読書感想 | 預言者のコラム2

預言者のコラム2

俗言ではなく、預言者の視点から哲学、
人生、宇宙、宗教、
時事問題などを語って行きます。

家にいることが多くなると、やることがない人もいるかもしれません。ストレスが溜まるとか。
私は読書を勧めます。
本を読むことがストレス解消になるか?という人もおられましょうが、良書は人を想像の世界に連れて行ってくれるものです。
本屋や図書館に行けないかも知れませんが、手持ちの本を読み返したりしてみてはいかがでしょう。

ここでは私が今年に入ってから読んだ本を紹介したいと思います。



「三毛猫ホームズの駆け落ち」

このシリーズは赤川次郎のデビュー作の次の作品です。つまり「推理」がそうで、私はその当時から読み始めたのです。彼があんなに大ベストセラー作家になるとは思いませんでした。
さて、この作品ですが、私はこのシリーズを10作くらいでしょうか、当時読んで、途中で止めました。が、懐かしさもあり、近年「推理」を読み返したのです。
当時は、楽しい本、という感想でしたが、実質は暗い話でした。
なぜ私がそう思ったのかというと著者が意図的にユーモア小説になるように書いているからなのです。
そういう意味ではライトに読めるかも知れません。

しかし近年の優れた日本人作家に比べると読みづらく感じるかも知れません。私はそうでした。
私は近年の作家を評価していて、かつていなかった才能がいると思います。
音楽でも絵でも、小説でも突出した人がいます。

それは近年、そのような魂たちが降りて来ているからなのです。
しかし、映画を見ても分かるように、殺伐としています。心がないのです。技術にばかり走り、才能ばかりが先を行っている感じがします。
それが今後の彼らの、人類の課題だと思います。

三毛猫ホームズですが、「駆け落ち」はちょっと出来が良くないと思います。「推理」の方が、暗いけれど作品としては良いかも。


「ジェンダー城の虜」

松尾由美の作品、宮部みゆきと同じくらいの年の人ですが、私はこの作家のファンになりました。
ただ、彼女の近年の作品は優れていると思うのですが、初期の作品はどうも中途半端な気がします。
テーマがあるのですが、描き切っていないという感じです。この作家は曖昧にすることが多く、読者に委ねるのが良いと思っているふしがあります。
私は「はっきり」言ってしまって良いと思うのです。テーマによっては。
この作者の作品にディズニーを題材にしたものもあります。つまり「ディズニ―は世間が思うようなホワイトではない」というものです。私も賛成です。
しかしその作品「マックスマウスと仲間たち」にしろ、中途半端なイメージです。

この作品もそう。
女性優位主義の管理者の元、ある団地群が特別区になっているという、SF味のある作品です。そこで女性優位の社会にするための機械を発明した人、主人公の父が蒸発し、それを探すという物語。

しかし全体的にテーマが消化不良な気がしました。
作者は「女性優位も行きすぎてはいけない」と言っていると感じますが、私も「差別はあってはならないが、過剰に女性を社会に政治に進出させよう」という意見には反対なのです。
ケイシーが「女性の最善の仕事は家庭を構築することだ」というように。



「アイドロン1~3」

再読。立派なハードカバーの装丁の童話。しかし、内容は・・・ショボンという本です。
ストーリーは、ペットショップで猫に話しかけられ、その猫を救いだして魔法の世界に行く。しかしそこは悪の手によって荒れ果ててしまっていた。そこを救うのだ、というものです。

今回、以前面白くなかった記憶を引きずりながら読み返しましたが、やはり、あまり面白いとは言えず、
おすすめはしません。

ただ、ラストで悪の正体が明かされるシーンだけ少し興味深いと思いました。



ちなみに見始めた春ドラマは
「映像研には手を出すな」
「いいね、光源氏くん」です。