本編:ChromecastとFire tvに画面をミラーリングしてPCでキャプチャーする | やすのブログ

やすのブログ

車、コンピューター全般、ネット関係、に興味のある記事を書きます。

元SE・PGです。

この記事はChromecastとFire tvにスマホや画面をミラーリングしてPCでキャプチャーボードを使って画面を取り込むことの実験の内容です。

 

事前に知っておかなければならない基礎知識としては「Chromecast with GoogleTV 4K」も「Fire TV Stick 4K MAX」もHDMIでの映像出力はコンテンツによらず常に「HDCP2.2」でのコンテンツ保護対応機材にしか映像出力しないという事だそうです。

 

通常HDMIのキャプチャー機材はHDCP非対応ですのでそのままの接続では映像出力されませんのでキャプチャー機材に代わって「HDCP2.2」での接続解除を行ってくれるというHDMIスプリッターを間に挟んで映像出力してもらいキャプチャー機材でPCにHDMIの画面出力を取り込むことにします。

今回の画面キャプチャー実験では1080p@60Hz(1920x1080プログレッシブ@60Hz)の映像を取り込むのですが4K映像のキャプチャー用に将来性を考慮して「HDCP2.3」まで対応しているというスプリッターを選択しました。

 

キャプチャーBOXはUSB3.0をサポートしていて1920x1080p@60Hzがキャプチャーできるものを選んでおきました。USB3.0対応の物でないと1920x1080p@30Hzまでしかキャプチャーできないそうです。

他にキャプチャーBOX関連では付属のUSBケーブルが短いとの事だそうなので両端タイプAオスの2mケーブルも用意しました。

 

 

今回の機材は以下の物を用意しました。

 

HDMI映像入力ソース:

・Chromecast with GoogleTV 4K(1080pの解像度のみ実験)

・Fire TV Stick 4K MAX(1080pの解像度のみ実験 第二世代2023年秋モデル)


HDMIスプリッター(HDCP解除分配器2分配)DAIAD DHD-S12IH:4990円 AMAZON初売りで3493円←今回はこちらを選択

参考:HDMIスプリッター(HDCP解除分配器4分配)DAIAD DHD-S14IH:5990円 AMAZON初売りで5090円

 

参考:USBのHDMIキャプチャーBOX Mirabox HSV3218 4K@60Hzパススルー1080pキャプチャボード:9599円

参考:USBのHDMIキャプチャーBOX Mirabox 321 4K@30Hzパススルー1080pキャプチャボード:6999円 AMAZON初売りで4499円

 

参考:UGREEN USB 3.0 ケーブル タイプA-タイプA オス-オス USBケーブル 2M:1099円

 

今回の実験の接続図

(1080P@60Hzでのキャプチャー)

┌-------ーー-┐
│ChromecastやFire tv │HDCP2.2
└ー┬ーーーーーーーー┘
    │HDMI-IN   
┌-┴---------------┐STD:1080P@60HzLPCM2CHのEDIDを返すHDCPの応答も行う
│HDMIスプリッター(HDCP解除分配器)│TV:HDMI-OUT1 優先で接続されているモニタなどのEDIDを中継する
└ー┬ーーーーーーーーーーーーーーー┘
    │HDMI-OUT1
┌-┴-----ーーー-┐
│HDMIキャプチャーボート│HDCP非対応
└ー┬ーーーーーーーーー┘
    │USBケーブル
┌-┴ー-┐
│PC      │
└ーーーー┘

 

 

4Kでのキャプチャー時接続図

(こちらは4Kモニターを持っていないので実験していません)

┌-------ーー-┐

│ChromecastやFire tv │HDCP2.2(4K出力時は2.3になる?)

└ー┬ーーーーーーーー┘

    │HDMI-IN   

┌-┴---------------┐STD:1080P@60HzLPCM2CHのEDIDを返すHDCPの応答も行う(HDCP2.2)

│HDMIスプリッター(HDCP解除分配器)│TV:HDMI-OUT1 優先で接続されているモニタなどのEDIDを中継する

└ー┬ーーーーーーーーーーーー┬ーー┘(↑HDCP2.3対応という事なのでしょうか)

    │HDMI-OUT2               │HDMI-OUT1   

┌-┴-----ーーー-┐┌-┴-----ーー┐

│HDMIキャプチャーボート││4KのモニターやTV  │HDCP2.3対応の物

└ー┬ーーーーーーーーー┘└ーーーーーーーーー┘

    │USBケーブル

┌-┴ー-┐

│PC      │

└ーーーー┘

 


(1080pの解像度のみ実験)

上記の機材と接続で「Chromecast with GoogleTV 4K」と「Fire TV Stick 4K MAX(第二世代2023年秋モデル)」にミラーリングした画面出力をPCでキャプチャーに成功しました。

 

上記の接続図ではスプリッターの「EDIDスイッチ」は「STD」でも「TV」でもどちらでも大丈夫でした。

 

ですが「Chromecast with GoogleTV 4K」や「Fire TV Stick 4K MAX(第二世代2023年秋モデル)」ではキャプチャーされてほしくないと言われそうなコンテンツも表示できますのでそのようなコンテンツに対しての利用はご注意ください。

 

あえて実験はしてないことにしますが、ここまでできてしまえば同じように「HDCP2.2」を利用しているハードディスクレコーダーやチューナーの出力も同じような動作結果になるだろうなぁと思っています。(一応儀礼的に「ご注意ください」)

 

 

以下はメモ代わりのHDMI接続時のネゴシエーションの概要のおぼえがきです。

(面倒な方は特に読まなくてもいいかと)

 

HDMIケーブルでの「映像送信機器」と「映像表示機器」(キャプチャー機器やHDMI切り替え機も含む)の接続時は以下のようなやり取りをして「映像表示機器」で表示可能な映像の解像度や音声データで「映像送信機器」から映像や音声を送り出すのだそうです。(「映像表示機器」側でサポートしている「EDID」という情報を「映像送信機器」に送って表示可能な「EDID」を選んで映像送信するのだそうです)

 

「映像表示機器」で受け入れ可能な

表示解像度

リフレッシュレート

音声のプロトコル(2chLPCMやDolbyなど)

 

その他にも「映像送信機器」がわの映像コンテンツ表示に必要な映像の著作権保護規格のバージョンが「映像表示機器」でサポートされているか(新しい規格に沿って例としてアナログ映像出力がないなどやキャプチャー機能がないなどに準拠しているか)を「HDCP」規格の対応バージョンでやり取りをして著作権保護規格に対応している(新しいバージョンの規格では4Kサポートなど)などを確認した後に「映像送信機器」から映像の出力信号がやっと送信されるのだそうです。

 

HDCP1.4(古い著作権保護規格)

HDCP2.2(ChromecastやFire tvなどが要求するそうです)

HDCP2.3(最新の4Kコンテンツ対応の規格だそうです)

 

ここで例としてTVが古いもので「HDCP1.4」までしかサポートされていない物に「HDCP2.2」を要求する「ChromecastやFire tv」を接続すると「映像表示機器」の著作権保護が不十分(「HDCP2.2」がサポートされていない)と判定されて「映像表示機器」の「EDID」では表示可能でも「ChromecastやFire tv」からの映像が送信されないのだそうです。

 

この「EDID」や「HDCP」のやりとりは途中にスプリッター(分配器)やセレクター(切り替え機)を繋いだ場合にもスプリッターやセレクターと通信してやり取りさせるそうでスプリッターやセレクターも「映像表示可能な必要な要件」(「EDID」や「HDCP」)を返さない場合は映像が送信されないのだそうです。

そのためにスプリッターやセレクターでも4K@60Hz対応の応答ができるとか8K@30Hzの応答ができるなどの規格の対応があって(もちろんケーブルも4K@60Hz対応とか8K@30Hz対応などの規格の確認もされるようです)すべてが対応していないと映像が送信されないそうなので組み合わせによって映像が映らないなどの事態が発生するのだそうです。

 

セレクターは「EDID」や「HDCP」のやりとりは基本的に「映像表示機器」の物を代返する形の動作を行うようですので普通は映像が無事に送信されるのだそうですが例えば「EDID」のやり取り時に「映像表示機器」では4K@60Hz映せますという

ことになってもセレクターは4K映せませんという事になると4K@60Hzでの映像表示がなされなくなってしまうのだそうです。

 

さてここで使ったスプリッター(DAIAD DHD-S12IH、4分配のものはDHD-S14IH)ですが表示に使う「EDID」のスイッチ切り替えは2つあり「STD」と「TV」になっています。

「STD」の方はスプリッター自体が「EDID」を1980x1080p@60Hzで表示できます音声再生は2CHLPCMでという返事を勝手に代返するというモードで「HDCP」の方も代返してしまうらしく「HDCP2.2」でサポートされていますというやり取りをしてしまうのだそうです。

そのためスプリッターの「HDMI-OUT1」と「HDMI-OUT2」にどんなモニターが繋がっていても映像出力が1980x1080p@60Hzで表示できます音声再生は2CHLPCM(注:Dolbyなどでの出力にはならない)という具合になってしまうのだそうです

 

「TV」の方は「HDCP」の方も「HDMI-OUT1」に接続されたキャプチャーボードだけでも代返するようです、「EDID」の方は「HDMI-OUT1」に接続されたモニターの物を代返するのだそうです。結果として選択される映像や音声のの解像度などは「HDMI-OUT1」に接続されたモニターの物になるそうで想定としては「HDMI-OUT1」に4KのTVやモニターを接続するのだそうです。

この時には「HDMI-OUT2」の方に送られる映像の解像度などは「HDMI-OUT1」のモニターに対応した映像データが強制的に送られるのだそうです。

「HDMI-OUT1」に何も接続されていない場合は「HDMI-OUT2」の物を代返するそうです。

 

色々とややこしいですね。