都知事選挙は(本質的なところよりも変なところで)盛り上がっているなぁ……
と小さな地方都市から眺めておりますが、さりとて地方選挙だからまともな候補者、まともな選挙かというと必ずしもねぇというところもあり
(さすがに今回の都知事選挙みたいなカオスは今のところは身近に起こったことはありませんが)
選挙は表現の自由については通常の社会以上に保証されるべきと思いますが、こういう悪目立ちだけを意図したような選挙に伴う活動が一部にせよ行われるとなると、なんらかの制限が必要なんじゃね?とは思いますが
下手な法律・ルールを作れば、権力者サイドから候補者となることのハードルが不必要に上げられたり、発言の自由が制限されたりということで、結果として国民側に不利益の大きい選挙制度となる可能性もあるわけでなかなか難しいです
さすがにポスターの枠を(寄付と言っていますが実質的には)販売して、そこにほぼ全裸の女性(法に触れそうなところは隠していましたが)や風俗のビラを貼るとか公職選挙法は想定していないよなぁと呆れるけれど……
まあ、選挙に限らずですが今までは想定していなかったようなことを考えたり実行したりというのは、どんどん増えていくんだろうなぁと(ヽ''ω`)ゲッソリします
さて、こっちは(記事の内容を見る限り)もう少し高度な「こういう選挙をやるやつが出てきたか」という話
英国の選挙に人工知能の候補者が出馬しているという話題
最初タイトル見たときに「人工知能に選挙権???」と思ったんですが、実際に立候補しているのはは「AIスティーブの代理という立場」としてAI開発者が立候補しているということだそうです。
「AIスティーブは一度に最大1万人との会話を行うことができ、またそうした有権者との会話を分析して、政策課題を提示することが可能とのこと」「さらに、抽出された政策課題はメールを通じて「検証者」(地元のボランティア)から評価され、一定の評価を集めた課題のみがAIスティーブ(正確に言えば議会に出席するエンダコット)の追求するポリシーとして採用されるそうだ。」
ということで、当選した暁にはAIが収集した有権者との会話を通じて課題を抽出して追及するという建付けになっているようですね
開発者=立候補者としての人間は「有権者からAIスティーブに対して送られてくるフィードバックに基づいて行動すると宣言しており、あくまでAIスティーブの主導で政治活動を行うという姿勢」ということで、まあ平たく言えばAIの操り人形として政治活動を行うとのこと
仮に、立候補者である人間が完全にAIの傀儡として政治参加するのであれば、間接的ではあるけれど、参考意見レベルではなくAIが政治参加するというケースになるわけで、人間の人格の存在意義やAIに人権を認めるのかとか、さまざまな議論の題材になりそうな話ではありますね
極論、政治はAIに任せておけば良いという話になるわけで
(実際、その方がいいんじゃね?と思うようなことも本邦(おそらくは本邦以外でも)の政治を見ていると感じることも多いですしね)
ただ、AIに対する諸々の議論をすっ飛ばして、実際にAIが社会参加(しかも政治家として)したというのは、良いのか悪いのか……
個人的には、コンピューターが政治の全て(政治を担うエリートの恋愛にまで口を出す)を行う未来を描いた、手塚治虫の火の鳥(未来編)を想起しちゃいますね
最終的には人類滅亡に至る戦争をコンピューター同士が始めてしまうという……
まあ、あれは人類的には完全にディストピアでしたが、そういう未来にならないようにAIをどう取り扱っていくのか、これから先は様々な議論が巻き起こっていくのでしょう
そういった判断すら後付けでしていかないといけないテクノロジーの進歩のスピードには、ロートルのわが身はもはや付いていけないなぁという感じです(^▽^;)