2022年7月15日 ショックを受けています。 | 横浜市中区の山手パーク歯科のブログ(石川町)

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横浜市中区石川町の歯医者が日々の生活で気付いたことを綴る趣味の日記です。最近では歯科の話以外の趣味やペットのブログにになりつつあります。。。

   2022年 7月15日 ショックを受けています。

ときどきこのブログでもアップするように、私は山手パーク歯科を木曜日に休診して相模原の医療系の専門学校で講義をしています。

衛生学・公衆衛生学という医療の社会科的な科目で、1年生に1年間でB5版264ページのテキストを講義します。



社会科的な科目なので選挙の時期には学生たちに投票に行くように促しています。

何年か前まではそのうち投票することになるのだから関心を持ちなさいと伝えていましたが、今では教室にいる全員が有権者です。

もちろん特定の候補者や政党に投票を誘導するのではなく、自分の意志で投票するように話しています。




私自身はもういいオトナなので選挙に過大に期待をしているわけではありませんが、学生たちは医療従事者として生きていくことを目標とする以上、自分の考えを持ち一人の国民としての義務を果たすだけでなく、投票という権利を行使して世の中との繋がりを持ち始めるべきだと考えるからです。

そんな私が投票に行かないわけにいきません。




投票日はいつも日曜日で、たいてい何かしらの予定が入りそれがついつい伸びたりしがちなので、近年はいつも期日前投票に行っています。

コロナの世の中になってからは空いているというのも重要な動機です。

しかし期日前投票所が開いているのは午後8時までです。

私がその時間までに帰宅できるのは木曜日だけです。

 



7月7日(木)、1学期期末試験の試験監督を終えてから帰宅し家内と二人で投票に行きました。

一国民として権利を行使しただけでなく、学生たちに言った手前の責任も果たせて安堵感に包まれていました。



その翌日7月8日(金)お昼ごろ安倍晋三元首相が銃撃され、夕方には亡くなったことが報じられました。

ショックでした。

白昼、衆人環視の下である応援演説中に警備のスキが指摘されてはいますが、あんな粗末な銃で狙いすました撃ち方ではない不安定な姿勢にも関わらず他に被害者は出さず安倍元首相にのみピンポイントの致命傷…。

物語にありそうな重大な結果です。

不運が重なっているように思います。

そして容疑者の動機がよくわからないのも私たちのやり切れなさを膨らませていると思います。



私は安倍元首相の熱烈な支持者だったというわけではありませんが、思想的には共感できる部分があったので一定程度の支持はしていました。

今にして思えば長期安定政権だったので、いろいろ象徴的な場面が思いおこされます。

第二次安倍内閣が始まる前の民主党政権末期、当時の野田首相に解散を迫り選挙から政権交代にもちこんだ党首討論には迫力がありました。

当時のオバマ大統領を広島に迎え、安倍首相がパールハーバーを訪れて日米同盟の絆を深めたり、リオデジャネイロ・オリンピックの閉会式にスーパーマリオに扮して登場したり…。

東日本大震災で大きなダメージを受けた日本を、勇気づけて復興に向かわせた首相だったように思います。




そしてその長期安定政権であったが故の弊害としてスキャンダルもありました。

もちろん反論する術を持たない亡くなった方を攻撃するべきではありませんが、その頃は批判的だったマスコミが今は手のひらを返したように同情的です。

変わり身の早さを批判することは簡単ですがマスコミは所詮、国民がききたいと思っている情報を提供しているにすぎません。

国民感情の振れ幅の大きさとスピードの速さが引き起こしている現象なのでしょう。

私も移り気な国民の一人として深く反省しています。

 

それでも選挙があれば勝ってしまうのは、安倍元首相がそんな国民たちから評価されていたからなのでしょう。

死後に評価されるのが政治家の宿命とはいえ、亡くなったことをこんなに多くの国民が悲しんでいることを伝える術がないことを切なく思います。



コロナの感染症といいウクライナの戦争といい今回の事件といい、ちょっと前には考えられないようなことが次々に押し寄せてきています。

不安の中で呆然自失することが多くなりました。

一つの時代が終わり次の時代が始まるまでの移行期なのかもしれません。

早く落ち着きをとりもどし、平和で安定した次のよい時代を迎えたいものです。



このブログの性格上、通常政治的な話題はできるだけ避けています。

今回は安倍元首相の事件を受け、混乱している自分に戸惑っている私が頭の中を整理し考えを立て直すために書いたものであり、意見を主張したり同調を期待したものではないことをお断りしておきます。



最後に安倍晋三元首相のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

合掌。