鎌倉の庭 特別編 三渓園 | やまちゃん1のブログ

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海蔵寺から北鎌倉駅に着き、大船で根岸線に乗換え、根津駅で降りる。

バスで15分本牧へ、歩いて10分弱で三渓園に着く。




三渓園(さんけいえん)は、明治・大正の実業家、茶人の原富太郎(原三溪・後述)により造られた、53,000坪の広大な日本庭園です。


原三溪


明治39年に一般公開された外苑と原家の私邸だった内苑から構成されています。

京都や奈良から17棟の重要文化財を含む歴史的建造物が移築され、建物と庭が創る自然景観を楽しむユニークな庭園で、2007年には庭園全域が国指定名勝になりました。

鎌倉東慶寺の窮地を救うため、破格の高値で購入した東慶寺仏殿も移築されています。


まず外苑から、
回遊式池泉庭園になっています


大池
手前は菖蒲園と八つ橋





苑路から眺める、旧燈明寺三重塔(1457年)

燈明寺(とうみょうじ)は、京都木津川にあった廃寺



旧燈明寺本堂(1457年)




待春軒(食堂)で、

名物の三渓麺(さんけいそば)
を食べる



汁なしそば まぜて食べます 

右にあるのは汁ではなく昆布茶


原三溪が考案したという三渓麺、

茶人でもあった三渓が茶会の折にも出されてそうです

中華風まぜそばで、
八角の香りがし、 
それなりに美味しかった…
850円也

さて、東慶寺仏殿をさがすと?!


なんと、保存修理工事中でした

令和5年までで、まだまだかかりますね

隣には、白川郷にあった合掌造りの旧矢箆原家住宅




とにかく大きくて、現存する合掌造りでは最大規模らしい

内部も見学できます






三重の塔に上る


茶屋群


三重の塔からの大池の眺め


内苑の御門

京都西方寺にあった門



三渓記念館前の紅葉


三渓記念館中庭



ここから、原家の私邸であった内苑建造物群が見えます




江戸初期に建てられた、雁行形に3棟が連なる臨春閣

紀州徳川家初代藩主の書院造りの
別荘で紀州紀ノ川にあった建物で、 
桂離宮の影響があると思います

紀ノ川だと、六義園との関係もありますね




旧天瑞寺寿塔覆堂



秀吉が京都大徳寺に母の長寿祈願のため建てた(1591年)



唐門の橋 亭榭


三渓園の中で最も美しい建物


聴秋閣(ちょうしゅうかく)1651年

二条城内にあったといわれる、家光・春日局ゆかりの楼閣建築

建物の奥が山になっており、

紅葉谷の様子










地面に紅葉


頂上から聴秋閣を眺める







夜も更け

ライトアップ(閉園17時)









今回は訪ねませんでしたが、隣接する海側に市が管理する「上海横浜友好園」があります。

(ネット画像借用)

岩壁を借景にした中国風庭園





原富太郎(三渓)は、1868年岐阜県の生まれで、東京専門学校(現早稲田大学)に学び、跡見女学校で教鞭を取り、教え子だった原屋寿と結婚し、大店だった原家の入婿となる。

家業を発展させ、絹貿易で富を築いた。

三井家に払い下げになった富岡製糸場の経営を引き継ぎ、帝国蚕糸社長、横浜興信銀行(現横浜銀行)頭取などを歴任した。

国宝 孔雀明王像 平安時代後期

戦前まで原三溪のコレクションだった


一方では、近代3大茶人(益田孝(鈍翁)、松永安左エ門(耳庵)、原富太郎(三渓))の一人で、日本、中国美術品のコレクターであり、小林古径、前田青邨、横山大観、下村観山、速水御舟…などに資金援助するなど日本美術の大パトロンでもあった。

三渓園私邸は、若手画家の他岡倉天心、和辻哲郎、夏目漱石など文化人が集まるサロンにもなっていた。

三渓園