【三県境とその周辺 ⑤⑥:大前神社・雷電神社】パワースポットを巡る夫婦旅 | 徒然なるままに山と歴史を・・・

徒然なるままに山と歴史を・・・

このブログでは登山記録、また、歴史旅について書いていこうと思います。

YouTubeでも動画をあげていく予定ですのでチャンネル登録も併せてお願いします( ^ω^ )

2024年3月19日 埼玉・茨城・栃木・群馬の県境周辺のパワースポットを巡ってきました。

その⑤大前神社・⑥雷電神社 です。

 

 

 

三県境から谷中湖西岸の土手の上の県道を北上していくと、埼玉→栃木→群馬→埼玉→群馬と何度も県境を越えます。栃木に入って渡良瀬川を越えた先に大前おおまえ神社があります。栃木県には真岡市にも大前神社というのがありますが、そちらは「おおさき」と読みます。どちらも延喜式内社です。

 

境内に入るとすぐに狛犬がいます。全体的にのっぺりしていて首がない感じです。古河公方公園の狛犬もかなり特徴的でしたが、こちらも負けていません。

 

ニノ鳥居の前や拝殿の前の狛犬は普通の狛犬でした。

周囲は田畑がある中で、ここだけポツンと森になっていて、昔からここにあるようですが、明治12年にここに移転してきたそうです。

 

拝殿の左には11基の石祠が並んでいます。その並びに御輿庫があります。

 

拝殿は向拝虹梁の上に龍の彫刻がありますが、他には彫刻や彩色はなく、質素な建物です。

 

拝殿の後ろへ行ってみると、本殿はカラー鋼板の覆い屋の中にあるようですが、ちゃんと狛犬もいました。拝殿や鳥居の前の狛犬は首を曲げて参拝者の方を向いていましたが、ここのはまっすぐ向いているので、すぐ前の壁を見ている感じです。

 

拝殿と本殿を繋ぐ幣殿というか渡り廊下の下をくぐって拝殿の後ろをぐるっと回ると、神楽殿の前に出ます。

 

神社の右奥に富士塚があり、頂上には浅間神社が祀られています。左の建物は弁天堂で、内部には真っ暗でしたが、弁天様を祀る社が納められているのが微かに見えました。

 

大前神社から南へ行くと、渡良瀬川と利根川に挟まれた群馬の南西端の板倉町に入ります。町の中央付近に雷電神社があります。神社の東側の駐車場から細道を抜けて南側に出ると門前町のような通りがありますが、今は鳥居の前の2軒しか店はありません。

 

石段の上に大きな拝殿がどっしり構えています。屋根の棟飾りや向拝の唐破風や賽銭箱にも葵の御紋がついていました。各地にある雷電神社の総本宮の風格があります。聖徳太子が創建したと伝わる古社ですが、延喜式やその他の古書には記載がないようです。

 

向拝虹梁の上には龍が、懸魚には鳳凰が彫られています。

 

拝殿の近くに行くと、蟇股に干支の動物が彫られ、その上にも波と花の彫刻がありました。

 

東側の蟇股には辰や卯が彫られています。

 

手挟みにも色鮮やかな花が彫られていました。

 

拝殿の後ろへ行ってみます。

 

本殿には壁に大きな彫刻があります。

 

玉垣の間からのぞくと、縁の下にまで彫刻が施されていました。こんなところにまで複雑な斗栱があります。

 

本殿の裏側も鮮やかな彫刻があります。

 

脇障子は透かし彫りになっているのがわかります。

 

縁の下の左側がウナギ獲りしている子供の彫刻です。

 

本殿の西側も鮮やかな彫刻がびっしりです。

 

本殿の真後ろに奥宮があります。本殿や拝殿より後の、慶応4(1868)年に建てられました。その年の9月に改元されて明治となっています。

 

向拝虹梁の上にいるのは楽器を奏でる仙人でしょうか。木鼻には獅子と獏がいます。

 

側面にも彫刻が見られます。

 

裏側は意外と簡素な感じです。

 

奥宮の左側に末社の八幡宮稲荷神社があります。

 

八幡宮稲荷神社は真ん中に柱が建つ、二間社入母屋造りという珍しい社殿で、天文16(1547)年に建てられたものです。本殿や拝殿は県の重文ですが、こちらは国の重文に指定されています。八幡神とお稲荷様が祀られていますが、キツネはいないようです。

 

八幡宮の手前の狛犬。この辺りの神社の狛犬は独特なものが多く、狛犬だけ見て回っても楽しめそうです。

 

八幡神とお稲荷さんの扉の上の蟇股には、それぞれ彫刻と彩色が施されていますが、それ以外はいたって普通の簡素な造りです。

 

拝殿の西側の林を突っ切っていくと広い公園があります。公園の北側の瓢箪型の池のほとりに弁財天社があります。

 

この弁財天社も雷電神社の末社です。鳥居の右手前には雷電神社と同じ三つ巴の神紋を刻んだ石があります。

 

社の中には石祠が納められ、たくさんの白蛇様が並んでいました。

 

たまたま古河公方が登場する小説を読んでいたことで、三県境に近い古河公方ゆかりの地を回りましたが、今度はしっかり計画を立てて太田道灌や長尾景春や山内・扇谷上杉氏など、30年にもわたる享徳の乱の舞台を回ってみようと思います。

 

次はどこへ行こうかなあ・・・