2021/11/3~4 浄土平駐車場から一切経山・烏帽子山を経て、西吾妻山へ行ってきました。
今回の行程
【1日目】
08:28 浄土平駐車場 スタート
09:04 姥ヶ原東分岐
09:13 鎌沼東岸
09:26 酸ヶ平避難小屋 [休憩 3分]
09:39 大穴分岐
09:56 一切経山 [滞在 12分]
08:39 湯ノ平分岐 [滞在 3分]
10:55 家形山 [滞在 3分]
11:13 家形山北三叉路
11:38 兵子 [休憩 10分]
12:06 ニセ烏帽子山
12:37 烏帽子山 [休憩 11分]
13:31 昭元山 [休憩 7分]
14:18 大倉新道分岐
14:41 東大巓
14:53 弥兵衛平分岐
15:38 藤十郎
16:26 人形石
16:44 かもしか展望台分岐
16:53 大凹水場 [休憩 6分]
17:37 梵天岩
18:10 西吾妻避難小屋
【2日目】
西吾妻山
梵天岩
人形石
大倉新道分岐
谷地平
谷地平避難小屋
姥神
姥ヶ原
浄土平駐車場
歩行距離 : 34.4km
本日の荷物
ザック (ミレー:マーカムスイッチ)・ストック2本
アイゼン(グリベル)・レインウェア・スパッツ・
ガーミン・バッテリー・単3電池2本・ヘッドライト・
カメラ(α5000)・熊鈴・コンパス・
寝袋(モンベル)・エアマット(モンベル)・サンダル・
ネックウォーマー・ニット帽・
フリース(2枚)・手袋(薄手)・ダウンジャケット・
薬類・塩飴・水1000ml・ソルティライチ500ml・
カントリーマーム・おにぎり・サンドイッチ
今回はずっと行こうと思っていた吾妻連峰の縦走です。
磐梯吾妻スカイラインは、11/15からの全面通行止めに先立つこの時期は、夜間通行止めです。祝日ということもあって、土湯ゲートは8時の開門前には数十台の行列ができていました。
スタートが遅めなので、浄土平駐車場(500円)に入ると、すぐに出発です。
ビジターセンターの横から木道が始まります。草原に変わりつつある湿原は遮るものもなく、吾妻小富士に見送られるように歩いていきます。
丁字路を右に曲がり、火山ガスを噴出している山肌を正面に見ながら行くとすぐに突き当たり、砂利のハイキングコースとなります。
木道が終わって、砂利の多い道を3分程行くと、姥ヶ原方面と酸ヶ平方面の道が分かれます。計画では酸ヶ平方面でしたが、勘違いして左の姥ヶ原方面へ行ってしまいました。
分岐から先は登山道になり、坂が急になっていきます。落葉して明るくなった林を登り、周りが開けた所で振り返ると吾妻小富士がよく見えます。
左に目を転じると、下から見えた噴気孔の上の方にもガスを噴出している所がありました。
更に登ると吾妻小富士の左に福島の市街地が見えます。
しばらく登ると急に辺りが開けて草原になり、木道を少し行くと大きな岩がゴロゴロしている場所に出ます。この周辺が姥ヶ原の東端です。
姥ヶ原から来た道を振り返ると、山頂の四角い大きなアンテナが目印の、高山が見えます。
姥ヶ原の分岐から、木道で平坦な笹原を歩いていくと、すぐに鎌沼が見えてきます。いつの間にか一切経山が雲に覆われて、見えなくなっていました。
右手に鎌沼を見ながら更に木道を5分程行くと、丁字路になっています。左は谷地ヶ原方面です。ここは右へ、酸ヶ平方面へ進みます。
鎌沼の水は澄んでいて、青空が見えてくると水面も濃い青に輝きます。
鎌沼の北岸を歩いていると、水面に反射する陽光が眩しいですが、気持ちがいいです。
酸ヶ平の湿原に出てきました。いくつも池塘が点在し、向こうに避難小屋が、その上には火山ガスが強風で真横に流れる様子が見えます。
酸ヶ平避難小屋に到着しました。別棟に男女別トイレがあります。
小屋内部は周囲にベンチがありますが、床はなく、土間コンなので宿泊にはあまり向きません。
避難小屋を出ると、いきなりの急登ですが、高い樹木がないので、振り返るといつでも酸ヶ平や鎌沼を見下ろすことができます。
避難小屋から10分で大穴分岐に出ました。一旦ここで一息つきます。
大穴分岐から酸ヶ平を見下ろすと、東吾妻山や、鎌沼の向こうの中吾妻山が見えます。
大穴分岐から右へ行くと噴気孔の上に出ますが、今は通行止めになっています。ここはまっすぐ一切経山を目指します。石が転がる歩きにくい急登が続いています。もう樹木はなく、強い風が吹き付けます。
山頂手前から見下ろすと、吾妻小富士の火口がよく見えます。
一切経山(1,949m)の広い山頂に到着です。ものすごい強風で、前の人も体を傾けて耐えています。
ケルンの向こうに東吾妻山、左奥に安達太良山、右端に磐梯山、絶景です。
福島市内も一望です。街の中にポツンとあるのは信夫山です。
山頂の北側から五色沼を見下ろせます。かつて火口だったことがよくわかります。
烏帽子山から中吾妻山へ続く稜線を眺めながら、急坂を下っていきます。
一旦低い林に入り、更に10分程下ると五色沼の西岸の鞍部に出ます。そこからは五色沼を眺めながらの上りになります。
向こうのピークをそのまま下ると、湯ノ平を経て不動沢登山口に下りられます。
家形山への分岐をそのまままっすぐ行くと、米沢の街が見えます。
五色沼東岸のピークから家形山を見ると、山頂へ続く道が見えます。
東のピークから五色沼を見ると、今までと違う色にみえます。
分岐まで戻って10分程上ると家形山(1,877m)に到着です。ゴツゴツした石の多い山頂は北側が森になっていますが、南側は180°開けています。
山頂から福島市内方面
一切経山
中央に東吾妻山と奥に磐梯山
山頂から森に入りますが、すぐに左側が開けます。ここから見ると五色沼はコバルトブルーです。
五色沼の西側には草原が広がっています。かつては湿原だったのかもしれません。
家形山から平坦な道を10分程行くと、ぬかるみがひどくなってきます。
更に3分程行くと、家形山の標柱と三叉路の表示があります。
三叉路の先も所々にぬかるみがあります。緩やかに下っていくと兵子の分岐があります。ここでスパッツを着け、おにぎり休憩です。
兵子から先も所々にぬかるみがあります。飛び石が置いてある箇所も多く、助かります。
ダラダラと続いた坂の先に、ニセ烏帽子山(1,836m)の山頂があります。木の間から山頂が雲に隠れた東吾妻山が見えました。
相変わらずぬかるみの多い森を行くと道には岩が多くなり、樹木は背が低くなってきました。
やがて前が開け、烏帽子山(1,879m)に着きました。向こうに中吾妻山が見えます。風は相変わらず強いですが、日当たりが良く、座るのにちょうどいい石が多いので、ここでサンドイッチ休憩にします。
谷地平の向こうに磐梯山
西に続く東吾妻山・一切経山
次のポイント昭元山への鞍部には鏡沼が見えます。
気持ちのいい休憩タイムもそこそこに切り上げて、岩伝いに下っていきます。
コースは鏡沼の近くを通るのですが、深い森に阻まれて見られないまま、昭元山への急登に取りかかります。
狭い昭元山(1,893m)の山頂は森に囲まれています。
烏帽子山の向こうに福島市内
烏帽子山からなだらかな家形山、中央に一切経山
どっしりした東吾妻山
昭元山から一旦下り、30分程行くと周囲の森は背が低くなり、ぬかるみが続き、だんだん湿原になっていきます。少し前からガスってきましたが、晴れそうにありません。
大倉新道分岐に出ました。ベンチがありますが、天気が微妙な感じなので、ここはスルーして先を急ぎます。
分岐から先は木道が続きます。
池塘の点在する湿原が何度も出てきますが、霧は深まる一方で、景色を楽しむ余裕はもはやなくなりつつあります。
GPSは東大巓より右に逸れているようで、何度か同じ所を行ったり来たりしてみましたが、他に道は無さそうなのでそにまま木道を行くと、東大巓の案内標柱が倒れていました。
標柱から横道を少し登ると、数十秒で東大巓(1,928m)に到着します。狭い山頂は展望ゼロです。
再び木道に戻って下って行くと、弥兵衛平分岐に出ます。右へ行くと明月荘(避難小屋)ですが、まっすぐ西吾妻小屋へのコースを進みます。
相変わらず少し行くと湿原が現れ、その先でまた湿原という、本来なら、気持ちのいい木道歩きができたはずでした。
一瞬霧が晴れると西吾妻山の裾野が見えました。
更に木道を行くと磐梯山も見えてきました。
後ろには東吾妻山と中吾妻山の間に安達太良山が顔を出しています。
向こうには薄っすら猪苗代湖も見えます。
藤十郎に到着した頃に再びガスってきました。
藤十郎の先で道は石で舗装されています。
舗装の先ですぐに木道が始まります。
木道を15分程行くと大きな石の上り坂になります。
10分程でまた木道が始まり、10分程行くと周囲に石が多くなってきます。
すぐになだらかに傾斜する広い場所に出ます。道らしきものがいく筋もあり、霧も濃くなってきたせいもあって、道を見失ってしまいました。
焦りながら行ったり来たりしているうちに、標柱の建つ人形石に出ましたが、道はわかりません。結局この辺りを15分程ウロウロしていました。
人形石をようやく脱出し、岩場を下るとすぐに木道になります。
木道の先で石畳の道になります。ここでは人工的に四角く切った石も使われています。
再び木道に変わって上っていくと、カモシカ展望台への分岐になります。更に行くと天元台スキー場のリフト乗り場へ行きます。
分岐の先も木道を下っていきます。
木道を下り終えると、すぐ先に大凹の水場があり、竹樋から水がチョロチョロ流れています。ここで今晩使う水を補給して、ヘッドライトをセットします。
水場の先に大きな岩が立ちはだかっています。これを乗り越えて岩伝いに登っていきます。
登り切った時には辺りは真っ暗になっていました。平坦な岩場が広がっていますが、霧が濃くてヘッドライトの灯りも遠くまで届かず、ここでまた道が分からなくなり、遭難を覚悟しながら行ったり来たりしているうちに梵天岩の標柱がありましたが、方向を示すものはなく、更にウロウロし、ようやくこの岩場から下る道を発見して森の中の道に入ると、あとは一本道。
道が木道に変わると間もなく白布温泉への分岐があり、更に行くと何とか西吾妻避難小屋にたどりつきました。小屋のドアはなかなか開かず焦りましたが、建付が悪いようで、体当たりしたら開きました。小屋内に男女別トイレがあり、奥は合板の床が張ってありました。
設置してあるロープやハンガーを使ってライトを下げたり濡れたものを掛けたりし、支度を整えて、ようやくお楽しみの一人酒盛りです。残りのビール2本は外の雪に突き刺してあります。
今日は肉体的にも精神的にも疲労困憊です。しかし生きて帰れそうな見込みができたので、持ってきたビールは4本とも飲み切って寝袋に入りました。
2日目に続く・・・