大塚家具創業者・勝久氏が勝訴…社債償還訴訟 | 山岸久朗オフィシャルブログ「正義は我にあり!!」Powered by Ameba

会社が市場から直接、長期かつ多額の資金を調達する方法として、募集株式発行と社債募集がある。


社債は、金融機関からの借入と同様に会社の金銭債務である。


社債を株式と比較してみよう。

社債は会社債務であり、会社利益の有無にかかわらず約定利息が支払われ、期限に元本が償還される。株式は株式会社の構成員たる地位であり、株主の払込額は資本金あるいは資本準備金に組み入れられるので出資返還は厳格に制限され、会社に分配可能額が生じなければ剰余金は配当されない。

また、株主は会社の実質的所有者なので、議決権を行使するなど会社の運営に参加できるが、社債権者には会社運営に参与する権利はない。

会社解散の場合には、株主は債務弁済後の残余財産の分配を受けることになるが、社債権者は会社債権者として株主に先立って支払を受けることができる。


<以上、学陽書房「会社法」から一部抜粋>


<以下、読売新聞>


 

 大塚家具 創業者の大塚勝久前会長(72)が大塚家の資産管理会社に社債15億円の償還を求めた訴訟で、東京地裁(小野瀬厚裁判長)は11日、全額の償還を命じる判決を言い渡した。

判決によると、勝久氏は2008年3月、保有する大塚家具 株130万株を、長女の久美子社長(48)が取締役を務める資産管理会社に約15億4000万円で譲渡。代わりに同社発行の社債15億円を引き受けたが、期限の13年4月を過ぎても償還されないとして提訴していた。

 償還期限について、同社側は「自動的に延長すると家族内で合意した」と主張。しかし判決は、親族間の口頭による合意に過ぎず、「法的拘束力のある合意は成立していない」と判断した。