コロナ禍の化粧品業界。資生堂がベアミネラル、ローラメルシェを売却! | 化粧の日本史ブログ by Yamamura

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競争相手が増え、日本の大手化粧品会社も岐路に立っています!

 

こんにちは、山村です!

 

7月11日のブログで、

化粧品業界のブランド再編について記事を書きました。(下記参照)

 

 

その際、資生堂が2010年に1800億円で買収した

「ベアミネラル」と、

2016年に買収した「ローラ・メルシェ」を売却する

との噂があると書きましたが、

2021年8月26日に正式発表がありました。

 

「ベアミネラル」と「ローラ・メルシェ」に加え、

メイクアップブランド「バクサム」を、

アメリカのファンドに7億ドル(770億円)

で譲渡する契約を締結。

年内にも売却予定だそうですビックリマーク

 

巨額の買収でしたが、

ベアミネラルは、2013年と2017年に、

合計で900億円を超える減損損失を計上。

 

その後も売り上げが伸び悩み、

持っていても損失が増えるだけと判断したのでしょうビックリマーク

 

個人的な感想ですが、

自然派ファンデが売りのベアミネラルは、

日本ではよくある通販商品のひとつとにすぎず、

ローラメルシェはナチュラルな色味ですが、

NARSのような個性があるわけでなく、

アメリカではそんなに売れてるのかなはてなマークと疑問を持っていました。

 

下の写真は、ローラメルシェアメリカのHP。

いかにも上品なメイクブランドという印象ですビックリマーク


 

一方で、資生堂は、

2019年に買収したスキンケアブランド、

「ドランクエレファント」を、

10月から伊勢丹のオンラインストアやミラーショップで販売する予定!!

 

「ドランクエレファント」は、

肌のための引き算スキンケアがコンセプトの、

アメリカブランドビックリマーク

 

肌に悪影響のある可能性がある成分は使用しない、

などをポリシーに、海外で人気の商品です。

ドルベースの価格帯から推測すると、

日本だと4、5千円~2万円位のラインになりそうです。

 

興味のある方は下記の、

アメリカの「ドランクエレファント」のHPをご覧ください。

 

 

上記のメイクブランドの売却や、

低価格品の会社分割などは、

プレステージのスキンケアに力を入れる

資生堂の構造改革の一環といわれています音譜

 

となると、エリクシールなど中価格帯は、

今後どうするのかなど、いろいろ疑問はありますが。

 

ベアミネラルの買収は、

結果としては失敗でしたが、

国内市場が縮小する将来を見据えれば、

海外市場を狙ったM&Aは、今後も避けて通れません。

 

M&Aは外資系化粧品メーカーでは多いですが、

花王のモルトンブラウン、

ポーラのジュリーク買収など、

日本の大手もM&Aをしています。

(成功しているかどうかは微妙…)

 

近年、お隣の韓国も力をつけてきて、

韓流コスメとして、アメリカなどへ積極的に進出しています。

 

それに加えて、このコロナ禍。

日本の化粧品業界も、昔のように、

高収益にあぐらをかいてはいられない

時代になったことは確かです。

 

次回は9月20日頃更新予定。