柴田佳主也(日ハム現役/投手/Aランク)
遠藤一彦、木村恵二、田村勤、成本年秀・・・
暗黒時代を灰色に彩る、暗黒守護神の系譜。
他にも永川投手(広島)、葛西投手(阪神)、山口俊投手(横浜)など、暗黒時代であっても守護神は意外と優秀というのは、暗黒あるあるなのでしょうか。
そして我がチームの暗黒守護神、それが 柴田佳主也 投手でした。
そう、前回の記事で登場した「9セーブしても10敗する守護神」とは、この柴田投手です。
現役時代の柴田投手は近鉄で左のワンポイントとして活躍しました。
赤堀投手や佐野投手の陰に隠れて目立ちはしませんでしたが、西川慎也投手と並ぶ、縁の下の力持ちでした。
235試合連続登板機会無敗の日本記録保持者というすごい記録や、4年連続戦力外からの3年連続テスト入団というすごいのかすごくないのかよくわからない記録など、ユニークな記録の持ち主でもあります。
私のチームでは山田投手と同じく、ど暗黒時代だった新世紀190年代に在籍します。
1年目は留学し、2年目は66試合、3年目は55試合に登板。
若手投手が投げまくるのも、暗黒チームあるあるといえるでしょう。
4年目には守護神となり、29セーブで見事タイトルを獲得します。
守護神と君臨した柴田投手。
その輝かしい年度別成績を列挙しましょう。
4年目 29セーブ 防御率4.36
5年目 6セーブ 防御率6.44
6年目 30セーブ 防御率2.38
7年目 28セーブ 防御率5.55
8年目 26セーブ 防御率1.51
9年目 9セーブ 防御率7.26
1年ごとに経験値がリセットされる、まさに暗黒時代。
そして迎えた10年目。
驚異の勝率.309だったあの年。
エース山田投手が園川投手みたいな成績を残した、あの年。
柴田投手は 3勝 10敗 9セーブ 防御率4.20 という、不調だった先発が途中から抑えに転向したけどやっぱりいまいちだったみたいな、そう、まるで高橋建のような成績を残します。
はっきりいって、というかはっきり言うまでもなく、守護神失格な成績です。
しかし私は、声を大にしてこう言います。
「9セーブしても10敗する守護神はいりま・・・す!!」
そう、柴田投手の成績(特に防御率)は、これでもマシなほうだったのです。
絶対的な成績は振るわなくても、相対的な成績は、それはそれはもう、優秀、うん、優秀でした、はい。
ちなみに翌年は 5勝8敗23セーブ 防御率5.27 と相対的に見てもダメな成績で、ついに守護神の座を明け渡します。
その後は肩の荷が下りたのか、中継ぎで82試合で115イニング(防御率3.51)という、ワンポイントだった現役時代とは想像もつかないはっちゃけぷりを見せてくれました。
冒頭で私は言いました。
暗黒時代であっても守護神は意外と優秀、と。
柴田投手も紛れもなく、相対的には優秀な、うん、優秀な守護神でした、はい。
~柴田佳主也~
<通算成績>
実働16年 守護神6年
699試合 841イニング
41勝 65敗 174セーブ 防御率4.62
最多セーブ1回
<キャリアハイ>
34試合 42イニング
1勝 1敗 30セーブ 防御率2.38
<年度別成績>