コクーン  1985年 アメリカ | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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日々接した情報の保管場所として・・・・基本ネタバレです(陳謝)

監督    ロン・ハワード
脚本    トム・ベネデク
興業収入:約90億円

キャスト
アート            ドン・アメチー
ベン             ウィルフォード・ブリムリー
ジョー            ヒューム・クローニン
ウォルター         ブライアン・デネヒー
バーニー          ジャック・ギルフォード
ジャック・ボナー      スティーヴ・グッテンバーグ
メアリー           モーリン・ステイプルトン
アルマ・フィンレイ     ジェシカ・タンディ
ベス・マッカーシー    グウェン・ヴァードン
キティ            ターニー・ウェルチ



感想
老人と異星人という、一見繋がりが希薄な組み合わせで映画を作った。視点の斬新さが光る。
SF映画としての見せ場はほとんどラストシーンに集約されているという点で「E・T」的な造り。
体力の衰えた老人が、プールの恩恵に(まさしく)浴するうちにどんどん元気になって行く様が印象に残るのは、自身の体力低下ゆえか。
でも爺さんにブレイクダンスまでやらせるのは・・・
SFXバリバリの映画とは較べようがないが、ちょっといいファンタジーとして成功している(興行的にも)


異星人のリーダー、ウォルターを演じたブライアン・デネヒーが、つい最近(4/15)に他界
亡くなる少し前に視聴したが、本作品を観たのも何かの導きか・・・
思い出した。このおっさん「ランボー」でネチコチ因縁つけてた保安官や・・・



あらすじ
フロリダ州の老人ホームで暮らす悪ガキ老人三人組(アート、ベン、ジョー)


近くにある、プール付きの空家に忍び込んで泳ぐのが楽しみ。
だがジョーは内臓系の病気で、医者から宣告を受けている。

貸し船業を営むジャック。経営不振で港の借用料も払えない。
そんな時にウォルターという紳士ら三人の来訪を受け、約1ケ月船を借りたいという申し出を喜んで受ける。

ウォルターは三人組が泳いでいた空家も借りた。
海で海底から岩の様なものを引き上げ、空家のプールに沈めるウォルターたち。

空家の入り口に立入禁止の看板が掛かってしまう。

だがそれを無視して入り込み泳ぐ三人。

プールの中には岩のようなものがゴロゴロしているが、意に介さず泳ぐ三人は次第に元気を増して行った。


ジョーは、実はガンだったが、診断の結果治っていた。

プールに特殊な力があると悟る三人。

ウォルターたちの作業を訝りながらも操縦士として付き合っていたジャックだが、メンバーの美女キティに好意を持っている。
ある日、キティの着替えを覗いていたジャックは、裸の彼女が自分の皮膚を脱いで白く輝く体になったのを見て仰天。

銃を出してウォルターに問い質す。

目の下の体を見せて正体を明かすウォルター。


実は、彼らはアンタレス星人。遠い昔、仲間が地球調査のために住んでいたが、その地が沈んでしまった(アトランティス大陸)。
沈む時に繭(コクーン)に入って身を守ったが、長い年月で限界に近付いており、ウォルターたちが救出に来た。
事情を知ったジャックは、その後も彼らに協力。

プールでの泳ぎをするうちに、ウォルターたちの正体を知ってしまった三人組は、彼らに見つかったが、元気の源となっているこのプールで泳がせて欲しいと申し出る。
実は、このプールは繭の中の仲間を回復させるためのものであり、それが老人たちにも効果があった。

コクーンに触らななければ、と了承するウォルター。

ベンたちは、同じ仲間で病気の妻を看病しているバーニーをプールに誘うが、自然から与えられた寿命がある、と断るバーニー。
ウォルターたちと友好関係を結びながら、自分の連れ合いも泳がせて若返って行く三人組。
だが元気を取り戻したジョーは、女遊びが復活してしまう。

嘆く妻のアルマ。
ジョーがホームの者とトラブルを起こした事で、プールに活力の元があると知られてしまい、皆が大挙してプールに押しかけた。
繭を勝手にプールから引き上げる者まで出て来て、ベンたちにも止めきれない。


それを知ったウォルターは激怒して皆を追い出した。

繭の一つが開けられる。その仲間は絶命。

死の概念がないウォルターらはショックを受ける。
謝罪するベンたち。

他の仲間たちも弱っていて、帰郷には耐えられない。
ジャックの船で再び海に戻される繭たち。

そんな中でバーニーの妻が息を引き取った。

妻をプールまで運び、生き返らせてくれとウォルターに懇願するバーニー。だが息絶えた後では復活出来ない。

ベンたちの友情に心を動かしたウォルターは、不老不死になれるアンタレス星への移住を提案する。
老人ホームの皆に話して、ほとんどの賛同を得たベンたちは身辺整理を始める。
ベンは孫のデイヴィッドに星へ行く事を話していた。

 

ある夜、ジャックの船に乗り込む老人たち。
老人ホームの集団失踪に大騒ぎとなった職員や家族。

口止めされていて母親には黙っていたが、一人港に走るデイヴィッド。
それに気付いた母親が追い駆ける。
船の出航寸前に飛び込んで来たデイヴィッドは、一緒に行きたいという。
警察の船舶が追跡する中、ベンの説得で下船したデイヴィッド。

霧に包まれた中で上空に母船が現れる。ジャックも下船。
吸い込まれて行く船。