『聞く力-心をひらく35のヒント』
11 上っ面な受け答えをしない
これを、
11 随声附和 也 应 用心
11 suíshēngfùhé yě yīng yòngxīn
と表現されています。
◎ 随声附和 suíshēng-fùhè
[echo what others say; chime in with others] 谓自己没有主见,别人说什么,自己跟着说什么
研究社 新英和中辞典での「chime in」の意味(Weblio)
chime in
アクセントchíme ín
《 自動詞+ 副詞》
(1) (歌などに)合わせる, 加わる.
(2) 〈物事が〉〔…と〕調和する, 一致する 〔with〕.
His views chimed in with mine. 彼の考えは私の考えと符合した.
(3) 話の途中に〔賛成の意見をもって〕割り込む 〔with〕.
(4) 〔人・話などに〕 同意する 〔with〕.
《 他動詞+ 副詞》
(5) 〈…と〉相づちを打つ 〈引用〉.
“Of course," he chimed in. 「もちろんですとも」と彼は相づちを打った.
随声附和 ピンイン suí shēng fùhè
((成語)) 付和雷同する,人の言うことに調子を合わせる.
“随声附和”を=「相づちを打つ」としたいところなのですが「付和雷同」が出てくるとちょっちょっちょっと待ってとなります。
コトバンク デジタル大辞泉では、
ふわ‐らいどう【付和雷同】
[名](スル)一定の主義・主張がなく、安易に他の説に賛成すること。「多数派に付和雷同する」
[補説]「不和雷同」と書くのは誤り。
あまりいい意味ではなく「相づちを打つ」と訳出するのは???です。
でも、“随声附和”の英語の意味“chime in”の意味の中に「(5) 〈…と〉相づちを打つ 〈引用〉.」もあるのでこれはこれでいいのかと思いもします。
11 上っ面な受け答えをしない
11 随声附和 也 应 用心
11 suíshēngfùhé yě yīng yòngxīn
には次の文章があります。
人生において、誰かの「一言」がどれおど大切なものであるかを考えるとき、インタビュアーのほんの小さな相づちも、「きちんと打たなきゃダメだ」と肝に銘じます。
在 人生 中 , 任何人 的 “ 一 句 话 ” 都 可能 对 他人 产生 重大 的 影响 。 所以 在 采访 过程 中 哪怕 一个 小小的 随声附和 , 我 也 要 “ 用心 回答 ” 。
Zài rénshēng zhōng , rènhérén de “ yī jù huà ” dōu kěnéng duì tārén chǎnshēng zhòng dà de yǐngxiǎng . Suǒyǐ zài cǎifǎng guòchéng zhōng nǎpà yīgè xiǎoxiǎode suíshēngfùhé , wǒ yě yào “ yòngxīn huídá ” .
ここでも「相づち」は“随声附和”になっています。
でも、「きちんと打たなきゃ」というところでは“用心回答”(「注意深く答える」)になっています。
そもそも「相づち」って何なのでしょう?
Wkipediaには次の説明があります。
相槌(あいづち、aizuchi)とは、会話中にしばしば挿入される間投詞のこと。
語源は鍛冶で主導的な鍛冶職と金敷をはさんで向かい側に位置し、ハンマー (槌) を振るう助手 (向かい槌とも) を指す言葉から。
聞き手が話者に関心を持ち、理解していることを示す。
言語学の用語では交感的 (Phatic) な表現形式にあたる。
相槌は聞き手が会話に積極的に参加していることを示すことで話者を安心させるものとされる。
母語を日本語としない者は、しばしば聞き手の相槌が自分への同意を示しているものだと誤解しがちである。
一般的な相槌を直訳すると次のようになる
はい、ええ、うん (yes, with varying degrees of formality)
そうですね (that's how it is, I think)
そうですか (is that so?)
ほんとう、ほんと、ほんとに、ほんま (really)
なるほど (I see, that's right)
頷き (nodding)
これらは英語でいう yeah ok や got it などにあたるが、日本語ではより頻繁に発せられる重要な言葉である。
「日本語ではより頻繁に発せられる重要な言葉である。」
とあります。
中国語では昔、ある中国人と話をしていて、全く相づちを打ってくれないので「聞いてる?」と聞いたら「聞いている」とのことでした。
よくよく聞いてみると相づちは打たないけれど真剣に聞いてくれていて、考えてくれていました。
こんなことから考えると、日本語の「相づちを打つ」はそのまま中国語にすることができず、仕方なく“随声附和”としたと考えられます。
PS:
昨日、アマゾンから本が届きました。
先日Zoomを使った「中国語の発音の話をする会」でお知り合いになった方が紹介されていた本です。
『中国的「今を生きる」生活』
少し読んだだけですが、変わっていく中国の中で、私が体験してきた中国の変わらないところも紹介されています。
一気に読了するでしょう。
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中国的「今を生きる」生活。
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