バイオハザード シリーズⅠ~Ⅴ 2002~2012年 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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日々接した情報の保管場所として・・・・基本ネタバレです(陳謝)

映画「バイオハザード」が今年で完結するので、一応今までのシリーズを整理。

 

 

1.バイオハザード 2002年

監督・脚本 ポール・W・S・アンダーソン

原案    カプコン「バイオハザード」

 

キャスト
アリス・アバーナシー       ミラ・ジョヴォヴィッチ
マット・アディソン        エリック・メビウス
スペンサー・パークス(スペンス) ジェームズ・ピュアフォイ
ジェームス・P・シェイド(ワン)  コリン・サーモン
レイン・オカンポ         ミシェル・ロドリゲス
チャド・カプラン         マーティン・クルーズ

 

 

コメント
日本で作られたTVゲーム「バイオハザード」を原案として作られた映画。ゲームの方は知らないが、細菌パニックという事で、描かれるのはほとんど地下の密室内。よってそれほど大規模なセットもなく低予算で作られた映画と言える。
細菌パニック映画は、旧くは「復活の日」「カサンドラ・クロス」等あるが、それらは基本的に感染して「死ぬ」のが前提。それがこの映画では噛まれたらアンデッドになり、被害者が加害者となって増えて行く。この救いのなさというか、やりきれなさがちょっと辛かった。

 

 

あらすじ

総合医薬品企業「アンブレラ」社が研究中のTウイルスがラクーンシティ地下の研究所「ハイブ」で漏れだす事故(バイオハザード)が発生する。

 

一方、洋館の中で目覚めるアリス。記憶をなくしている。謎の男マットとの出会い。
武装した精鋭部隊との接触により、研究所の事故現場に辿り着くアリス。途中の連絡用列車に倒れていたスペンス。

研究所内は、封鎖のために緊急の対処をしたコンピューター「レッド・クィーン」が支配していた。
部隊は内部調査とレッド・クィーンの停止を命令されていた。
徐々に記憶を取り戻すアリス。アリスも実は特殊部員で、スペンスと偽装結婚をして研究所の警備要員として入り込んでいた。同様にスペンスも記憶を取り戻す。
Tウイルスに感染した者は人を捕食し、噛まれた者も捕食者となる(アンデッド化)。また研究所で関連研究していた怪物「リッカー」が逃げ出していた。
マットは、実は研究所で働いていた妹を助けるために侵入してたのだが、妹はアンデッド化してしまった。
スペンスは自分の利益のためにTウイルスの解毒剤を持ち出していた。仲間を助けるため、解毒剤を取り返そうとするアリス。スペンスは結局リッカーに殺される。
傷付いてTウイルスに感染したマットと共に洋館まで戻ったアリスは、そこで白い防護服を来た者たちに拘束される。

 

ベッドで目覚めるアリス。部屋は病室の様。
その建物を出て通りに立つが、人の気配はない。捨てられた新聞の見出しには「DEAD WALK」。

 


2.バイオハザードⅡ アポカリプス 2004年

監督  アレクサンダー・ウィット

 

キャスト
アリス・アバーナシー    ミラ・ジョヴォヴィッチ
ジル・バレンタイン     シエンナ・ギロリー
チャールズ・アシュフォード ジャレッド・ハリス
アンジー・アシュフォード  ソフィー・ヴァヴァサー
カルロス・オリヴェイラ   オデッド・フェール

 

 

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=a5N03Y65weg

 

コメント
Tウイルスの開発動機が、娘を救うためだったというのが、このテのパニックものに少し深みを与えている。
前回ではさほどその能力を見せていなかったアリス。Tウイルスに冒されても自身の外見を変えずに特殊能力を獲得した事に気付く。同じ環境で特殊能力を得たマットの外見との大きな違い。
この辺りから、アリス自身が特殊な存在としてアンブレラ社の追い求めるものに変化し、今後の話の展開に影響を与える。

 

あらすじ

アンブレラ社のバイオハザード事故から2日後、Tウイルスが市内に蔓延。ラクーンシティーはゾンビだらけになる。
アンブレラ社は外部との唯一の連絡通路の封鎖を検討。同じ頃、Tウイルスの開発者アシュフォード博士の娘アンジーが行方不明の事態になる。

アンブレラ社の私設部隊のカルロスは、警察関係者のジルと共に、一般人も助けながら教会まで辿り着く。だがそこには怪物リッカーが三匹も居た。
そこにオートバイに乗ったアリスが助っ人に入り撃退。

 

アシュフォード博士は電話システムを使ってアリスとコンタクトを取り、アンジーの救出を依頼(自身は車イス生活)。他の者も連れて学校へ向かうアリス。
その流れでアシュフォード博士がTウイルスを開発した経緯が判明。遺伝病で歩けないアシュフォード博士は、娘アンジーも発症したため、Tウィルスを投与していた。ウィルスは病気の治療にのみ作用しアンジーはゾンビ化しなかった。

博士から、街への核攻撃の計画と、脱出ヘリの場所の情報を聞き、みんなと共に向かうアリス。途中でアンジーを救出。

 

ヘリまで辿り着くが、そこには人型の怪物ネメシスがおり、アリスとの戦いを始める。戦いの途中で、その相手が共に連れ去られたマットである事を知り、自分もまた能力的にはその怪物と同じである事を知るアリス。
戦いの中でマットはわざとアリスに負け、ヘリに乗れるよう支援する。
辛くも核攻撃前に脱出したアリスたちだが、その爆発に巻き込まれて墜落。

 

研究施設で目覚めるアリス。徐々に記憶を取り戻しながら、隙を見て外に脱出。
カルロス達がアンブレラ社員に化けて施設からの脱出を計画。出口ゲートで係員に止められるが、所長はアリス達と知りながらそれを許可。
その車の動きをアンブレラ社の衛星が追っていた。

 

 


3.バイオハザードⅢ  2007年

監督  ラッセル・マルケイ  

 

キャスト
アリス・アバーナシー   ミラ・ジョヴォヴィッチ
カルロス・オリヴェイラ  オデッド・フェール
クレア・レッドフィールド アリ・ラーター
サム・アイザックス    イアン・グレン
アルバート・ウェスカー  ジェイソン・オマラ

 

 

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=waHVxzucLMs

 

コメント
アリスの超能力全開!といったシリーズ。衛星のセンサーまで破壊するとんでもない能力。
また、アリスのクローンという概念が新たに組み込まれる。
ラクーンシティーという限定地域から、世界全土に広がった厄災。こうなって来ると、この先どう世界観を維持して進めて行くのか、はたまたどう崩すのか、興味のあるところ。

 

 

あらすじ

アリスがレーザー光線のトラップであっさり殺される。その処分される先に累々と転がるアリスの遺体。
アンブレラ社の研究幹部アイザックスの指示で続々と作られるアリスのクローン。

 

カルロスは仲間と共に安住出来る場を求めて車を走らせる。リーダー的存在のクレア。
大量のカラス群に襲われる仲間たち。その時アリスが現れてカラス達を特殊能力で焼き払う。そのエネルギーを感知するアンブレラの衛星。
安住の地「アルカディア」がアラスカにあるというメモを信じ、まず補給のためラスベガスに立ち寄る。
しかしそこは大量のアンデッドが溢れていた。またアンブレラ社の罠により数々の攻撃を受ける。
戦いの中でアリスはアイザックの居場所を割り出す。クレアたちはヘリでアラスカへ向かい、アリスはカルロスと共にアイザックの研究施設に。
カルロスのトラックによる暴走で施設内に侵入。アリスはアイザックスと戦う。
Tウイルスに侵されたアイザックスは大量の抗ウイルス薬の副作用で怪物と化していた。
危機に陥ったアリスを、彼女のクローンが助け、アイザックスは倒された。

 

東京の地下にあるアンブレラの支部でウェスカーを筆頭とする会議が開かれている。
そのモニターに映し出されるアリス。自分の友達を連れてそちらに行く、との予告。

 

 


4.バイオハザードIV  アフターライフ 2010年

監督  ポール・W・S・アンダーソン

 

キャスト
アリス・アバーナシー    ミラ・ジョヴォヴィッチ
クレア・レッドフィールド  アリ・ラーター
アルバート・ウェスカー   ショーン・ロバーツ
クリス・レッドフィールド  ウェントワース・ミラー
ルーサー・ウェスト     ボリス・コジョー

 

 

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=QvODEWW_P6M

 

コメント
能力を失ったアリスというのは、前作がド派手だっただけに、ちょっとつまらないという印象。
やはり娯楽なんだから、超人的な活躍を期待してしまう。
毎回のパターン同様、最後の所で次回予告的な造りにするのは、多少うんざり気味。
あと、オスプレイタイプのVTOL機を大量出演させるのは、日本への配備を意識しているのかな?
ところで、アリスが乗っていたプロペラ機はYak-52。ソ連の機体。次回に出て来るアンブレラの海底施設がソ連のものだから、一応の整合性は取れているのね。

https://ja.wikipedia.org/wiki/Yak-52_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)

 

あらすじ

東京地下のアンブレラ支部を、アリスが数名のクローンと共に急襲し壊滅させる。
ウェスカーはVTOL機で脱出。残された支部は大規模な爆破で消滅。
だがその機体にはオリジナルのアリスが乗っていた。だがウェスカーがアリスの首に注射器を打ち込んだ。
それはTウイルスを中和するものであり、アリスの特殊能力は消滅してしまった。その直後、VTOL機は富士山麓へ不時着。

 

それから半年後、安住の地アルカディアを求めて単発のプロペラ機で飛ぶアリス。
途中で立ち寄った飛行機の墓場で女に襲われるが、それは以前一緒に行動したクレアだった。だがアリスを覚えていない。
胸に付いた蟹の様なデバイスを外すと、徐々に記憶を取り戻す。他の仲間を求めて再び飛び始める二人。

 

ロサンゼルスの刑務所の屋上に人を見つけたアリスは、そこに着陸。刑務所の周りはアンデッドで溢れている。
元プロバスケの選手だったルーサー他数名と、そこの檻に閉じ込められていた男、クリス。軍属だが刑務所で暴動が起きた際に誤って閉じ込められ、ルーサーらが来た時から囚人と間違えられていた。
設備には軍関係のものがあり、クリスの力が必要。解放されたクリスは、クレアを見て兄だと言うが、彼女には記憶がない。
アルカディアは、アラスカの地名ではなく、そこから肉眼で見える場所に停泊しているタンカーだった。

隙を見てベネットが飛行機を奪い屋上から離陸。
脱出の手段を失った皆は、地下の下水に通じる穴を通って脱出。ルーサーは取り残されアリス、クレア、クリスの三人でアルカディアに乗船する。
操舵室に行くが誰もいない。通信は2日前から途絶えていた。またそこのデータによれば2000人の生存者がいる事になる。
皆を捜しに船内へ降りる三人。扉を開けるうちに、白い巨大な部屋に出る。端末を操作するとカプセルに入った人が下から持ち上がる。
そこには以前の仲間だったKマートも居た。
その先の扉を開けるアリス。そこにはウェスカーが居た。
戦いの末、何とかウェスカーを倒すアリス。クリスとクレアがウェスカーを銃でメッタ撃ちにする。

生存者を助けているうちに、ウェスカーがVTOL機で逃げ出した。慌てて屋上に上がるアリスたち。
だがしばらく遠ざかった後、VTOL機は大爆発。アリスが逃げる機体に爆弾を仕掛けていた。

 

みんなを助け出した「アルカディア」号に向けて集中するVTOL機の大群。そのボスと思われる女。その胸には蟹の様なデバイスがあった。

 

 


5.バイオハザードV  リトリビューション 2012年

監督  ポール・W・S・アンダーソン

 

キャスト
アリス・アバーナシー    ミラ・ジョヴォヴィッチ
アルバート・ウェスカー   ショーン・ロバーツ
ジル・バレンタイン     シエンナ・ギロリー
エイダ・ウォン       リー・ビンビン
レオン・S・ケネディ     ヨハン・アーブ

 

 

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=hoyMT-7wEqs

 

コメント
Tウィルスが、最初は病気を治すためのものだったのから、軍拡競争の道具にすり替わっている
クローンの大量生産にしても、Tウィルス以降に計画されたとなると、ゾンビ騒ぎで基本がガタガタになっているのに、それどころじゃないだろう、というのが印象。
まあ、ゲームをネタにした映画だから、骨太のシナリオなんてムリか。

 

終わりの場面で訳のわからない怪物がバンバン空を飛ぶ姿は、何かオカルト映画みたいでちょっとヘン。
ただ、ここまで続くと、どうでもいいから最終の結末まで行ってくれ~、という気持ちだけ。
だから「ザ・ファイナル」もやっぱり観に行くんだろうな。

 

あらすじ

VTOL機の大群の攻撃を受けるアリスたち。そのリーダーはかつての仲間、ジル。胸のデバイスで洗脳されている。
機体の墜落に巻き込まれて海に落ちるアリス。

 

アリスが目覚めると、そこはごく普通の家のベッド。夫(と思われる男)が優しく声を掛ける。娘(と思われる少女)は耳が悪いらしく、父親と手話で話をしている。ごく自然にその会話に入って行くアリス。
そこに突然アンデットが現れ、娘と共に逃げ出すアリス。夫はアンデッドに襲われた。
通りかかった女性の車で脱出するが、途中で横転。近くの民家に逃げ込む。
娘をクローゼットに隠してアンデッドを撃退するが、途中で気を失う。

 

円筒形の大きな部屋で目覚めるアリス。白い布だけの覆いしか身に着けていない。
高い窓からジルが尋問する。問い返すと強烈な音で痛めつける。

ある時、突然照明が落ち、その後システム再起動のアナウンス。引き出しから黒いサバイバル・スーツが出て来た。

 

部屋から脱出したアリスは、東京と思われるエリアに入り込み、そこでゾンビの襲撃に会う。街の一部が開いたところに逃げ込み、追って来るアンデッドを撃退するアリス。

次に入ったところは指令室。そこでアンブレラ社の元工作員エイダ・ウォンに会う。ナイフを突き付け、一触即発の状況で、ディスプレイからウェスカーの顔が現れる。
ウェスカーの解説。
ここはアンブレラ社の主要実験施設。東京、モスクワ等の街は作り物。高さは90m、夜の設定。
アンブレラ社はウィルス兵器の販売に頼って来た。だがその実験は現実世界では不可能。
仮想的にニューヨークを再現し、感染の様子をロシアに見せてウィルスを売った。モスクワのシミュレーションはアメリカに見せ、東京の様子を中国に、また中国の様子は日本に見せた。
どの国も買った事により、ウィルスは新たな軍拡競争を作り出した。核兵器の代わりの生物兵器。
そのための見本がこの施設。アンブレラ社最高の作品、悪の根源。
ここはカムチャツカ海峡の海底にある(ロシア北部)旧ソが作った潜水艦シェルター。
冷戦終結後、アンブレラ社がシェルターを拡張した。

だがゾンビでダメージを受けたアンブレラ社の残った機能を全て掌握したのが研究所「ハイブ」に居た「レッド・クィーン」と同じもの(コンピュータシステム)。ウェスカーはレッド・クィーンと戦うためにアリスを救い出そうとしていた。救出のための別部隊がここを目指している。エイダもそのメンバー。
ウェスカーの話を怪しむも、脱出のため行動を共にするアリス。

 

救出部隊と合流して何とか施設から脱出するが、氷の平原を走る途中で潜水艦が氷を割って浮上。
出て来たジルとの戦い。能力を奪われているアリスはジルの攻撃に対抗出来ない。ジルに吊り上げられた時、とっさにジルの胸のデバイスをむしり取り、銃で破壊。
力尽きて倒れたところへ救援ヘリが到着する。

 

ヘリで目覚めたアリス。ジルは正気に戻っていた。
ヘリが到着したのはボロボロになったホワイトハウス。押し寄せるアンデッド。大統領執務室の椅子に座っているウェスカー。
レッド・クィーンは地球の生命体の抹殺を決めている。
ウェスカーは素早い動きで再びアリスの首に注射を打ち込んだ。
Tウィルスの取り込みに完全に成功したのはアリスだけ、と話すウェスカー。

だからアリスの能力を再び戻したのだ、と。。
共通の敵、レッド・クィーンを倒すための最終兵器がアリス。
人類としての最後の戦いの始まり。