「シュロックホームズの回想」
再読:
これはロバートLフッシュのパロディもの。「冒険」に続く続編。訳者の深町真理子の愛情も伝わります。
作品自体は1970年代に書かれたものです。
シュロックのとんでもない推理を楽しむというものです。
相棒のワトニイも抜けていて、悪役のマーティ教授はまともという。
「バスカービルの犬」
再読:
これは本家の作品。今、改めて読み返そうと思いましたが、あまり期間が立っていないせいか、内容を憶えていてどの作品もあまり読み返したくありませんでした。
バスカービルも、深町訳、大久保訳、鮎川訳、阿部訳を所有しており、出だしを読み比べ、どれが一番読みやすいか探りましたが、結果、似たようなもの。一応、鮎川訳で読み通しました。
以前、この小説の犯人は他にいる、という趣旨の本を読んだことがあり、その人物が本当の犯人であると思いながら読みましたが、やはりそれは飛躍していると感じました。
この本のテーマは犯人捜しではなく、「恐怖」であると私は思っています。それゆえ興味深い本なのです。
「雪崩連太郎怨霊行」
再読:
都筑道夫の作品。ルポライターが旅をして、地方の奇妙な風習を紹介するもの。雪崩というのはライターの名で、彼が地方の奇妙な風俗を紹介するため訪れる町で、奇妙な事が起こるというもの。
つまり、殺人などが起こり、しかし、それは論理的解けるものであり、推理小説となっているわけです。連作ですが、謎解きものではないものもあります。
エロチックさはこの作者にはいつもありますが、この時代の求めるものだったのでしょう。
全体的に奇妙、不思議、小説となっています。