ピンクのポンポン★80(80-128)
※阪神・淡路大震災を源とする物語(フィクション)です
尚、ピンクのポンポンの時計は、今も去年の夏の代々木体育館で止まったままなので、登場人物が過去の出来事を考える時、1年の時差が生じますので、ご了承下さい。
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初めて継父と食事に出かけた翌日、伯父が仕事帰りに、ウチへ立ちった。私達姉妹の反応が気になったらしい。そして、継父の若い頃の人物像を語りながら、夕飯を食べていた。
初めて食事に出かけた日の夜、私も妹も継父については何も話しはしなかったし、母もどう切り出せば良いのか?が分からなかったようで、何も話はしなかった。
その後、母は継父と会う為に、週末の昼間に一人で出かけたり、私達を連れて出かけたりと、毎週ではないけれど、月に2~3度は出かけるようになっていた。
以前は月に一度も無かった外出が増えたことで、3人揃ってすぐに着て行く服がなくなってしまったので、髪型だけは何とか工夫して出かけることになった。
そして、夏休みも間もなく終わるという残暑の強かった日の夜、継父が初めてウチへ遊びに来たのだった。
母の手料理を美味しそうに食べた後、母が食器を片づけて、お茶の用意をしている間、私や妹は夏休みの宿題のことや、部活のことなどを訊かれたけれど、自分か中学生の頃の話もしてくれたので、私も妹も質問攻めにあうことなく、話をすることができた。
手土産のケーキも、冷凍すれば日持ちするからと、いろんな種類のケーキを多めに買ってきてくれたので、母がケーキの箱を開いてくれた時は、私と妹は、同時に歓声をあげた程だった。