さて、チューニングと言えばマフラー。
そう、その次は、やっぱりスポーツ触媒?
もしくはストレートパイプ?
車検通らないじゃん!?
などなど、色々とチューニング計画を立てている時間というのは楽しいものです。
では、純正触媒、スポーツ触媒、ストレートパイプどれが良いのか?
ちなみに弊社でもストレートパイプは販売していますが、海外向け、もしくは競技向けですので
もちろん装着して公道を走ることができません。
さて、このストレートパイプ、正式にはテストパイプと呼ばれることが多いのですが
つまり純正触媒をはずして、ただのパイプに置き換えるものです。
一般的に思われている性能は、
ストレートパイプ>スポーツ触媒>純正触媒といったイメージですが果たしてそうなのでしょうか?
コンピューターはそのままという条件で試してみましょう。
まずは、テストパイプ(触媒ストレート)
明らかに音が大きくなり、アイドル時でも排気はやはりちょっときついにおいがします。
全開時には、音に騙されてか非常に車が速くなったように思えます。
ところが次第に、ゆっくり走行するときのレスポンス、トルク感が悪くなってきたように
思える筈です。
そう、これは感じているだけではなく実際にそうなのです。
簡単に説明すると、一般的に、触媒の前、後ろにO2センサーがある場合、
触媒の前の排気ガス濃度と触媒後の排気ガス濃度をコンピューターで監視しています。
触媒前の排気ガスより、触媒後ろの排気ガスのほうがきれいになっている筈ですよね。
なので、テストパイプだと触媒前と後ろの排気ガス濃度が同じ、したがってコンピューターは
あれ?おかしいな、燃料減らそうとなるわけです。
これを瞬時に行うのがショートタームフューエルトリムといいます。
でこの減量、または増量状態が一定以上の時間つづくことになるとこの
平均値から常に増減させて行きます。
これをロングタームフューエルトリムと言います。
一度、コンピュータをリセットするとこのトリム値は0から再スタートします。
AP2でテストパイプを装着して、リセット状態から走りだすと、最初はまあまあ良くって
ところが10分、20分走れば走るほど、なんだか重苦しい感じになってきて
約1時間も走行すれば、ほぼその重苦しい状態が固定になります。
このときロングタームフューエルトリムは、なんと、マイナス20%あたりを推移。
そりゃ燃料20%も減らすと調子悪いですよね。
それ以上の数値、例えばマイナス25%とか、そういった状態が一定時間以上すぎると
エンジンチェックランプが点灯してしまいます。
この結果だけからいえば、単純に純正触媒って、
実際には、EGRやその他の条件もあって一概には言えませんが、イメージは
およそ排気ガスを20%クリーンにする効果がある!?
(あくまで弊社実験の結果です)
ところが、このコントロールはある一定の条件でしか行われません。
S2000では、ある回転とあるアクセル開度以上から、このコントロール領域を
外れて、急に普通にエンジンは吹けていく筈です。
おそらく一番簡単にこれを見れるのはトラストインフォタッチでしょうか?
ショート、ロングタームフューエルトリムを表示させ、ショートの数値が0になるところ
がある筈です。
またある回転以下で、急に数値が動くところがあります。
その境界線の内側が、クローズドループコントロールエリア。
つまり常に排気ガスの状態を監視しコントロールしている領域のことです。
クローズドループではマイナス20%、ところが、オープンループに移行すると
通常になる、なので、あるところから急に車が元気になるわけです。
いやいや、結構音と、この急激に走りだすポイントが出来たせいで、
速くなたった!と喜ぶ人が多いのも・・・事実。
感性を研ぎ澄ませましょう。
さて、スポーツ触媒がどれくらいの仕事をしているか気になるところです。
おいらが、どこのメーカーのとか言うと、問題になるかも?なので某社のスポーツ触媒
としておきましょう。
コンピューターをリセットして、ロングタームフューエルトリム0からスタート。
1時間ほど走行後、およそマイナス8%で推移。
つまり・・・
やっぱり・・・
スポーツ触媒って純正触媒ほどは排気ガスきれいになってないってこと。
やっぱり、それだけ変更するのではなくて
しっかりコンピューターもリマップする。
でないと調子良くならないよ。
というのが今回のオチでした。