皆さんはどうしますか?(加筆修正版) | ゑびすたろうのブログ

ゑびすたろうのブログ

思ったことを書き綴る爺さんのブログ

さて本日は、えびす車両センターの活動もひと段落したので、前から興味のあった事件の本を入手した話でも・・・


その事件とは1944年(昭和19年)5月に北海道の知床半島で発生した死体損壊事件・・・
いやっ、正確には食人事件であり、日本の刑法で初めて裁かれた事件で、食人に対する罪名がなく『死体損壊事件』とで扱われたのです。

その事件は『ひかりごけ事件』と言われ、冬の知床で船が難破し、幸運にも全員が助かったのだが船長は食料苦から次々と死んでいった船員達の肉を食べて生き延びた・・・


1954年に新潮文庫よりは発刊された武田泰淳(たけだたいじゅん)がこの事件を題材とした『ひかりごけ』という小説が事件の名前の由来と言われています。


詳細は私が書くよりもwiki先生の方が上手く纏まっているので読んでいただければと思います。

この事件の一番の問題点は、生き延びるために食人(cannibalism)という禁忌を犯しても良いのかを問う事件であり、もし自分が当該事件の船長だったらどうするのか・・・


という、人間の尊厳に拘る事件でもある訳で、その昔、私の心療内科の主治医にこの事件の事を聞いた事があるのですが、彼女は苦笑いをして私の設問に対しての明確な答えは言わなかった事を思い出します・・・



なんてちょっと長い前置きになっちゃいましたが、今回購入した書籍は前述したひかりごけ事件の『闇に葬られていた衝撃の真実』という帯に興味が湧いた此方です。
ジャーナリストである合田一道氏著の『裂けた岬』‼️


私は基本的に一つの事柄について一面だけの評価ではなく、多面的にみる様に心がけているので、前述の被告である船長にも合わずに状況証拠だけでこの事件を小説化した武田泰淳の小説よりも、今回購入した合田氏の様に長い何月をかけた調査した内容に興味があるのは至極当然の流れ・・・


生き残るため人の肉を喰らい、食人に当該する刑法がなく死体損壊で一年の懲役を受け、模範囚で早期仮出所を経て外に出た被告の苦悩や周りからの眼・・・


自殺をしても死にきれず、平成元年にこの世を去るまで、罪の意識に苛まれるも自分自身を裁く者は自分しかいという事実と向き合いながら生きるという事が、どれだけの苦痛を伴うのか・・・


あなたは部下の肉を自分が生きながらえるために食べますか?


正解はないのかもしれませんね・・・

最後にこの日本初、いや世界初の裁判対象になった食人事件の内容を、端的にまとめた動画を見つけたので、お時間がある時にご覧いただけたら幸いです。






という事で、
本日は失礼致します m(_ _)m