今度は北海道から千島列島全体の地図が大きく設置してあった。順に見ていこう。この写真に写っているのが北海道と歯舞諸島、色丹島、国後島。
カメラの向きが反対になって、択捉島。右端に見えるのは北海道。ここまでが日本が領有権を主張している範囲で、北方領土または南千島とも呼ばれる。
得撫島から羅処和島。ここら辺一帯から中部千島と呼ばれる地域に入る。
磨勘留島までの範囲。ここまでが中部千島。ここからは北緯50度線を超え、北千島の範囲となる。
北千島の4島。樺太千島交換条約により、千島列島全体が日本領になった時はここまでが日本領であった。
千島列島の最北端は阿頼度島の「最北埼」で、北緯50度55分30秒に位置していた。また、阿頼度島の最高峰である阿頼度山の高さは2,339mと、今現在北海道の最高峰である大雪山の2,290mよりも高く、北海道最高峰であった。よって、樺太千島交換条約で千島列島全体が日本領になり、サンフランシスコ講和条約で千島列島を放棄するまでは、阿頼度島に日本の最北端と北海道の最高峰の山があったのだ。
しかしながら阿頼度島の面積は150㎢と、北海道の500分の1にも満たない。そんな小さな島に、北海道の最高峰・大雪山よりも高い山があり、さらに日本の最北端があったとは、ロマンを感じさせる。
戦前の北方領土の家畜分布数の資料。
終戦時の北方領土の人口。北方領土だけで17,291人も居たというのだから、驚きである。
北方領土4島の面積を合わせるとなんと5000㎢を超え、これは千葉県・愛知県・福岡県とほぼ同じ面積ということらしい。想像していたよりもかなりデカイぞ、北方領土。
択捉島が沖縄県や東京都、大阪府よりも大きいという話は雑学として知っていたが、この面積はすごく魅力だなあ。沖縄本島二個分だもんなあ。
当時の根室町長。ちょっと強面。
北方領土は日本固有の領土だ。この主張は、根室市のみならず、北海道、日本全体の主張である。
管理人が生きているうちに北方領土問題、なにか進展があるといいなあ。
納沙布岬を見る限りは、あんなに平和だし目と鼻の先に国後島があるのになあ。
ただ、ロシアもあまりに北に位置し過ぎているせいで、冬になったら凍って使えなくなる港ばかりだから、ロシアの地理的に見ると南に位置する北方領土は、不凍港を持っていて簡単には手放したくないんだろうなあ。
北方館に1時間くらいいたが、北方館の資料を見てからは、日本とロシア、双方が納得出来るような解決ができることをこれまで以上に強く願うようになったし、北方領土問題の構造や双方の主張がさらに目で見て理解出来た気がする。もし納沙布岬に訪れた際は、時間を作って北方館にも是非訪れて欲しい。
また、一道民、一国民として北方領土返還を願う署名に一筆を添えさせていただいた。
道道ファンとしては、もし北方領土が返ってきたら道道とかどんな風に整備されるんだろうとか気になっちゃう。あの大きさなら、国道58号ならぬ国道59号とかも出来そうだよなあ。妄想地図でも書きたいな。
次回からは通常通りの道道レポートに戻る。