモス(薄紅)と秋明菊(白)。

花って、その日限りの儚い(はかない)茶道具なんだなあ。そして、茶道具唯一の生物。

今日も立礼の稽古をしたので、幻の点前座。

霰釜を置いてみた。これも、ええやん。

破れ笠の風炉釜は、こっちに来た。

水指が小さいので、大きな釜だとバランスが悪いんだ。

「テーブルが狭いので、失礼ですが柄杓の柄(え)をお客様の方に向けてください。」

「え?」

「・・・いや、え?やなくて「柄」です。」

最近の小学生は、柄杓の柄(ひしゃくの「え」)が判らんのか?

しかし、私も今、柄杓の柄の「ひ」と「え」が同じ字であることに、55歳にして初めて気付いた(笑)

 

今日の客席

 

今日の主菓子。

Tさんのお持たせで、銘は「虫の声」。月と芒と鈴虫かなあ。

 

今日も楽しくお稽古出来ました。

Tさん一家3名様、ありがとうございました。