山の実カウンセリングルーム・臨床心理士のブログ

山の実カウンセリングルーム・臨床心理士のブログ

河内長野市にて「山の実カウンセリングルーム」を運営しています。 日々の感じたことや考えたことを綴っています。ホームページ⇒ yamanomi.com

カウンセリングでは困っている問題がなかなか改善しないということもあります。

そういうときは、困りごとを図にしてみることが時に有効です。

 

クライエントはその問題の主役ですから、四六時中そのことについて考えています。

この「考える」というのは、主に言語で行っていることです。

しかし、言語は人を抜け出せない負のループに連れ込むことがあります。

 

一方、「図にする」というのは視覚化するということです。

 

同じ問題でも、言語で考えるのと、目で見るのとでは全く印象が違います。

その差が新しい気づきを生み、変化を生じさせることもあります。

 

山の実カウンセリングルーム

強迫観念とは特定の思考やイメージが頭に浮かんできて除去しようとしても取り除けない状態です。

強迫観念の内容は本人にとっては苦痛を伴うものです。

その苦痛を和らげるために取る行為が強迫行為です。

 

例えば

「さっき道ですれ違った人に当たったのではないか」という考えが浮かんできて頭から離れない(強迫観念)

「当たってなかったか家族に確認する」「当たったと思う場所を見に行く」などの行動をとる(強迫行為)

です。しかし、

 強迫観念 → 強迫行為 → 一時的に安心する

というサイクルを取っているとこの症状は改善しません。

長引いていたり、生活に支障が生じている場合は早めに専門家に相談した方がいいでしょう。

 

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慢性疼痛で悩まれる方には過活動型と不活動型があります。

・過活動型は痛みがあってもそれを無視してやりすぎてしまう

・不活動型は痛みが生じる前に(あるいはわずかな痛みの時点で)悪化を恐れ活動を避ける

過活動型と不活動型を行き来している方も多いと思います。

 

両者は一見違いますが、どちらも共有しているのは痛みを中心に判断しているという点です。

悪化していくと生活のほぼ大半がそのようになっていきます。

回復していくためには判断の基準を痛みから自分に戻していく必要があります。

 

また、カウンセリングでは痛みの治療自体はできません。

痛みから派生する様々な悩みや病前からの変化、それらに伴うQOLの低下、そのあたりを扱っていくことになります。

 

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