2024-04-19 岐阜百山③3日目 井出ノ小路山 | 二人の山旅ブログ

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全国の名山、地元遠州の山を登っています。
2017年12月、食道ガン発現、アチコチ転移、治療を経て経過観察中です。
山行記録詳細: http://yamanikki.girly.jp/

岐阜百山の3回目の遠征、3日目の記録です。

 

今日は、今回の遠征のメイン、難関と言われている山です。

馬鹿かりし頃なら、ファイト一発!でこなせたでしょう。

しかし、今は身構えないといけません。

悲しい現実です。

 

何故3番目にしたかと言うと、この山を遠征の最初にしたら、疲れで残りは登りたくなくなると思ったからです。

その背景には、毎年100座くらいをこなさないと、棺桶までに登れないとの思いがあります。

岐阜百山は続岐阜百山を含めて255座と膨大です。

 

2022-06-18、飯豊連峰の北股岳を登った時、1山だけで帰ってきたことがありました。

今回も同じことが起こるのでは?と考えたからです。

もちろん、毎日、スクワッド・腕立て伏せ・階段昇降とかをして、体力の低下を防いでいます。(がん対応がメインの目的ですが。)

 

井出ノ小路山の登山は、3つの要素で構成されます。
①長い林道歩き  標高差520m
②石ゴロ涸沢登り    430m 高巻あり
③激笹薮登り      140m
いずれも、厳しいです。


特に、激笹薮登りは体力が必要です。

絡み合った背丈以上の笹が中途半端に倒れ、オマケに稜線に上がる直下は急登です。

たった140m登るのに1:30もかかりました。

通常なら500mくらいは登れます。

 

沢への下りで笹と格闘、杖を紛失しました。

涸沢の下りで転倒、大きなアクシデントが発生しました。

全行程10時間50分かかりました。

が、登り終えることが出来ました。

 

●行く先  井出ノ小路山(イデノコウジヤマ、中津川市)

●山行日  2024-04-19(金)
●メンバー 妻と私の2名
●コース  国土地理院

 

[拡大1]

 

[拡大2]

登山行程 全行程=10:50
6:00 井出ノ小路谷G(6:00)→(8:40)入沢地点→(10:30)藪突入→(11:10)稜線分岐→(12:00)山頂
4:20 山頂(12:30)→(12:40)稜線分岐→(14:30)入沢地点→(16:50)井出ノ小路谷G

●登山概略

・井出ノ小路谷入口ゲートを出発

ゲート前の小広場で泊まりました。

チョット遅い、6:00の出発です。

林道歩きの始まりです。

*昔は森林鉄道が走っていたそうです。

 

・千両のぞき

これが千両か・・・万両は?

付知市街方向の谷の景色です。
奥の山は手掛岩山かと思います。

 

・展望地

千両の先に展望地があります。

山桜が満開です。

5千両位の景色です。

奥の山並みは、高樽山です。

目指す井出ノ小路山はその右です。

 

・林道分岐

左が真弓峠・高樽山方面です。

ココを右です、先に第二ゲートが有ります。

 

・右岸から左岸へ

いでのこうじ橋を渡り、左岸に移ります。

 

 

・水場

斜面から水が流れ出ています。

二ヶ所連続してあります。

水はここ以外で見ませんでした。

飲水できるかは分かりません。

飲むなら山用の浄水器を使った方がいいかも。

 

・合体木

中央、根元に裂けくぼみがある木です。

ヒノキとサワラが合体、樹齢は560年だそうです。

全然、細っピーですが。

 

・第62回伊勢神宮式年遷宮斧入れ式跡地

伊勢神宮式年遷宮:20年に一度、お宮を建て替え、ご神体を新宮に移す儀式。

第62回はH25(2013年)で、平成17年(2005年)の山口祭から始まり、9年間かけて行われた。

 

伊勢神宮の神様は贅沢三昧ですね。

そのために、ココの木曾ヒノキも備林として育てているとのことです。

 

第62回の時は、ここで伐採が行われたとのことです。

斧入れ式跡地の先です。

国有林です。

枝打ち、間伐とか、膨大な管理費用が掛かっているのでしょう。

木曽ヒノキ説明板もあります。

 

[木曽ヒノキ説明板]

 

・荒れた林道

林道分岐のあるヘアピンカーブから先は、荒れた林道になります。

歩く分には問題ありません。

チャリンコはキツイ感じです。

ママチャリは無理だと思います。

 

・万両のぞき

勝手に名付けました。

千両、五千両と比べてみて下さい。

ワンランク上の展望だと思いますが・・・

見えているのは、北高時山~前山~小秀山方面です。

 

・荒れ荒れの廃道状態

土砂が押し出し、岩がゴロリ。

ススキも生えています。

国有林だし、材木の切り出しはしない?自然に還るのかも。

 

・入沢地に到着

2:40、長い林道歩きでした。

右岸を登って堰堤を越し、沢に下り立ちます。

大雨時、この沢の出水で、林道は崩壊しています。

トンネル橋ごと流されたのでしょう。

 

・岩ゴロ涸沢を登る

大岩・小岩、歩き易い所を登って行きます。

水は全くありません。

雨の時だけ流れるのでしょう。

 

・高巻

これはチョット、直登は難しそう。

左岸に上がり高巻きます。

今回は1回だけでした。

 

[高巻き]

岩と岩の間に、ズボッと嵌まることもあります。

用心して、大胆に、ガサゴソ。

早めに沢に戻ります。

 

・沢分岐

主沢はどっちだろう?

ここは右です。

 

・狭沢

次第に沢が狭まって行きます。

 

 

・沢分岐

ココは左です。

右は鞍部に行く方向です。

 

・倒木

太い倒木です。

苔むし、草が生えています。

これが、山のみならず海も栄養になります。

そして私たちの体にも。

 

・岩盤斜面

ココは濡れた岩斜面です。

滑りやすいので要注意です。

 

・沢分岐

最上部の沢分岐です。

右は鞍部方向です。

左に行きます。

 

・笹薮に突入

稜線に出るまでが一番の難所です。

押してもダメなら、引いてみな、

引いてもダメなら強引に。

急登の笹は滑ります、オットットー。

箸しか持ったことがない身です、疲れます。

稜線まで標高差70m、登るのに0:40かかりました。

 

・稜線を登る

稜線に出てからも、背丈以上の笹薮が続きます。

勾配が多少緩くなるので、多少は楽になります。

ここは木が無い所です。

なので笹の元気がいいです。

困っちゃいますね。

 

山頂に近くなると、勾配が緩み、笹の密度も低くなり、ジャンジャン登って行けるようになります。

誰かタオルを落とされたのでしょう。

こうして目印になっています。

 

・山頂部を行く

笹の丈は更に低くなり、平坦になります。

ルンルンで、高い方に向かって進みます。

 

・井出ノ小路山にて

着きました、12:00ちょうどです。

6時間かかりました。

御覧の通り、笹藪・ヒノキの林・山頂標識、他には何もありません。

でももう一つあります。

満足感です、それが良いです。

 

[山頂標識]

文字が消えかかっています。

昼日を浴びているせいかも。

 

・山頂を去る

沢に向かって戻ります。

二人が登ったので、道みたいなのが出来ています。

それを辿って下ります。

でも外れます。

写真は南の稜線、奥三界岳(左端)方面です。

 

・笹薮終了

沢に戻って来ました。

沢下りの始まりです。

 

・転倒

こんな風な所で転倒してしまいました。

平らな岩の上に小砂利があり、乗った拍子にコテン。

痛っ!

目ん玉が飛び出すくらい痛かったです。

打った所は

・左足の脛、脛は一番痛いです。

・右腰の下。

打撲、皮膚メクレ、出血、腫れがひどかったです。

が、骨には異常が無い様で、歩けます。

 

・ユックリ下る

チンバをひきながら慎重に、慎重に。

妻はスイスイです。

こらっ!スピード違反。

私は身体障碍者、タンカを切らせてもらいます。

てめえ、早いぞ!

 

・堰堤に戻る

とりあえず一安心です。

しかし、長い林道歩きが・・・

 

・林道を戻る

長い道程ですが、下りなので往きより楽です。

足は、成長し過ぎた大根の様にドンブクレ、でも痛みはチョット和らいだ感じです。

早く終えたいという気持ちもあり、案外、早く歩けました。

 

・井出ノ小路谷第一ゲートに戻る

10:50の山旅でした。

ご苦労様。

 

化膿が心配でしたが、昨日、入浴した"おんぽいの湯"で入浴しました。

足腰傷だらけ、血だらけ、水で洗い流してから入浴しました。

恥ずかしかったので、ウロチョロせず、”隠れ・隠し”ながらです。

不審入浴者と思われたかもです。

かなり沁みました。

 

売店で、弁当を売っていました。

ナント、半額です。

19時を過ぎると処分品になるようです。

店の人が”半額、半額”と連呼を始めました。

急いで3っ買い占めました。

これで、コンビニの高い弁当を買わずに済みます。

儲かった!

 

明日は雨乞棚山の予定です。

足の状態によっては中止せざるを得ません。

登山口は止め、道の駅[花街道付知]で泊まりました。

 

2024-04-20 岐阜百山③4日目 雨乞棚山 に続く