2019年11月23日 ごちそうさまでした スポーツ観戦の秋。
今年も勤労感謝の日である今日は一日中ゴロゴロして過ごしました。
スポーツ観戦の秋も深まって11月は野球やサッカーの国際試合もありましたが、最高だったのはボクシングでした。
11月7日に行われたWBSSバンタム級決勝、井上尚弥対ノニト・ドネア戦です。
早いラウンドでのKOによる決着を予想していた一般的なボクシングファンである私の期待はあっさりと裏切られたのですが、壮絶な打ち合いが続いた試合終了を告げるゴング後に傷だらけになった両者が微笑みあいながら歩み寄り交わした抱擁はすがすがしいものがありました。
この難しい一戦を柔軟に勝ち切った井上選手をスゴイと思いましたが、ドネア選手もあっぱれなボクサーでした。
「こんなスゴイ試合がナゼ木曜日?」と思いました。
私にとって木曜日は学校の講義の日なのでTVでいうゴールデンタイムに帰宅できるレアな曜日で、リアルタイムTV観戦できてありがたかったです。
そして驚いたのはラウンド間にCMとともに流れるリプレイのスロー動画でした。
技術的なことは分かりませんが、今までのまともにパンチをもらったときの反応としての苦悶の表情ではなく、何か感じて反応しているわけではない物理的な力が働いたその瞬間の人間の顔の変化でした。
それは反応としての表情ですらなく無意識のままその瞬間、人間の顔がくずれる現象として印象深いものでした。
マンガ表現のような空間に飛んでいく血液も目撃してショックを受けました。
過度にショーとして演出するためカメラの前で相手を挑発しバカにした態度をとる近年の風潮はプロレス化していて好みではありません。
お互いを認め合う者同士がリスペクトのもと、最大限の準備をして最高のパフォーマンスをぶつけ合うのがスポーツのだいご味であり、見る者の心が揺さぶられるのだと思います。
以前、表彰式が行われている土俵上で「感動した!」と叫んだ首相がいましたがあの感じですね。
ボクシングはシーズンのないスポーツですが、おなかいっぱい大満足なスポーツ観戦の秋でした。
次は体重超過したルイス・ネリにウェートを守った井上尚弥が勝ったら痛快この上ないですね。
そうなるとちょっとショー的になり過ぎますが…。