キューブ (映画) 1997年 カナダ | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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日々接した情報の保管場所として・・・・基本ネタバレです(陳謝)

監督・脚本    ヴィンチェンゾ・ナタリ
興行収入:約900万ドル。(製作費:36.5万ドル)

キャスト
クエンティン - モーリス・ディーン・ウィント  警官
ハロウェイ  - ニッキー・グァダーニ          医者
レブン    - ニコール・デ・ボア        理系の学生
レン     - ウェイン・ロブソン        初老の男
ワース    - デヴィッド・ヒューレット CUBE設計者
カザン    - アンドリュー・ミラー     自閉症青年
オルダーソン - ジュリアン・リッチングス 最初死ぬ男

感想
昔観た筈だが「箱から脱出する話」としか覚えてなかった。
オープニングで、ヒトがサイコロみたいにバラバラになるのはいいツカミ。「バイオハザード」の公開が2002年だから、こちらを参考にしたのだろうか?

序盤で、警官のクエンティンがリーダーシップを取って脱出していくのかな?と思いきや、だんだん様子がおかしくなる。
ハロウェイも「奥さんにあいそつかされたのね」なーんて言っちゃうもんだから、肝心のところで手を離される・・・
箱の謎をキッチリ調べてやろうと思ったが、いくつかあるサイトに譲る。例えばコチラ

設定だけで見せてしまうという点でアイデアが全て。
低予算の割りにヒットした様だ。
青年カザンは、最近流行りの「サヴァン症候群」だろう。自閉症患者の中に、たまにこういった特殊能力が目覚める様だ。

例えば「グッドドクター」のショーン・マーフィー。

あらすじ
立方体の部屋で目覚める男(オルダーソン)
各壁面には扉が付いており、反時計方向に1回転回して引くとスライドして開く。

隣の部屋に移ったが、格子状のワイヤーが体を突き抜けてサイコロの様にバラバラになった。

 

立方体の部屋で目覚める男女。クエンティン、ハロウェイ、レブン、ワース、レン。そしてレンが脱獄のプロだと自称。

 

靴ひもで靴を繋ぎ、それを隣の部屋に投げて無事を確認。
炎に焼かれる部屋もあった。
安全を確認しながら移動する一行。

順調に部屋の移動は進んだが、ある時レンが酸で顔を焼かれて死んでしまった。途方にくれるみんなはめいめい自己紹介。
クエンティンは警官だと言った。

ハロウェイは精神科医。レブンは理系の大学生。

ワースは、分からないと言葉を濁す。

扉を開けた縁に、3桁の番号が3個づつ彫られている。

それを読んだレブンは、中に素数が含まれているのを知り、素数のない扉の向こうは安全だと言った。

部屋の通り抜けが延々と続く。ひげの伸び具合から10時間ほどは経っていると言うクエンティン。男の子が3人、妻とは別れたと身の上を話す。
その時、上の扉から男が落ちて来た。赤い部屋は嫌い、青の部屋に戻りたいなどど呟く。名はカザンといい自閉症。


そのうちに素数の要因では安全な部屋を見極めることが出来なくなり、またカザンがいつも奇声を発する事で、クエンティンが皆に暴言を吐くようになる。

そんな時に「ここは出られる様に作られていない」と言い出すワース。実は彼がこの建物の外壁を設計した。内部の事は全く知らない。外観も立方体(キューブ)だという。

黒幕は誰だ?誰に雇われた?と聞いても「分からない・・・」
ボクたちは部品、あんたが見張る、人間が世界をもてあました結果だと言うワースを殴りつけるクエンティン。


ワースから建物か一辺130mだと聞き一辺に26部屋、全部で17,526部屋あると割り出したレブンはデカルト座標だと言う。

3次元で位置を示すのに3つの座標が必要。

それが扉の数字。数字ごとに全部足す・・・
今の部屋が外壁から7番目と割り出したレブン。

その理屈から行くと、リスクがある部屋も通らなくてはならない。そこは声に反応して無数の針が飛び出す部屋。声が止められないカザンは置いて行くと言うクエンティンに猛反発するハロウェイ。「奥さんや息子にも手を上げたんでしょう・・・」
結局声を出さずに、何とかそのトラップを抜ける事が出来た。

ようやく外壁に面した部屋にたどり付いた。扉を開けると外だったが、地上から高くて降りられない。皆の服を割いてロープを作る。レブンは計算要員なのでハロウェイが降りる事に。

外壁から降りるハロウェイだが、足がかりになるものがない。

隣の扉に移ろうとして無理に動き、支えている皆がはじき飛ばされた。すんでのところでロープを掴んだクエンティン。

ゆっくりとロープを引き上げるが、ハロウェイの腕を掴んでからその手を離したクエンティン。落ちて行くハロウェイ。

皆には、助けられなかったと言うクエンティンは、とりあえず寝ようと提案する。しばしの安息。
レブンを起こし、二人だけで下まで行こうと言うクエンティン。
他の者との争いになり、扉が開いて下の部屋に落ちた。
そこに倒れていたのは、初めに死んだレン。

だが、レンが殺された隣が違う部屋になっている。

部屋が動いている事に気付いたレブン。解くカギは順列。
前に通った部屋の座標が27だった。それが通路だという。
元の位置にいないとダメ。そうすればいつか元の位置に戻る。
この部屋の座標が分かるか?との問いに「計算なんかできないわ。天文学的な因数計算よ」天文学的、と聞いたカザンが、567の因数を2だと言った。他の信頼できる数字でチェックし、計算ができる事を知ったレブンは、クエンティンを置き去りにしてワース、カザンと共に部屋の移動を始めた。
遂に正解の部屋に辿り着いた三人。

 

あとは待っていれば出口に向かう。だがその時クエンティンが扉を開けて、背中からレブンを突き刺した。

出口に行こうとするクエンティンを止めてカザンを行かせるワース。扉の向こうが明るい。

なおも振り切って扉に足を掛けたクエンティンだが、部屋の移動が始まり、その体が切断された。

とうとう部屋の外に出たカザン。