レジェンド & バタフライ 2023年 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

日々接した情報の保管場所として・・・・基本ネタバレです(陳謝)

監督    大友啓史
脚本    古沢良太
製作    須藤泰司

音楽    佐藤直紀


キャスト
織田信長     - 木村拓哉
濃姫/帰蝶    - 綾瀬はるか
福富平太郎貞家  - 伊藤英明
各務野      - 中谷美紀
斎藤道三     - 北大路欣也
明智光秀     - 宮沢氷魚[
森蘭丸      - 市川染五郎
木下藤吉郎/豊臣秀吉 - 音尾琢真
徳川家康     - 斎藤工

家臣・関係者
柴田勝家     - 池内万作
前田犬千代/前田利家 - 和田正人
長谷川橋介    - レイニ
すみ       - 森田想 濃姫の侍女。
織田信秀     - 本田博太郎
生駒吉乃     - 見上愛
平手政秀     - 尾美としのり

予告編

 

感想
迷ったが、カミさん孝行と思い視聴。
プロローグは、この年から行くと信長15歳(濃姫は1歳下)。

そらー酒飲んだらむせるわな(笑)
しかしなんとまあ濃姫の強いことよ(見た目細いけど)
そういえばNHKで2016年に放送された「精霊の守り人」でめっぽう強い用心棒「バルサ」を演じた腕だから、当然といえば当然。立ち回りもキムタクなんかより、よほどサマになっている。

信長が戦いに勝ち進んで行く姿はほぼ史実に準拠しているが、それぞれの重要な場面で、濃姫の助言に支えられていたというのが、まあいいのか悪いのか。
女性にとっては小気味いい話ではある。

驚いたのは徳川家康役の斎藤工。本編では全く気付かず、お笑いの人かと思っていたが、エンドロール見てびっくり。

本能寺でのストーリー切り替えが面白かった。本能寺のフツーは踊りながら死んで行くのだが、床下の抜け穴から脱出した後濃姫を運び出し、南蛮船に乗って出国。
妊娠までさせちゃって「ハッピーエンドかー」と思った。
でもそれは幻想で、しかるべきオチに着地。

しかし2時間半超えは・・・・長かった。


あらすじ
天文十八年(1549年)春  尾張国 那古野城
そわそわしている信長は、配下の者に衣装のことであれこれ注文を付ける。腰に太く赤い縄を巻いて悦に入っている。
報告が来て櫓に上る信長。
斎藤道三の娘・濃姫の一行が輿入れのためにやって来た。
率いるのは福富平太郎貞家。


城で行われる、信長と濃姫の祝言。

父 織田信秀の言葉を思い出す信長。病を得た父は斎藤道三との和議のため、その娘 濃姫を娶るよう信長に命じた。
一方濃姫も父 道三との会話を思い出していた。

兄の義龍がいずれ謀叛を起こすのを見越しての婚礼。信長のことは「尾張のうつけ者」と聞かされていた。

その夜、濃姫の寝所を訪れる信長。衣装は先の時のもの。
そして酌をしろ、肩を揉めと命令。強く揉まれて飛び起きる。
次に足を揉めと言われた時「長旅で疲れておるのはこっちじゃ」と言い返す濃姫。そして赤い縄を巻いた姿に「わっぱじゃ」
腹が立った信長は刀を抜いて脅すが、簡単に弾かれて組み敷かれる。あまりの事に「出会え」と言ってしまうと控えていたお供が踏み込む。濃姫の下で逆エビを掛けられている信長。
侍女の各務野があわてて二人を引き離す。

天文二十年(1551年)春 
父 信秀の葬儀に遅れて来た信長。焼香をまき散らした。

若い兵に武芸を教えている濃姫に軽口を言う信長だが、鷹狩りを道楽と言われて怒り、弓矢で雉を捕る勝負を始めた。
信長が射ろうとして逃した雉を見事に仕留めた濃姫。

その後も濃姫だけが戦果を挙げる。
鹿を見つけて射ろうとした信長だが、足を滑らせて崖から落ちそうになる。それを助けた濃姫。口止めする信長をよそに
「海じゃ」と嬉しそうに言う濃姫。美濃には海がない。
海の向こうへ行ってみたいと言う濃姫。

気持ちが通い合う二人。


弘治二年(1556年) 清洲城改修
信長の側室 生駒吉乃が、懐妊した事を濃姫に報告する。
「めでたい事じゃ」と祝う濃姫。
出陣の支度をしている信長。道三と息子 義龍との争い。
義父の加勢に行こうとしていた。わらわも行くと揉めているところへ道三討死にの報が届く。自害しようとする濃姫に
「おぬしの役目はわしの妻じゃ!」と諭す信長。

永禄三年(1560年)五月十八日
今川義元との戦を前に、手詰まりで思案している信長。
今川の首を取れと鼓舞する濃姫は、敵の身になって急所を考えてみよ、と助言。

桶狭間での待ち伏せ。だが普通では敵に知られる。明日は雨じゃと断言する濃姫(各務野の予報は外れない)
その言葉に力を得て出陣する信長。

永禄十年(1567年) 秋 美濃
美濃を取り戻した信長は、その地を「岐阜」と名付けた。
人質の役目は終わったと濃姫に話す信長。離縁じゃの、と言う濃姫だが、言うのはそちらが筋じゃと返す。互いに押付け合い。
そんな時に家臣の報。和田惟正が足利義昭を擁して幕府を立ち上げようとしている。お前さまこそやるべきと言う濃姫。
行動を起こす信長。

永禄十一年(1568年)秋 京
お忍びで町民の恰好をして京の町に出る信長と濃姫。
子供に金と金平糖を掏られ、後を追う信長。だが彼らの縄張りに踏み込んでしまった。そんな中、濃姫が刀で相手を刺した事で事態が大きくなり、信長も刀を抜いて皆を斬りまくる。

何とか逃げ出し、小屋に隠れる。そのまま抱き合う二人。

元亀元年(1570年)五月二十一日
浅井長政の謀叛で撤退を余儀なくされる信長。そこへ濃姫流産の報が入る。また作ればよいと言う信長を諫める貞家に
今の自分には心などないと返す信長。

元亀二年(1571年)比叡山延暦寺
浅井長政が逃げ込んだ比叡山延暦寺を、焼き払って女子供も皆殺しにせよと命じる信長。諫言する家臣に「我人にあらず、第六天の魔王なり」と言った。
その中で、明智光秀が名乗りを上げた。

天正二年(1574年) 正月
年始の余興に朝倉義景、浅井長政、浅井久政のシャレコウベで作った盃を持参した光秀。

うまい酒だと喜ぶ信長を冷たく見る濃姫。すれ違う二人。
各務野に胸の内を話した後、信長に「お暇をいただきたい」と申し出る濃姫。離縁を承知した信長は濃姫を貞家に託す。

戦の日々を送る信長。一方病に伏せる濃姫。京の市で信長に買ってもらった蛙の香炉を大事にしている。
赤ん坊を抱いた濃姫が入水する夢を見た信長。

そこに貞家が訪れて濃姫の病状を伝える。
馬を走らせて会いに行った信長だが、会いとうないと拒む濃姫。
構わず踏み込んだ信長は「安土へ来い。わしが治す」と言った。

安土城の天守で濃姫を負ぶり眺めを自慢する信長に「ただのわっぱじゃな」と微笑む濃姫。

薬草を手配し飲ませようとする信長に「お前さまには代わりのきかん役目がある」と送り出す濃姫。

天正十年(1582年)
徳川家康を城に招いた信長。

威厳を見せつけようと光秀が芝居を思いつき、信長に進言。
食事の席で「魚が臭う」と言って、料理の準備をした光秀を打擲する信長。だが往年の迫力はない。
芝居だと最初から見破っていた家康は、拍手すると光秀に

「見事じゃ」と囁いて再び食事を続けた。
「うまくやれなんだ」と光秀に謝る信長。

毛利との戦に苦しむ秀吉を応援するため、中国地方へ行くと決めた信長。濃姫に南蛮の楽器を持参し、この戦が片付いたら南蛮船に乗って異国へ行こうと励ます。

験かつぎのため、もらった蛙の香炉を渡す濃姫。

同年 六月二日
信長に見切りをつけていた光秀が謀叛を起こす。


火がかけられ、応戦する信長も手傷を負い始める。
斬った敵の首を掲げ「わしの首は死んでもやらんぞ」と叫ぶ。
森蘭丸が、信長の盾となって切り殺される。
奥の間に逃げる信長。
 

濃姫は、信長が残していった楽器を手にとり奏でてみた。


蛙の香炉がきっかけで床板を剥がすと、脱出口になっていた。
そこを走り抜け寺の外に出た信長は、安土城に戻って濃姫を連れ出し、港から南蛮船に乗って外海に出た。

異国の者たちとの語らい。皆で嵐を切り抜ける。

濃姫の懐妊を知り、そっとその腹を撫でる信長。

だがそれは一瞬の夢。実際の濃姫は息を引き取っていた。
信長は立ち上がって舞いを始める。
「人間五十年 下天のうちをくらぶれば 夢幻のごとくなり ひとたび生を受け 滅せぬもののあるべきか」
そして「ずっと、ずっと好いておった」と言い、刀を自分の首に当てると引き下ろした。


今日の一曲
「レジェンド&バタフライ」 
~THE LEGEND&BUTTERFLY テーマ曲~

いかにも大作っぽい。