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私が物心ついた頃
健在だったのは実母の父
要するに母方の祖父1人でした👴
祖母は母が10歳の頃病死し
母は末っ子でしたから長姉である
伯母が面倒を見てくれたようです
母はその祖父が大反対した相手と
結婚して私を産み
その間祖父とは疎遠になったそうですが
離婚してシングルマザーとなり
祖父には孫が私を入れて5人いましたが
私にだけ「おじいちゃん」と呼ぶ事を許してくれて
月に1度うちに泊まりに来ては
お小遣いをくれました👛
(従兄弟たちはおじいちゃんと呼んだことはなく、お小遣いも貰った事がないそうです)
厳しい父親だったそうですが
私にはアマアマで優しくて
大好きな祖父でした
当時1人暮らしで自営業だった祖父は
仕事場とは別に知り合いの家で
本当に［寝るだけの部屋］を
間借りしていたそうです
早くに離婚した母なので
私は父方の祖父母の記憶はありませんし
母方の祖父も【家】というものを
持っていなかったので
全く行った事がなく
友だちは皆休みになると田舎に帰ったり
同居の祖父母に遊んで貰ったりしていたので
何故うちはそれが無いのかなぁと
子供心に思っていました
その祖父が突如倒れて
亡くなったのが私が9歳の頃で
私は祖父が【何者】であるか
それまで全く知らず
葬儀に当時の市長や市会議員が
参列したり
〇〇委員長など市議会の偉い方が
沢山来てびっくりしたのを覚えています
自営業で［寝るだけ］の部屋しか
持たず細々暮らしていた祖父は
実は地元の名士で役所では
知らない人がいないくらいの人間だったそうです
中距離ランナーだった祖父
国体の聖火ランナーも務めた事があるらしく
亡くなってから写真を見ました
しかし葬儀を終えてから
母の姉たちと祖父が借りていた
［寝る為だけの部屋］を
片付けに行って
私はその時初めて
祖父が住んでいた場所に行きましたが
当時の人間としては大きかった
祖父(170cm近くありました)
どうやってここに寝ていたんだろうと首を捻る程狭い部屋で
恐らく3畳くらいのスペースで
周りに棚があってギッシリと
色々な物が詰め込まれていた
記憶があります
自営業とはいえ
婦人服の［仕立て屋］さんで
腕は超ピカイチだったらしいですが
昭和も終盤になると
服を仕立てるなんて方も中々おらず
主にリフォームや修理をしていたようなので
儲かる職業ではなく
その日暮らし
だったのかなと後で思いました
とはいえ 地元の名士
には違いなかったので
姉妹で出した祖父の葬儀代は
えげつない金額だったみたいです
そんな訳で
私はじーじやばーばの家に
遊びに行ったことも全くなく
強いて言えば祖父が
ミシンを踏んでいる仕事場に
何度か遊びに行った思い出しか
ありません
父方の実家はお金持ちだったようですが
会った記憶もなければ
家に行った覚えもなく
私にとっての 祖父は
いつも糸くずにまみれて
仕事場に飼われていた猫たちと
戯れている姿と
たまに泊まりに来て
母の手料理をおかわりして食べ
お小遣いをくれる
それしか思い出がありません
そう言えば
いつも古いガタガタの自転車で
走っていた事も覚えています
今の母に祖父の話を聞いても
多分正確には答えられないと思うので
認知症を患う前にもっと
色んな話を聞いて置けば良かったなと
とても後悔しています😭
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