❀  婿舅  Ⅶ  ❀ | ぴかるんのブログ

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ピンクのポンポン


ピンクのポンポン★87-7

 尚、ピンクのポンポンの時計は、今も去年の夏のソロツアーで止まったままなので、登場人物が過去の出来事を考える時、1年の時差が生じますので、ご了承下さい。

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 まだ漠然と将来の話をしていた頃、彼女が真顔で言った。
 「チャペルで挙式すると、おじいちゃんが私と一緒にバージンロードを歩くって言い出しかねないから、絶対に、私は神前での挙式が良いの!」

 家の中での父親の地位の低さは想像していたけれど、正式に結婚を申し込みに行った日に、自分の想像を超えていた現実を知ることとになった。

 それでも、紋付袴姿になることが面倒で、その姿を友人達に見られることが、少し恥ずかしくに思えいた僕は、
 「チャペル挙式の方が楽で良いのに……」と心の中で考えていたりしていた。

 だけど、義父が骨折したことで、彼女の主張通り、神前挙式を選んでおいて良かったと思ったのだった。


 彼女との結婚について、義父からはまだ正式に返事を貰っていなかったので、良い機会だと思い、週末の度に病院へ出かけた。

 病室は二人部屋だったけれど、幸いにも隣のベッドは空いていた。
 それなのに、いつも病室には母親と親族の誰かが来ていて、ちゃんと話をすることができないでいた。

 そして、今日、彼女は無理をしなくても良いと言ったけれど、義父は彼女との約束通り、タッキーのコンサートへ出かけると言い張り、病院から一泊での外出許可を貰ったのだった。


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