2024年夏コミケの告知 | 幕末ヤ撃団

幕末ヤ撃団

勝者に都合の良い歴史を作ることは許さないが、敗者に都合良い歴史を作ることも許しません!。
勝者だろうが敗者だろうが”歴史を作ったら、単なる捏造”。
それを正していくのが歴史学の使命ですから。

 今年の夏のコミケットにサークル当選。ということで無事にサークル参加で出店します。

ということで、今日はその告知です。

 

サークル「幕末ヤ撃団」

イベント:コミックマーケット104

場所:東京ビックサイト

日時:2024年8月12日(コミケ二日目)

ブース:月曜日 東地区 “ヌ” ブロック 08a

新刊『歴史企画研究叢書第11輯 幕末期の学問(研究家・あさくらゆう先生追悼号)』を頒布予定

 

 とりあえず、新刊の頒布場所が確保できたということで。新刊の原稿も仕上がっており、あとは印刷所への入稿を待つばかり。印刷所が混み合うであろう7月を待たずに6月中に入稿。7月には製本量産を完了させて8月のイベントまで寝かせておこうと思っております。

 今回の新刊は、以前よりお知らせしていた通り、研究家故あさくらゆう先生追悼号も兼ねた『歴史企画研究叢書第11輯 幕末期の学問』となります。本書は、もともとはあさくら先生が主催されていたサークル「歴史企画研究」で企画されていた「叢書シリーズ」でした。しかし、各執筆者の原稿が揃い始めた頃にあさくら先生が急性骨髄性白血病を発病され入院。長期の治療生活となりましたが、ついに退院されることなく去年9月15日に他界されてしまいました。

 

↑幕末期のゲベール銃と故あさくらゆう先生

 

 残された『歴史企画研究叢書第11輯』の原稿が一通り出そろっていたこともあり、これを私が引き受けてあさくら先生が手掛けた最後の本として編集製本したものが今回の新刊となります。

 

 

↑新刊の原稿

 

本書の内容は下記の通り

 

オフセット製本・76頁本

●「はじめに」あさくらゆう(幕末史研究家・入院直前に一般に向けて書かれたあさくら先生自身の文)

●「幕末国学を語る上での注意点と展望」宮地正人(東京大学名誉教授・元東京大学史料編纂所長・元国立歴史民俗博物館長)

●「錦旗の効果と儒学・朱子学」梅原義明(サークル「幕末ヤ撃団」代表)

●「岡山の国学」高橋美智子(作家星亮一主宰「戊辰戦争研究会」事務局担当)

●付録「千葉の名灸 73~最終回」(千葉さな関係の資料となります)

●追悼文「あさくら先生を偲んで」(宮地正人・高橋美智子・梅原義明)

 

 内容的には幕末期の思想学問が、幕末史においてどのような影響を及ぼしたのか?。江戸時代の二大学問である「国学」と「儒学」の両側面から読み取っていくという感じかなと。残念ながら、あさくら先生自身が書かれた記事がありませんが、辛うじて入院療養生活に入る直前に書かれたであろう「はじめに」の文章を、誤字脱字以外は修正なしのまま掲載しています。

 同時に、本書があさくら先生が企画された本の最後ということもあるので、執筆者の皆様に改めて追悼文を追加で書いて頂いております。また、同時に幕末人物史において「思想学問の軽視」を問題にされていたあさくら先生の遺志を本書に込め、「未定」であった本書タイトルを私の方で「幕末期の学問」とさせて頂いた次第です。

 また、付録史料「千葉の名灸」は10輯に掲載された”72”の後から最終回までを掲載し、『歴史企画研究叢書』シリーズ全巻で千葉さなの史料たる「千葉の名灸」全文が読める形としました。この史料「千葉の名灸」と千葉さなの人物史もあさくら先生の重要な功績ですから、死去によって史料が途中で途絶えてしまうのはあさくら先生も望んではいまいと思うので。出し惜しみなしで参ります。

 

↑千葉さなが開いた治灸院跡

 

 最後に私が書いた編集後記と追悼文が少々長いです(苦笑)。短い文章にしようと最初は思っていたのですが、製本でページ数が決まっているため、ページ調整の都合で長くなりました。あと、あさくら先生独特の歴史調査の手法など、私もよくわからない部分があるものの、見ていて”こんな感じだった”ということも追加で記しています。ここであさくら先生の歴史探究手法を書いておかないと後世に残らないと思ったので。後世の研究者の皆さんが参考にするためにも、ここで書かずしてどこで書くのだということで~。

 あと、今回の新刊はキチンとしたオフセット製本で全76頁となります。文章量的には多いと思いますので読み応えはあるかなと思いします。しかも東京大学名誉教授であり平田国学研究の第一人者たる宮地正人先生書き下ろしの記事があるのも注目点です。本来ならば、専門学術誌に掲載すべきレベルの記事だったりします。このような権威ある先生の文章を、サブカルの聖地コミケット歴史系で出しちゃいますので、こうご期待ください。

 

以上、今年の夏コミケサークル出店告知でした。