山の実カウンセリングルーム・臨床心理士のブログ -3ページ目

山の実カウンセリングルーム・臨床心理士のブログ

河内長野市にて「山の実カウンセリングルーム」を運営しています。 日々の感じたことや考えたことを綴っています。ホームページ⇒ yamanomi.com

「不安」について。

どうもある種の漠然とした不安というのは現代社会の過剰コントロールの反動のように思えています。

科学・経済が発展し、社会は予定通り、計画した通りに動くことが前提となっています。

電車は予定通りに来るし、働いたら給与が振り込まれるし、天気予報は確率で出るし、見たいときにYouTubeは見れるし、毎週同じ曜日にジムに行けるし、ファミレスに行ったら食事が出るし、宅配も時間通り来るし、ミーティング設定したらみんな集まるし、、、

しかし、ひと昔前までは人間は自分でどうにも操作できないものと密接に関わって生きていました。

天気は読めない、米が収穫できるか分からない、目的地に予定通りに到着するか分からない、探し人がどこにいるか分からない、などなど。

現代社会の予定通りに物事が進むシステムは非常に便利ですが、反面、人間は自分でコントロールできないものに対して滅法弱くなりました。

人間がコントロールできているものは世界の極一部なんですが、コントロール社会で生きているとそれが当たり前の価値観になってしまい、メンタル不調な状態でコントロール外のものに触れると一気に調子を崩す。

ある種の不安症はそんな風にみえます。

 

山の実カウンセリングルーム

「仕事・職場がストレス」という悩みは多くの方が経験されているかと思います。

これが「職場はストレス。だけど休みは楽しい。のんびりしている」という状態だと比較的安心できます。

しかし、「職場はストレス。仕事が終わった後とか休みの日もずっと仕事のことを考えている。気が休まらない」という状態だと要注意です。

後者の場合、就業時間外も仕事のストレスにさらされていることになります。

その状態が続くと心身が疲弊し、うつ症状や身体症状などが出始めます。

そうなると仕事はもちろん、日常生活にも支障が出てきますので、思い当たる方は早目に専門家に相談した方が良いと思います。

 

山の実カウンセリングルーム

季節の変わり目は心身ともに調子を崩しやすいです。

代表的な症状が入眠障害。

なかなか寝付けず、頑張って眠ろうとすればするほど眠れなくなる、というしんどい症状です。

「予定が詰まっていて眠る時間がないー」というのとは違います。

 

入眠障害が発生した要因はさておき、続いている要因の1つは上述した「頑張って眠ろうとすればするほど」ということが関係しています。

眠りはリラックスしている状態であり、「頑張る」というのは緊張・興奮している状態だからです。

ですので眠り対するそのあたりの意識を変えていくことで改善していくことが多いです。

 

山の実カウンセリングルーム