北朝鮮「拉致問題」の解決策 金与正発言に浮足立つな | 『日本史編纂所』・学校では教えてくれない、古代から現代までの日本史を見直します。

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従来の俗説になじまれている向きには、このブログに書かれている様々な歴史上の記事を珍しがり、読んで驚かれるだろう。


北朝鮮「拉致問題」の解決策

金与正発言に浮足立つな


近頃日本は、北朝鮮の、刈り上げトッチャン(金正恩)の妹、金与正の言動に右往左往している。
何しろ支持率最低になった岸田首相の対話路線は「支持率を上げるための対話は意味がない」と足元を見透かされている。
北朝鮮が対日関係に秋波を送った背景は、南北関係膠着による矛先転換、日米韓関係に楔を打つ、トランプ政権に備えるなど仮説が立つが、岸田首相の「条件をつけずに…直接向き合う覚悟」を見極めようとした可能性が高い。北朝鮮にとっては日本の従来の立場がどう変化するかが鍵であり、痺れをきらして2月及び3月の2度の金与正声明で「政治的決断」を迫った。今回の新たな声明は、日本政府に変化が見られないことに見切りをつけたということだろう。
識者は「1月から2月にかけての僅かな予兆を逃したという感が否めない。」というが果たしてどうだろう。

なにしろ、北朝鮮にすれば、核やミサイルに注力するのは、自国防衛として当然の権利だろうし、何よりもアメリカとの対等の交渉には「力」が必要になる。
また拉致に関しての頑なな態度は、被害者家族には心苦しいが、最早多くが死亡しているからではなかろうか。そして「解決済み」とは言いながら、思わせぶりな秋波を送り続けるのは、
一分一厘の生存期待に縋る日本人の心情に付け込んだ狡猾な戦略だろう。手練手管の獏連悪女に絡め捕られ、なお未練を断ち切れない男のような日本の姿は見苦しい。

北朝鮮の拉致という行動は、日本だけではない。韓国、中国、タイ、マレーシア、レバノンなど世界中で北は「悪行」をしている。その中でも拉致された者達を見事に取り返したのが、日産のゴーン氏が逃亡した「レバノン」なのである。

レバノン人女性拉致事件は1978年7月に北朝鮮の工作員により、レバノンから女性4人が拉致された事件である。そのうち2人は自力で脱出したが、もう2人はレバノン政府との交渉で1979年11月に取り戻している。
この事件は帰国後も国際的にはあまり知られておらず、1997年に中東の新聞による報道がきっかけとなって1998年、日本でも参議院外交・防衛委員会での質問で取り上げられ、広く知られるようになった事件である。

このレバノンの事例から日本の採るべき戦略のヒントが隠されている。
それはレバノン政府が北朝鮮に対して強硬に抗議し、女性返還に応じなければ武力による攻撃も辞さないという圧力をかけた結果、北朝鮮当局が2人の女性を解放したからである。
中東の小国レバノンが北朝鮮に軍事作戦を強行する能力は地理的にも、兵力的にも無いだろう。しかし、強い意志と強硬姿勢に北朝鮮は屈したのである。
だから日本に「自国民をどんな犠牲を払っても絶対取り戻す」強い意志が在り、それを世界に向けて表明すれば、北朝鮮の態度も変わるだろう。
アメリカのイラン大使館人質事件では、救出作戦は失敗したが、国家の意思を示している。
 

スリゴールド奪還(仮称)」作戦

その方法は破天荒といわれるだろうが、国家元首である金正恩、妹の金与正、「朝鮮の新星女将軍」という厳めしい異名の娘、キム・ジエの三人を拉致する、「スリゴールド奪還(仮称)」作戦である。
この三人の内一人でも「誘拐(拉致)」し、拉致被害者と交換交渉するのである。この作戦を実行するのは勿論自衛隊しかない。
日本の自衛隊を過小評価したり貶める発言をする国民がいるが、それは間違いである。
敵地への潜入・偵察や破壊工作、人質救出・対テロ作戦など、一般部隊では対応できない特殊な事案への対処を担当する、特殊作戦を担当する部隊は特殊作戦部隊がある。
その他にも、海上自衛隊の特殊部隊   空挺部隊もある。

北朝鮮の日本海に元山港が在る。ここからの特殊部隊の侵入や、朝鮮戦争でマッカーサーが採った仁川逆上陸作戦に倣って、大胆な黄海から平城に潜入する作戦もある。
詳細は専門の自衛隊に任せばいいが、こうした準備行動を政府が発令すれば、金正恩に対する強力な圧力になり、実際は小心な彼がそこで初めて「対等な交渉」に応じざるを得なくなるだろう。
自民党も野党も、裏金だ罰則だと茶番劇を演ってる場合じゃない。岸田首相にはこんな発想は無かろうから、次の総理は誰になるにしろ、是非この作戦にGOを出してもらいたい。ちなみに、国民的人気だけの河野、小泉、石破だけは願い下げだが。
拉致被害者家族の命の灯も、尽きかけている今、喫緊の課題である。