火花 | マジシャン ギンガ!オフィシャルブログ銀河レベルで世界観満載

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マジシャン、ものまね芸人、イベンターとしての活動内容。グルメレポ、銀河レベルで世界観が満載な日常をお伝えします。たまに過激な自論を述べることもあります。


ピース又吉さんの、『火花』という本を読んだ。

芸人さんの人生観が臨場感深く描かれた内容だった。。

僕も本を読むことやお笑いが大好きだから、そして独自の世界観を持つ又吉さんのことを尊敬していた。

考えてみたら、お笑い芸人のストーリーを描いた本を読んだことがあっても、、

芸人さんが実際に書いた本を読んだのは初めてだった。。

だからリアリティーと共に、伝わったことや感じたことがたくさんあった。

…人は体験を通して学ぶ生き物だけど、その体験には実際に自身が体験する事実体験と、、

小説を読んだりあるいは身近な人間の体験談を聞いて学ぶ、認知体験があるけれど、、

僕は『火花』という本を読んで、多かれ少なかれ初めて小説でもってその両方を体験した気がする。。

…なぜなら、僕もいっときだけ、芸人の活動をした時期があったから。。



幼いころから不器用で、でも潜在的にどことぞなく目立ちだがりだった僕は、、

クラスメートの集団に馴染めなくても、口下手であろうとも、周りから拒絶されようとも、、

いい成績とって見返そうとしたり大好きだった女の子を振り向かせようとしたり、、

部活動でエースになるまで這い上がったり(卓球部だったけどw)…

体育祭でリレーの選手になるため足を速くしたり、、

でもどれもこれも、上には上がいて、結局中途半端なままかという劣等感に襲われた。。

それでもある時期、そのとき大ヒットしたお笑い芸人のモノマネを仲のいい友人たちやクラスのみんなの前でやったら、、

あほみたいにバカうけしたことがあり、独自の特技を自信を持った、瞬間だった。。

…そして僕は大学生なりたての時から芸人活動を始め、5年近くやってきて、、

たくさんの苦難困難にぶちあたることもあれば、度重なる劣等感や絶望に襲われることも多々あった。。

それでも、その世界でたくさんの出会いがあり、素敵な仲間たちと支え合ったり、、

経験豊富かつ愛の深い先輩芸人、ときには大先輩から時に優しく、時に厳しく指導していただき、、

大学では絶対に学べないようなことを学ばせていただいたり、、

普通に過ごしてたらできなかったようなことをたくさん体験できたり、、

その世界に飛び込むことがなければ絶対になかった素敵な出会いがたくさんあったり、、

今この瞬間、いっときだけでもモノマネ芸人の活動をやってきて、ほんとに良かったと思う。

…又吉さんの『火花』を読んで、改めて素直にそう思えました。。

今は全く芸能活動をしていないけれど、、踏ん切りつけて辞めてよかったのと、、

逆にその体験のおかげで、自分にしかできないであろうこと、自分の中での大きなビジョンがみつかった。。

あらゆる職や分野には、優れている人も代わりになる人もいくらでもいる。。

モノマネは一生絶えることのない文化だし、優れすぎてるモノマネ芸人さんもたくさんいる。。

挫折をしてみてはっきりわかったことは、、

モノマネもあらゆる分野も、決して競うものではなく、、



極めるものだということがわかった。。

今この瞬間そしてこれから先も、自分と同等以上あるいは遥かに上のライバルがいることは、、

そのためのきっかけにすぎない。。

だから、決して妬んだり嫌悪を抱くような存在ではなく、むしろ感謝すべき存在なんだ。

そして今やそんな存在が、素直に高め合える仲間として思える。


僕が元々芸人を目指した理由は、、僕のように、生まれて20年間、不器用で口下手で人付き合いが下手で育ってきた人間でも、、

人前で脚光を浴び思いきってネタをやりバカをやり笑いをとり喜びを与えられるんだという希望をたくさんの人たちに見出したかったから。。



…そして今は、、自分のように誰からもろくに理解されずろくに相手にされず生きてきた人間だからこそ、、

守れる心があり、体があり、命がある、、

そして自分だからこそ理解できる心が、救える体が、命そのものがある、そう信じている。。

だから介護士をやっている、だからセミナー講師をやっている、だからメンタリズムを学び続けている。


『火花』を読んで、、改めてそんな原点を思いだした。。



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又吉さん、芥川賞おめでとうございます。

そして、『火花』という素敵なストーリーと出会わせていただき、ありがとうございます^ ^