北朝鮮外交官が亡命
亡命したチョ・ソンギル氏
韓国国会情報委員会が、北朝鮮の元イタリア代理大使がチョ・ソンギル氏が亡命し、韓国で生活していることを明らかにした。
チョ・ソンギル氏は2018年イタリアに亡命を申請し、2019年7月より身柄を韓国に移されたが、ずっと秘密にされていたという。
亡命の経緯や動機は明らかにされていないが、未成年の子供が北朝鮮に残されており、身柄と安否が心配されている。
これは、北朝鮮の特権階級である高官の亡命であり、2016年に亡命した元イギリス公使太永浩に次ぐ外交官の亡命となる。
筆者が思い出したのは、1997年元朝鮮労働党国際担当書記だった黄長燁の亡命で、これにはちょっとしたエピソードがある。
当時、大学生だった私は、東京外語大の中嶋嶺雄教授が学術訪問団で北朝鮮を訪問し、黄長燁と会見した時の話を聞いた。
中嶋嶺雄教授は、チュチェ思想はキュルケゴールが元だと指摘し、台湾の李登輝総統を持ち出して体制変革を勧めたという。
この話を聞いた数年後に、黄長燁が韓国に亡命したニュースを聞いて、なるほどそういう下地があったのかと妙に納得したものだ。
野崎晃市(46)
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