盗人猛々しいとはこのことである | マリアンヌのブログ

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でも私は方針を変えるつもりは1ミリもありません。私の思うように、私の好きなように、このブログを書き続けていきます。

こんにちは。

 

今回は先日私がネットで見たニュースに関する私の意見を書いていきます。

先日ネットニュースにて、

 

【レギュラー買ってラージ注いだ…コンビニコーヒー「窃盗」で懲戒免職の元公務員「犯罪者を出さない仕組みにならないか」】

 

というタイトルの記事を読みました。

内容を抜粋しますと、

 

 

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役所の非常勤職員として働いていた2021年1月、出勤前に立ち寄った大手コンビニチェーンの店舗で、レギュラーサイズの料金(100円)で買ったコーヒーのカップに、ラージサイズのカフェラテ(200円)を注ぎ、現行犯逮捕された。

 

犯人「少なくとも4~5回やったと思います。カップに注ぎ入れ終えた時点で、店に入ってきた警察から『カフェラテを入れましたよね。これは窃盗の現行犯になります』と手錠をすぐかけられました。」

 

役所はその日から出勤停止となり、検察の不起訴処分を待たないうちに、懲戒免職処分となった。

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つまり、店を欺く形で商品のサイズをごまかしたということですね。

考えるまでもなく完全に犯罪であり、窃盗罪となります。

ただ、この犯人、この記事のインタビューで信じがたいことを口にしたのです。

それが以下のコメントです。

 

 

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犯人「やってしまった立場で言うのは大変厚かましいが、店は私の過ちに気づいたときに注意してほしかった。そしたら不足分の金額を払っていたし、二度とやらなかった」

 

犯人「買ったもの以外は注げないような仕組みにしたり、そもそも店員さんが注いでくれるような形であれば、間違いは起きない。コンビニや経営者には、犯罪者を出さないような努力をしてもらえないかと思っている」

 

事件を起こす1年ほど前にも隣の福岡県で同じような事件が報道されていたが、知らなかったそうだ。 

 

犯人「記事を読んで、犯罪だと明確にわかっていれば、私はやらなかった」

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信じがたい発言です。

なにが「注意してほしかった」ですか。

「不足分の金額を払っていたし、二度とやらなかった」じゃなく、そもそも最初の一度目であっても、窃盗に手を染めてしまった行為そのものが大問題なわけなんですけど、この犯人はそれを全く理解していません。

 

なんでお店の利益をかっさらった盗人(ぬすっと)から、お店の設備の改善を指摘されないといけないのか?

 

この犯人はマジで思考回路がどうかしてるとしか思えません。

 

「一度目の時に教えてくれれば」じゃないんです。

 

そもそも、あなたが窃盗をしなければよかっただけなんです。

たった、それだけなんですよ。

 

交通事故と違って、窃盗はうっかり不注意でやってしまうような行為ではありません。

本人の明確な意思と行動力が伴わないと起こらない犯罪なんです。

 

この犯人は「記事を読んで、犯罪だと明確にわかっていれば、私はやらなかった」とコメントしていますが、そんなの読まなくてもわかることでしょう。

たとえば駄菓子屋で30円だけ払って、50円のお菓子を持っていったらドロボーになるというのは小学生だってわかる話です。

このレベルの善悪の判断が、他者から教えられないとできないことに戦慄を覚えます。

 

 

この犯人は、まさに”盗人猛々しい”を体現してる存在といえます。

 

 

ちなみにニュース記事内では、「『あまりに重い処分ではないか』という意見がSNS上で目立ち」とありましたが、私は全く重い処分だとは思いません。

 

これを重い処分だと発言されている方々は、ようするに「たかが数百円」と考える人種なのだと推測されます。

犯人からしたら「1店舗の数百円」かもしれませんが、この犯人と同じ行為をする人があと数百人いたらどうなるだろう?

お店はあっという間に経営困難となって閉店します。

こんなの、ちょっと頭を働かせて考えれば容易にわかることです。

 

私がなぜ、このニュース記事にこれほど関心を寄せるのか。

その理由をお話します。

 

 

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私は高校生時代、地元のスーパーマーケットでアルバイトをしておりました。

私が通っていたのは定時制高校(夜間高校)であり、昼間はスーパーマーケットでバイトをして、夜に高校へ行って勉強をするという日々を過ごしていました。

地元のスーパーといっても、そのスーパーは県内に百店舗以上を構える大手スーパーでした。

お店の規模自体も大きく、店内の広さは一般的に想像されるスーパーマーケットの三倍ほどはありました。

 

そのため、やはり万引き被害も多かったんですよね。

 

私は、そのスーパーマーケットで約5年間バイトをしました(定時制入学前の1年間と、定時制在学中の4年間)。

 

その5年間のバイトの中で、私は店の裏口で万引き犯が警察にパトカーで連行される光景を、週に1度は見ていました。

嘘ではありません。

決して、話を誇張しているわけではありません。

最低でも1週間に1度は万引き犯を引き取りに警察がお店の裏口にやってくるのです。

多いときは1週間のうちに3度ほど万引き犯が捕まるときもありました(私のシフトの時間帯だけでこれです。営業時間全体でみたらもっと多いでしょう)。

 

私がバイトしていたスーパーでは、保安員、いわゆる万引きGメンと呼ばれる、万引き犯を捕まえるために特化した警備員を雇っていました。

 

万引きGメンの方は、テレビなどで見るように普通の主婦のような恰好をしていました。

女性の万引き犯にセクハラだなんだとイチャモンをつけられるのを避けるためか、私のバイト先では必ず女性の万引きGメンを雇っていました。犯人確保の際は、逃走を防ぐためにどうしても腕を引いていく必要がありますからね。相手の身体に接触する必要がある以上、男性の万引きGメンを雇うのは避けていたのだと思われます。

 

万引きGメンの女性は、開店から閉店まで数人の担当者が交代で警備しているようでした。

私は早朝からバイトしていましたが、普通の従業員と同様にGメンの女性も「おはようございます(^-^)」と笑顔でお店に出勤し、私を含む従業員達も「おはようございます(^-^)」と普通に挨拶を返していました。

 

しかし見た目は普通の主婦であっても、その犯人確保の腕前は凄まじいものがありました。

 

とにかく、捕まえる捕まえる捕まえる。

 

川で鮭を捕らえる熊のごとく、犯人を確保していくんです。

正直、なんでそんなに犯人がすぐわかるの?と、まるで超能力者かと思うぐらい犯人をバシバシっと捕まえていくんですよね。

おそらく犯人を見分ける特徴とか保安員としての勘など、いろいろな要素があるのだと思いますが、さすがはお金を払って雇うだけの価値があるプロだなと思いました。

 

それと同時に、万引き犯のあまりの多さに愕然としたのも事実でした。

 

ニュース番組の特番で見るように、泣き崩れて謝る人開き直って堂々としてる人など、確保後の犯人の反応はさまざまでした。

 

なかでも一番衝撃的だったのは、缶ビール1箱(計24本)を盗もうとしたオジサンでした。

年齢的には50代ぐらいでしょうか。

盗まれそうになった商品は1点でありながら、缶ビール1箱(計24本)なので金額にして5,000円ほどの高額商品となります。

このオジサンは万引きGメンに確保されたあと、店の裏の休憩所(取り調べの際に使用する場所)にて、両腕を組んで足を大きく開き、椅子に背中を深く倒した状態でふんぞり返っていました。まるで社長であるかのような態度でした。

これには温厚であった副店長と店長も大激怒

いろいろと口論のような声も聞こえてきましたが、詳細はわかりませんでした(私も自分の仕事をしないといけなかった)。

そのオジサンは当然のごとく警察にパトカーで連行されていったわけですが、私がバイトしていたお店では、万引き犯の性別や年齢・立場に関係なく、100%警察に通報するというスタンスをとっていました。

 

私は基本的に昼間の時間帯にバイトをしていましたが、人手不足で残業(シフト延長)をすることもあり、その残業時間が終わる時間帯と全日制(昼間の高校)の生徒の帰宅時間が重なるときがありました。

そのため、なかには私と同年代か少し下の年代かと思われるような中高生(男子・女子両方とも)もいて、学校の制服姿のまま泣き崩れている子を何度も見てきました。

それでもお店側は容赦なく保護者を呼び、警察へ通報し、その子達の学校にも連絡をしていました。

「(万引きした子の)受験が近いんです。子供の将来にかかわってくるんです。どうか、お願いします」と懇願している保護者もいましたが、お店側が許して見逃したことは一度もありませんでした。

そりゃそうですよね。

犯人の将来よりも、お店の将来が脅かされている事実のほうがはるかに重要ですし、そこで働いている従業員にだって生活がありますから。

 

お店の朝礼でも店長が言っていました。

 

万引きがあまりに多くて、保安員の力を借りても全然追いつかないこと。

被害がこれ以上増え続けるとお店の存続にも関わること。

従業員の皆さんには、積極的にお客様への挨拶・声掛けをして欲しいとのこと。

 

などです。

 

犯人にとっては数百円程度の物かもしれませんが、お店側からしたら、その数百円の被害が何百件と積み重なって経営に打撃を与えてくるんですよね。

 

「たった数百円」と仰る人がいますけど。

じゃあ例えば、その「たった数百円」と仰る人の財布から10円を盗む人がいたとして、盗んだ人にとっては10円ぽっちかもしれないけど、その盗む人が500人いたらどうなるか?って話なんです。

500人いたら5,000円になります。

財布から5,000円盗まれたら大打撃ですよね。

「たった数百円」と仰る人は、それでも「たった10円だしな!まぁ、いいってことよ!」なんて言っていられるのでしょうか?

言えませんよね。

 

 

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私はこういった光景をリアルで見てきたのもあり、万引き事件に関する記事には特に敏感に反応してしまうんですよね。

万引きで頭を悩ませ、困り果てている店長や副店長の姿をいやというほど見てきたからです。

万引き被害を確認してるときの、店長の悲痛な表情。今でも覚えています。

 

 

 

 

 

 

話はコンビニのコーヒー窃盗事件に戻りますが、この犯人の男性には「犯罪者を出さないような努力をしてもらえないかと思っている」なんて言う権利は1ミリも無いんですよ。

この男性は不起訴で終わりましたが、懲戒免職という処分を受けました。

懲役10年や20年にしろとまでは言いませんが、このような窃盗犯は懲役3年ほどの実刑判決を受けさせ、身にしみて反省をしてもらうほうが良いのではと私は思います。

 

 

 

 

 

 

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。