読書感想5 | 預言者のコラム2

預言者のコラム2

俗言ではなく、預言者の視点から哲学、
人生、宇宙、宗教、
時事問題などを語って行きます。

「新・顎十郎捕り物帳」「新・顎十郎捕り物帳2」

都筑道夫。再読。彼の作品群は大分前に全て再読しましたが、その時は感じなかったのですが、また読み換えそうと思ったのですが、少し読みづらさを感じるようになりました。

それはおそらく近年の日本の作者に慣れたから。近年は才能のある人が増えています。
(でも苦言はあります、三毛猫ホームズの書評に)

この作品は久生十蘭の「顎十郎捕り物帳」を作者の遺族の許可を得て、都筑先生がパロディでも模写でもなく、都筑さん自身のタッチで書いた作品。
主人公は仙波阿古十郎、ただ顔が長く、顎が長いので、「顎十郎」と呼ばれる。しかし面と向かってそう言うものはいない。彼に悪口でも言おうものなら、剣の達人である彼に酷い目に遭わされるからだ。
また彼には突出した推理の才があり、難事件を解くというもの。

時代ものは、人物名や地名を読むのに、手間取り、すらすら読めないのが難点。
それでも、この作品はユーモアがあり、人物が魅力的なので楽しく読めます。



「天才はつくられる」

眉村卓。児童もの。彼の子供向けの作品は、自由でのびのびしていると感じます。
この作品は暴力的ではありますが、中学を舞台にしているので、子供目線ですし、SF活劇として楽しめます。

特に当作品は、超能力をテーマにしていて、確かに人間はこの小説のようにではないけれど、多くが超能力を持っていると、私は唱えていますので、興味深いと感じました。



「シュロック・ホームズの冒険」

ロバートLフィッシュ。
御存じ、シュロック・ホームズ。「シャーロック」ではありません。こちらのシュロックはとんでもない人です。
とんでもない推理をして、時に、知らないで原爆で町を吹き飛ばしてしまうほどの人物です。
要するにコメディなのです。

登場人物は他に、ワトソンではないく、ワトニイ博士、兄はマイクロフトではなく、クリスクロフト。天敵はモリアーティではなく、マーティ教授。

とんでもない斜めの推理をして、事件をかきまぜ、自分では解決したと思って悦に入るという彼。
シリーズは他に「回想」があり、大分経ってから、「シュロック・ホームズの迷推理」が出ました。

ただ、英語の言葉遊びになっている部分もあるので、日本人は素直に楽しめないかも知れません。



現在は都筑道夫の「血みどろ砂絵」を再読しています。
近年知ったのですが、このシリーズ、随分前にビートたけし主演でドラマ化されたそうです。再放送してくれないかな。
江戸時代、砂絵のセンセーと長屋の大道芸人たちの推理もの。