低温用のスタートワックス(ハヤシワックスのPS-03・現在は廃番品)を試してみた | サラリーマンスキーヤーの日常

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競技スキーをしたり、バイクに乗ったり、トレッキングをしたり、走ったりしてます。その他、全国のうまいものを食べるのも大好きです。2016シーズン後半にACL損傷→再建術→2018シーズンからは競技スキーにも復帰しました。そんな日常をつれづれなるままに

 

 

この記事で触れていた、低温用ってことで買ったけれど使う場面が無くそのまま死蔵状態なっていたスタートワックス

 

 

ハヤシワックスのPS-03

スタートワックスではあるんですが、フッ素を含まないパウダーワックスです

 

(現在は廃番品、今のラインナップで同じ適用のパウダーのスタートワックスだとこれ→HPP-DRY ハイペリオンパウダーですが、製品価格はだいぶ違います。量も1.5倍になってるからほぼ同じような感じのものなのかな?と思いますが未確認です)

 

 

 

で、上の記事でも書いた通り、特定の条件、使い方なら、必ずしもこのワックスの適用となる低温+乾燥雪でなくても効果的に使える可能性はあるかもねぇと思いつき

ともあれ、一度使ってみるかということで先週末の土日に使ってみました
 
とはいえ、大会があるわけでもなく、しっかりワックステストをしたわけでもなく
フリーの中で静止状態からの滑り出しのときの手元に感じる重さとか滑る感じとか
そんなんで滑るかどうか試してみるといった程度の話ですけどね
 
 
ということで、最初の1本で確認できれば良いやということで
自宅でホットワックス剥がした板に塗って持っていくという方式です
 
パウダーを滑走面に振りかけて、フェルトでこすって擦り込むような感じ
低温・乾燥雪用ということで、硬くて刷り込みづらいというか滑走面に付着しづらいかな?と思ってたんですが、ある程度圧をかけながらフェルトでこすると滑走面に膜状に定着していく感じで、塗るのに難しさはないですね(ただし、室温でやったので、スタート地点の低温の中だとどうなるかってところはありますが)
 
今のラインナップには無いんですが、ネット上を探してみると過去のカタログが見つかったので、そのキャプチャ
対応できる温度帯は-6℃以下
肝になるのは「フッ素系ワックスでは抵抗が大きくなるような条件で使用」というところ
 
 
これ、ここしばらくはメインで使っているガリウムのスタートワックスのソリッドのものですが
これのドライだと対応する気温は-6~-20℃と温度帯としては被るんですよね
 
 
これの青色に見える方がそのドライの方
確かにね
フッ素系のワックス(滑走ワックスとしてもスタートワックスとしても)使うと渋る場面ってのは今までも経験が無いわけではないですが、大会でそんな条件に合致することは数年に1度あるかないか
最近は一番気温が低い1月の草レースってのは少なくなってきていることもあって、ほぼドンピシャの条件で滑ることはまず無いというのがわが身の状況
 
なので、いくばくかにせよ乾燥雪ではなく湿り気を感じるような雪の状態での大会ばかりになり
そうなると、フッ素入りの方が良かろうということで、気温的には適用可能であってもガリウムのをチョイスって感じで
このパウダーワックスはお蔵入り状態だった
のですけれど
結晶が残っているような雪(降ってから時間が経っておらず気温も低め)やザラメを硫安で固めたような抵抗が強そうな雪面であれば、フッ素ワックスと組み合わせれば使い道あるんではなかろうか、というのが仮説でその検証という感じです
 
ってことで、先週末に使ったGSとSLの両方に塗って持っていきました
 
 
まずは土曜日の菅平でGS板を
 
 
圧雪されてはいますが、自然降雪もある程度あり
人工雪とミックスされた状況
晴天ではありますが、気温は低く雪の結晶はあまり崩れていない状況
 
 
この日のアメダス
朝イチは-8℃くらいですからワックスの対応温度帯にはばっちりはまっています
 
スタートワックスですから、基本的には履いてすぐ
ストックで漕いでの滑り出し
アップでの1本目の特に最初の方の滑り感
ですが、悪くない
 
特にストックの漕ぎだしの軽さは感じられました
 
 
で、その翌日
戸隠でSL板を試してみました
朝は快晴でしたが、気温はそれほど上がらず
 
 
SL板履いたのは午後でしたが、午後には日差しも少なくなったような状況
 
 
戸隠には気温の観測データが無かったので長野市のデータですが最高気温でも0℃を少し上回った程度
標高差を考えれば戸隠は-6℃に近いところの気温だったのではないかと推測されます
 
雪はほぼ自然降雪の新雪という感じでしたから、ここも結晶は残っている状況と考えてよいかと思いますが
前日の菅平と同様、特に漕ぎだしの軽さは感じられたので、気温が上がらない中での結晶が残っている新雪なら
特にドライということでなくても使えるんじゃないかなという感想です
 
教科書通りならフッ素が明らかに渋るような低温(少なくとも-10℃以下)でなければ、ガリウムのソリッド塗っときゃいいとは思うんですけどね
ただ、結晶がはっきり残っているような摩擦が強そうな雪ならチャレンジしてみる価値はありそう
 
一方で、完全にドライじゃない状況ならフッ素はそれなりに有効なはずなわけで
このパウダーに昨年まで使っていたガリウムのリキッドのスタートワックス(フッ素マシマシなワックス)を重ねるとどうなるのかというところもチェックしておきたいところ
それが有効であれば、湿った雪がどんどん降り積もるような状況で効果あるかもという期待もあります
 
 
ちょうど今週は平日にある程度降雪があり、週末は最低気温がそれほど下がらないような感じなので、土曜日に使うGS板にこのパウダー+ガリウムリキッド塗り重ねというのも試してみようかなと
(今までの経験上、雪の結晶が残っているような雪だとこのリキッドは渋る傾向があるような気がしているので、朝の気温がそれほど上がらない場合は滑らないかも)
 
こうやって試してみたといってみても、あくまで感覚的なところだけの話で、エビデンス的には弱いんですが
こうやって、ああでもないこうでもない、と試行錯誤しながら試してみるのもスキーの楽しみの一つですかね
良い結果が出れば、なお良いわけですが
 
ということで、死蔵状態だったスタートワックスを活用できそうな感じかな
という話でした