長い時間の流れの中で【129】 1・17 新しい家族 | ぴかるんのブログ

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ピンクのポンポン

ピンクのポンポン★80(80-129)



※阪神・淡路大震災を源とする物語(フィクション)です

 尚、ピンクのポンポンの時計は、今も去年の夏の代々木体育館で止まったままなので、登場人物が過去の出来事を考える時、1年の時差が生じますので、ご了承下さい。


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 その日、初めて私は、
 「この人を新しい父親として受け入れることができるかもしれない」と思ったのだった。
 何気ない気遣いに、嫌いなタイプの人ではないことが分かったからだった。でも、人間には内面と外面があることが分かる年齢に成長していたので、
 「油断はできない!」という気持ちもあったのだった。

 その夜は何も言わなかった母も、翌日の夕飯の時、私と妹に再婚を考え始めていることを告げた。東京て暮らし始めて以来、父の話題は、暗黙の了解のように、タブーとなっていたので、私も妹も何も言わなかった。
 「反対しないけど、歓迎もしない」が私の本音だったので、母の入浴中にそのことを告げると、妹は、
 「でも、再婚して、ママが神戸の時みたいに家に居てくれるのなら、その方が良いかなぁ」と、本音を漏らしていた。肝心な部分の気持ちが分からないので、
 「あの人のことはどう思っているの?」と訊くと、
 「……。よく分かんない」と言ってから、珍しく夏休みの宿題を始めたのだった。普段は母に小言のように言われてからでないと勉強しない妹が机に向かったことで、私は話を打ち切った。

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{ 久しぶりに、
コムラがえり

痛かった
 ]