高崎だるまの制作体験(高校生の職場体験学習) | 高崎の『だるま工房やなせ』 ~やまおとこのブログ~

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~普段は高崎でだるまやさんをしている 山岳登山が大好きな写真家のブログです~
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高校生の職場体験学習として高崎ダルの制作が始まり、今年で3年目を迎えました。


ものづくり体験としてはダルマと言う伝統工芸品を自ら作ってみる。いわゆる職人の仕事を体験することです。


本人も職人になりきりきって真剣に取り組み、普段体験できない緊張感と集中力で、自分のだるまを作っていますが手が震え、その分、完成の喜びも格別なものとなりました。


高崎の『だるま工房やなせ』 ~やまおとこのブログ~-ヒゲ描き練習

ダルマ製作で最も難しいのは、顔に描く眉と頬ひげです。眉は鶴、頬ひげは亀をあしらい左右対称に描くのが難しい。まず平面的なヒゲ描き練習を新聞紙で行い、髭の大きさや筆の使い方を体得いたします。


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見本のひげの描いてある型を新聞紙に写し取り、そこに自分で描いて練習する。


高崎の『だるま工房やなせ』 ~やまおとこのブログ~-だるまの生地にヒゲを練習書き

次に実際のだるま生地にひげを描いて、立体的なだるまの顔に髭を描いて練習します。新聞紙の平面に描くのと全く異なり、下書きの無い顔に描くのは少し緊張します。


高崎の『だるま工房やなせ』 ~やまおとこのブログ~-だるまの白い胡粉かけ

だるま生地に底を付けてから、白い胡粉を塗り色付けする前の下地を作ります。胡粉は鍋の下にヒーターが入っていますが、冷めるとすぐ塗料が固まったり、塗料の表面に膜を作ってしまうので、手際良く早く、而も平均的に平に塗り漏れないように塗るのがコツ。刷毛使いが職人のポイントです。



高崎の『だるま工房やなせ』 ~やまおとこのブログ~-だるまの赤塗り
赤塗りは、赤いラッカーの槽にだるまを入れ、塗りむらの無いよう注意しながら塗ります。塗料が付き過ぎると、雨だれのように塗料の垂れる跡が付いてしまいます。、


高崎の『だるま工房やなせ』 ~やまおとこのブログ~-顔・面胡粉塗り

赤色が乾いてから顔の部分にピンク色の面胡粉を塗ります。顔の部分からはみ出して塗らないように、而も面胡粉は速乾性のため、塗っているスピードが遅いと筆が乾いて面胡粉がごてごてしたり、ゆるすぎると垂れたりしますので、適度な速さでなめらかに塗りあげるのがこつ。
高崎の『だるま工房やなせ』 ~やまおとこのブログ~-白目を入れる

面胡粉が乾いてから、目の周りにアイシャドウで化粧しますが、小型のコンプレッサーで圧縮空気を送り、オレンジ色の塗料を霧状にして吹き付けます。


高崎の『だるま工房やなせ』 ~やまおとこのブログ~-鼻と口を描く

アイシャドウが乾いてから目には白色の塗料で丸く目を入れ、花と口も描きます。



高崎の『だるま工房やなせ』 ~やまおとこのブログ~-ヒゲ描きの本番
目の周りを金色の塗料で丸く縁どりし、乾燥してから練習を重ねてきた顔のヒゲ描き本番です。下書きがないので最高に緊張する瞬間です。失敗して書き直しが出来ません。誤って墨を垂らしても汚しても直せません。これが達磨作りの最終の難関です。

さすが皆手先・筆が震えています。左右対称を確認しながら鶴と亀を描き込みます。


高崎の『だるま工房やなせ』 ~やまおとこのブログ~-金色文字を描く


みな練習の成果が出て、髭もすごく上手に描けています。最後に顔の両脇に、それぞれが考えた祈願の言葉を書き入れます。祈願文字と言ってこれからの自分の目標を描き込みました。正面お腹には自分の名前を描き込み、自分だけのだるまを完成させました。お見事。やったー。


その完成の喜びはこれを独りで最初から最後まで作り上げた自信と満足感、職人としての体験は、これからの人生の前向きな挑戦であったかもしれません。

高崎の『だるま工房やなせ』 ~やまおとこのブログ~-創作だるま絵付け
創作だるまの制作体験もしました。自分で好きな色で好きなデザインを考え、最初から最後まで作り上げました。とても楽しく完成でき、それぞれ自分で制作した作品として持ち帰りました。



高崎の『だるま工房やなせ』 ~やまおとこのブログ~-創作だるま絵付け
創作だるまは、赤いだるまと並行して、毎日少しづつ真剣に作業を進めてきました。それぞれが思い思いのデザインで完成させました。御苦労さまでした。