佐渡の荒波と町並みと(1)両津&真野 | 降っても晴れても

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山に登ったり走ったり、東へ西へ・・・

佐渡の山の花が見たい、と妻が言いだした。昨年から何度も言われていたので、佐渡の五月を外すわけにはいかなかった。行くからにはリッチな内容にしようと、五日間の佐渡の町&山旅を企画したのでした。

 

【2024年5月19日(日)】 佐渡上陸~両津の町歩き~真野の飛鳥路と町歩き

 

今回は新幹線+ジェットフォイル+バス&レンタカーという移動手段を選択した。マイカー+フェリーという方法もあったが、なんとなくそういうことになった。

まず新潟駅を出たら大々的に工事中で、バス停に行くまでに迷ってしまった。

 

新潟港万代島埠頭から乗船します。ここで躓かないようにネット予約していきましょう。それにしても電車とバスの移動だけで、荷物が重くて疲れた。マイカーのほうが良かったんじゃないか?と既に反省している。乗り継ぎの待ち時間もかかりますし。

 

1時間7分で両津港に着いてしまうのが、ジェットフォイルの利点でしょうか。どうせたいした景色が見えないのなら速いほうがいい。ちなみにフェリーは2時間30分。

上野から朝一番の新幹線に乗って、10時50分に佐渡島に上陸しました。

では行きますよ。余分な荷物をコインロッカーに入れて、今日は半日のバスと徒歩の旅です。

 

佐渡に初めて訪れたのは2008年のことだった。6日がかりでサドイチ走り旅をやった。今回は16年前にランニングしながら見た景色を追体験し、ランニングでは見れなかったレアでディープな景色も探っていくのが目的(レンタカーで)。そして大佐渡山脈の縦走も。

 

まず真野への路線バスの時間調整を含めて、両津・湊の町歩きから始めることにした。2008年にたくさん入手しておいたマップが役に立つ。

両津の湊は両津湾と加茂湖に挟まれた、細長い砂州にできた町である。新潟から佐渡への玄関口であり、漁師町の面影も残している。港から町並みに踏み出すと、ぎっしりと建ち並ぶ家々が目に入る。印象的なプロローグである。

 

最初の信号の角に佐渡島開発総合センターの建物があり、そこに佐渡ジオパーク推進協議会が入っている。佐渡の海岸線は全てがジオパークみたいなもんである。ここに立ち寄ってはみたものの、特別新たな資料もなかった。両津港ターミナルで全部まかなえる程度だった。ジオスポットもつぶさに見ていこうと思う。

床には佐渡島の地図が、ど~んと描かれていた。一周210km、モチベーションをアップさせてくれる。

 

若宮通を南東へ歩いていく。大きな板壁の商店も、佐渡的建築の序章に過ぎなかった。

 

まもなく右手に八幡若宮神社が現われた。佐渡で出会った狛犬、第一号。安政6年。自分としてはまだ佐渡の狛犬に馴染んでいないので、なんとも言えないが形が良い。

頭の角度とか、体の模様も面白い。

 

筋を一本違えて、県道45に入った。この県道が佐渡一周線と呼ばれ、果てしなく海岸線をなぞっていくのである。今日は佐渡ロングライド210という自転車大会が開催されているので、どこかで出会うかもしれない。趣のある町並みになってきた。

 

街道の宿場とも違うし、港で栄えた島の町並みという感じ。

提灯工房がある。

 

食堂もレトロでシンプルだ。

通りに向かって、建具を見せているだけの建物。

 

業種的にはいろいろあって、それなりに少しずつ面白い。

やはり鮮魚店が一番多いだろう。人はあまり見かけないけれど。

 

監督署前まで歩いてきて、ここで真野新町行のバスを待つ。家並みの向こうには大佐渡山脈が見えているが、金北山あたりだろうか。

 

バスは国中平野を横断して真野に入っていく。途中の大膳神社前で下車した。ここからは佐渡飛鳥路コースというのを歩いていく。まず大膳神社の境内です。瀟洒な蔵がある。

 

大膳神社の見どころは、なんといっても能舞台である。佐渡は古来より能楽が盛んであり、ここは佐渡で最も古い能舞台だ。弘化3年に再建されたもの。宝生流の拠点だった。

舞台も橋掛かりも終始開け放しとなっている。鏡板の松も鮮やかだ。現在でも恒例として薪能が催されている。2008年の時には別の場所で、薪能を観能した思い出がある。今日は思いがけず能舞台を見ることができてよかった。

 

佐渡といえば日蓮聖人配流の地。今では自転車が走り回っているけれど、いろんな歴史・文化の側面を持っている。海に行けばジオだし、金銀山も抱えているし。

 

大佐渡山脈の眺め。今回はあそこを縦走するプランもあり。

この界隈の散策が、飛鳥路を思わせるということです。

 

コースをたどって国分寺に入る。広大な伽藍が現存している。

落ち着いた茅葺屋根の、瑠璃堂。

そして仁王門から出ていきます。

力強さの漲る、仁王像一対。制作された時代を反映した作風なのだろう。

見ているだけでも力が入ってしまいます。

 

国分寺を出て海に向かって延々と歩く。この石仏たちはどこだったか忘れた。

 

真野新町で佐渡一周線に出た。ここでしばらくは真野新町コースを行ったり来たりします。通りに面して建物が密集している。その間には細い路地がいくつも延びていた。路地側の大壁の連なりが絵になる。

 

ロングライドの出場者がたくさん走ってきた。この大会はタイムを競うレースではなくて、自転車イベントとのこと。どうりでみんなリラックスした雰囲気だった。仲間で休憩して談笑している光景もあった。

 

こんな町並み風景が、とても感動的。

新町十王堂まで南下した所で折り返す。本日のウォーキングはこれでほぼ終了です。8キロくらい歩いた。

 

真野新町からバスを乗り継いで、佐渡市役所のそばのホテルへ。佐渡の第一日目はここまで。ところで明日は終日雨の予報。山の予定だったけど、いきなり計画変更ですか!

 

つづく