久しぶりに鈴鹿山脈へ。コロナの影響で新幹線山行をずっと敬遠していたが、やっと鈴鹿再訪の時がきました。近鉄四日市でレンタカーを借りて、鈴鹿へ向かいます。
今回は御在所岳よりも南の、興味深い山々です。
宮指路岳の犬返しの険をゆく
二日間で歩いたコース。鎌ヶ岳も予定に入っていたが、悪天で断念した。
電子地形図25000(国土地理院)を加工して作成した。(令和元年手続改正により申請適用外)
注:この地形図のスケールは編集されています。距離を参照される場合は元のスケールで確認してください。
まず一日目、小岐須渓谷からの周回で。地形図には宮指路岳の表示がないので書き加えた。
【2023年10月27日(金)】 宮指路岳&仙ヶ岳
小岐須渓谷山の家駐車場10:15~大石橋登山口10:45~宮指路岳と馬乗り岩12:30-45~仙ヶ岳14:10-20~仙鶏尾根分岐15:30~駐車場16:30 行動時間:6時間15分
高原地図でも分県ガイドでも大石橋まで車で入れるという話だったが、ここでストップです。片道30分が余分にかかることになった。朝から新幹線での出動なので、レイトスタートです。
今日の空。今日はいいけど、明日は雲行きがあやしいらしい。
林道歩きの途中で小岐須渓谷へ降りる道があって、片道1分で屏風岩だという。小径を下って吊り橋の真ん中に立てば、凄い眺めだった。
これを見るために林道歩きが増えたと思えばいいではないか。
大石橋を過ぎたら登山口に到着です。登るのはヤケギ谷コース。
それで、いきなりここから急登始まり。
おおむねヤケギ谷と、その支流に沿って登っていく。巻いたり渡渉したり、ルートは複雑だが明瞭な道だ。鈴鹿くんだりまで来ても貸し切りの山です。
小滝があって、なかなか面白い。今年は沢登りがあまりできなかった。天気が悪かったり体調が悪かったりで、計画変更ばかりだった。
足元に滝を眺めつつ、スリップ注意のオンパレードとなる。
No.7の標識は七合目ということか。790m地点でヤケギ谷本流を渡渉したら、ひたすら登りになる。10月も終わりだけどシャツ一枚で十分だ。だんだん展望が開けてくる。
これが三体仏岩というあたりだろうか。風化した花崗岩の積み重なり。
鈴鹿の山々は、どこに登ってもこんな変化があって楽しい。天気が良ければの話だけど。
もう少し登ると仙ヶ岳方面の展望。険しい山肌が目に入る。
後ほどあちらへ縦走していきます。
そして宮指路岳に登頂!
946mだからクシロ岳と呼ぶそうだ(地形図に山名表記がないから付けられた模様)。関西的発想、ダジャレですね。
山頂の北側に馬乗り岩があるという。これのことかな? 向こうの岩峰群も面白そうなので行ってみます。
ここから北を見ると、鎌ヶ岳がひときわ鋭く飛び出している。
馬乗り岩から見た岩峰群の一つに立ってみた。とてもスリリングな眺めです。左手に犬返しの険が見えている。
これはさっき居た馬乗り岩です。
来た道を戻りながら、紅葉の岩峰群を振り返る。
青空が気持ちいい。
それでは仙ヶ岳をめざして、南へ縦走していきます。まずこの犬返しの険を越えねばならない。
余裕で登っているように見えます。
遠目で見たらどこを登るんだか分からない。それほど複雑な岩の迷路になっている。足元見つめて、踏まれたところを追ってけば大丈夫。この割れ目も越える。
来た。
こんな尾根を登ってます。無口になって。
小社峠までは小さいが険しいコブが8つほどある。これはもう何番目だか分からない。
これは何番目でしょう。
2mの岩峰が現れた。
順調に小社峠を越えて、がっつり登り返したら仙ヶ岳でした。雲と光の競演です。
枝尾根の途中にも岩壁がある。あんな壁にもルートがあるのかどうか。
北には鎌ヶ岳と水沢岳など。
南の方にも知らない山がたくさんある。たぶん、生涯手をつけることもないであろう山々。
さて行きますか。
下山は仙鶏尾根をたどる。東峰の先には仙の石がある。これは倒れないのだろうか。
これより激下りが始まります。
コルからは北側の沢筋へ下っていく。この区間は巻道が延々と続くが、極めて険阻!
幅20センチの岨道から、一歩間違えれば谷底へ真っ逆さまだ。
そんな神経遣う道もようやく終わり、仙ヶ谷本流の渡渉点へ降り立った。
癒やしの渓流。
まだ神経遣ってます。
登れそうですね。
林道まであと少し。美林に目を瞠る。
駐車場に到着。親近感のないレンタカーがぽつねんと待っていた。
こうして鈴鹿の一日目は首尾よく中身良く終わりました。
しかし明日は天気に翻弄されることになりそうだ。御在所岳では風速15m
つづく