私たちが今生で出会う問題には、
解決するために
最適な所要時間があります。
それぞれの問題に
それぞれの所要時間があります。
一瞬でことが片付くタイプの
ものもあれば、長い時間を
必要とするものもあります。
そして、一瞬で片付くものには
“瞬発力”を使いますが、
長い時間を必要とするものには
“持久力”を使います。
たとえるなら、
短距離走と登山では、それぞれ
違う筋肉を使い異なる身体の
動かし方をするようなものです。
すぐに片付かない問題は、
長期スパンで考えて登山のように
じっくり取り組む種類の問題です。
「がんばっているのに、
全然結果が出ないじゃない!」
とあせるのではなく、まずは、
「いまは、これはこれでよし」
と受け止めましょう。
その上で自分が進みたい方向と
たどり着きたい地点を意識しつつ、
いまよいと思うこと、
いまの自分にもできることを
していくのです。
ゆっくり、丁寧に、少しずつ、
時間をかけて、中途半端さを
許容しながら取り組んでいく
ことにします。
挫折を嘆くのではなく、
何度中断してもまた再開すれば
よいことにしておきましょう。
すると時を経て
必ず問題は片付きます。
今後10年のスパンで取り組めば、
たいていの問題は解決します。
あなたも、なかなか片付かない
問題を抱えているときは、
10年間スパンで問題と付き合い、
じっくり腰をすえて片付ける
ことにしてみてください。
きっと問題は片付きますよ。
それも、それほど時間が
かからないかもしれません。
追伸1:
長期スパンの問題解決や
目標実現では、日々の変化が
非常に小さいものです。
すぐ成果がほしいせっかちな人や、
ちいさな欠点が気になる
完璧主義の人にとっては、
大きな修行ですから
心が折れやすくなります。
「1日1行成長日記」
をつけておくとよいでしょう。
昨日より
少しでも成長できたことを、
手帳に1行ずつ書きとめるのです。
ポイントは過去の平均や
瞬間最高地点ではなく、
「昨日よりも成長できたこと」
です。
すると、必ず1つはあります。
そして、心が折れそうになったら
成長日記を読み返してみます。
すると、自分が確実に
成長していることが感じられて、
精神を持ち堪えることができます。
また完全に歩みが
とまってしまっても、
成長日記を読み返すことで
再開する意欲がわきやすなります。
ぜひ1日1行の
成長日記をお試しください。
追伸2:
私が10年以上お付き合いして
いる方々を見ていると、
その方が10年前に抱えていた
問題はほぼ消えています。
時間の経過が状況を変えたことも
ありますが、
やはりご本人の精神の成長が
圧倒的に大きいのです。
精神の成長は目には鮮やかに
見えにくいのですが、少しずつ
たしかに成長しています。
そして精神が成長すれば、
問題が問題ではなくなる瞬間が
やってくるのです。
世の人々の問題の解決を
サポートする者として、
いま私はこう思います。
人の抱える問題を解決する方法は、
「10年間付き合うと決めること」
なのだと。
私の心得としては、
「むこう10年間、
自分から関係を切らないと決める」
ことですね。
10年間伴走をして、
時々お手入れをしていれば、
たいていの問題はご本人の精神の
成長によって片付いていきます。
「あせることはありません。
1つずつやっていきましょう」
ご本人に声をかけながら、
私自身に言い聞かせています。
怒りによってわれを忘れそうに
なったり、心のモヤモヤが
収まらなかったりするときに、
1分間で心身がリラックスできて
穏やかな気持ちになる呼吸法を
ご紹介します。
名付けて、
“イライラグッバイ呼吸法”です。
どなたでもかんたんにできます。
呼吸法のコツは『長く吐いて、
短く吸う』ことです。
その理由ですが、人間の身体は
息を吐くときにリラックスを促す
副交感神経が優位に働きます。
つまり感情を穏やかにするには、
息を吸うよりも息を吐く時間を
長くすればよいのです。
『長く吐いて、短く吸う』ことで、
副交感神経を優位にして
リラックス状態を作り出すのです。
具体的には、
3秒で吸って10秒かけて吐く。
これを5回1セット、
1分間ちょっとやります。
鼻で呼吸するとベストですが、
鼻がつまっているときは
口でもかまいません。
息を吸うときは、
鼻の奥で風船をふくらませる
イメージを持つとよいでしょう。
息を吐くときは、
ふくらんだ風船からプシューっと
空気が少しずつ抜けるイメージ。
ポイントはとにかく
息を吐く時間を長くとることです。
この呼吸法を知って、
瞑想の時間がないときに
実践していますが、驚くほど
心が穏やかになります。
よろしければ、
“イライラグッバイ呼吸法”を
一度お試しください。
ビジネスにおいてお金のことで
困らなくなったら、おそらく
次は人のことで困ります。
あなたがよしとできるレベルの
仕事は、あなたにしかできない
ことが多すぎるのです。
けれどもあなたが
次のステージに進むためには、
いずれにしても仕事を後進に
渡していくことになります。
それを「後継」と言います。
現時点で自分だけができる仕事を、
後進ができるようにすること。
それが後継です。
もしあなたが事業を成長させたい、
または事業を無事に
引き継がせたいと願うのでしたら、
あなたが経験とセンスでやって
きた仕事を、後進ができるように
分かりやすく伝えていきましょう。
具体的には、
「マニュアル作り」です。
つまり、あなたの行動パターンを
文章に書き起こすことです。
手順を事細かに言葉にします。
表やリストにもします。
動作や様子を伝える場合は
動画にします。
そんな“教科書”を作って、
誰でもできるように
教育するのです。
いまから少しずつでもマニュアル
作りに取り組んでいけば、
あなたはいまの仕事から
徐々に手が離れていきます。
悠々自適の暮らしもできますし、
新しいステージで新しい仕事に
取り組むこともできます。
さて今日は、1日1行だけ
自分の行動を書き起こすことから、
マニュアル作りをスタートして
みてはいかがでしょう。
追伸:
たとえ1日に5分だけの仕事でも、
年単位で計算しますと、
5分×20日間×12ヶ月=
1200分となります。
つまり年間20時間もその仕事に
関わっていることになります。
もしあなたが2時間かけて
マニュアルをつくり、
2時間かけてスタッフに
教え込むとしたらどうでしょう。
たいていの人なら、
あなたの代わりにその仕事が
できるようになります。
すると、20時間-4時間で、
16時間を確保したことに
なるわけです。