「学習する」とは | SC神戸中国語スクール 京都校

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全くのゼロから、ビジネス会話、通訳レベルまでしっかりと学べる中国語スクール、SC神戸中国語スクールの京都校のブログです。

このブログ、以前は「とにかく話そう中国語」という名前だったのですが改名しました。

中国語を教える。というよりともに学ぶ。

これは、今の日本語教授法にもつながる考えのようですがそれはさておき、「京都山科中国語学習会」と「学習」という文字をつけているのですが、「学習」って何かということを深く考えていなかったように思います。

そのことを、今、読んでいる、

 

『英語学習のメカニズム: 第二言語習得研究にもとづく効果的な勉強法』廣森友人 (著)

で説明されていたのでご紹介します。

 

「学習」とは何か?

 

「学習」とはある意味では長期記憶の量を増やすこと。

(P115)

 

記憶には短期記憶と長期記憶があるといいます。

 

・短期記憶:一目見たり、一度聞いたりして覚えられること。

・長期記憶:長期にわたって覚えていること。

 

ですから、

 

「学習」とはある意味では長期にわたって覚えていることを増やすこと。

 

これがわかればこの長期記憶はどうすれば効果的に増やすことができるかが英語も、そして中国語も、また他のことも効果的に学習することができます。

そして、その方法が説明されているのが『英語学習のメカニズム: 第二言語習得研究にもとづく効果的な勉強法』です。

 

ざっくりと「小学二年の妹」にもわかるように言うと、

 

「わかる」から「できる」ようになること。

 

「わかる」というのはやまとことばでは、「分ける」から来ているそうです。

英語や中国語を学習することに例えると、単語や文法、表現方法を学習して、「分けて」整理する。

これだけでは短期記憶ですぐに忘れてしまいます。

それを色んな方法を使って長期記憶にする。

その一つが音読であったりするのですが、一つのキーワードは「気づく」ということ。

 

私の経験ですが、中国語を学習し始めた頃、NHKのテレビ講座とラジオ講座を両方学習していたのですが、そうすると「あれ?この表現はラジオで言っていたことと同じだ」と「気づく」のですね。そうするとその表現というのは印象深くなり長期記憶になる。

 

それ以外に、繰り返すこともありますし、身体を動かすことも短期記憶を長期記憶にするコツのようです。

 

そして、「わかった」ことを今度は「できる」つまり「使える」ようにする。

ここのところがポイントのようです。

 

リスニングが苦手だとおっしゃる方は、リスニング能力で「聴く」ことはできるけれど話されている内容を理解することまでいっていない。

 

スピーキングが苦手だとおっしゃる方は、「わかっていること」はたくさんあるけれどそれを口に出して使うことができていないだけ。

だとすると「わかっていること」を口にする練習をすればいい。

それは音読でもいいし、独り言でもいいし、落語家のように一人で二役以上をして一人で会話をするのもいいでしょう。

 

最後に、この本を読んでいて一番のポイントだと思うのは「自分をモニタリングする」ということ。

 

自分の学習方法や自分の発話したり書いたりした外国語を第三者として観察することです。

そして、問題はないか考え、問題があればそれを修正し、もっと効率の良い学習方法や自分により適した方法があればそれを採用して学習を続ける。

 

これこそが大人になってから外国語を学習するコツのような気がします。

 

でも、自分の事はなかなかわからないもの。

そこに私でも役に立てることがある。

最近はそんな気がしています。