こんにちは。歯科衛生士の黒杭です。
皆様いかがお過ごしでしょうか?
さて、このたび新型コロナウイルスの蔓延で
口腔内の清潔が再度重要視され、
当院では最近、舌ブラシが患者様から注目されています。
↑スタッフ手作りの健康情報です
今回は意外と知らない
「舌(ぜつ)ブラシ」について、
取り上げていこうと思います。
①なぜ舌を磨くのか?
・歯と同じように舌にも汚れが溜まります。
舌を鏡で見てみると、表面が白くなっていることがあります。
この白い物体は舌苔(ぜったい)と言い、
食べかすや粘膜のかす、細菌などが溜まったものです。
舌苔の付着具合には個人差があり、
同じ人でも時間や体調で変わるほか、
唾液の分泌量にも左右されると言われています。
・舌にもある口臭の原因
きちんと歯磨きをしているのに、口臭が気になる、
親しい方に指摘されるといった経験はないでしょうか。
実は口臭の原因は舌にもあるのです。
舌苔に細菌が繁殖することで口臭の原因物質を作るためです。
口臭が強くなる原因としては歯周病や
ほかの疾患がかかわっているケースもありますが、
舌磨きをした経験がなければ
まずは舌ブラシで清掃してみることをおすすめします。
・虫歯や歯周病、感染症の原因にも
舌をきれいに保つ理由は口臭のほかにもあります。
舌苔をそのままにしておくと、
口のなかに存在している虫歯菌や歯周病菌、
カンジダ菌などにエサを与えることになります。
そうして繁殖した細菌はさまざまな
お口のトラブルを引き起こすのです。
さらに、年配の方になると誤嚥によって
口のなかの細菌が気管に入り込み、
誤嚥性肺炎を起こす場合もあります。
このようなことから舌の清掃が大切と言われています。
②舌ブラシは種類もいろいろ
舌ブラシには以下のような種類があります。
•ブラシタイプ
•へらタイプ 👈当院では「オエっ」となりにくいへらタイプを販売しております。
•スポンジタイプ
•タングスクレーパー
•電動歯ブラシの舌磨きヘッド
このうちナイロンなどを使った
ブラシタイプやスポンジタイプのものが舌ブラシ、
それ以外のものが舌クリーナーと名称として分けられています。しかし例外もあり決まりはなく、
その能力に明確な違いはありません。
舌ブラシの正しい使い方
1.舌をできるだけ前に突き出す
2.舌表面にブラシを当てる
3.ブラシをゆっくりと前に引き出す
4.1回動かすごとにブラシを洗う
5.ブラシを洗浄して風通しの良いところに保管する
オエっとなってしまう場合はちょっとだけ息を止めたり、
上顎にブラシで触れないようにしたりすることで
磨きやすくなります。
③使用上のポイント
舌を傷つけないようにご注意!
•1日1回以上使用しない事(磨きすぎない)
•舌苔の溜まる朝に使用する事
•1度で綺麗にしようとしない事(数回に分けて行ってください)
•舌用のクリーニングジェルの併用もオススメです
④舌ブラシの替えどき
歯ブラシを定期的に取り換えるように、
舌ブラシも交換が必要です。
見た目に変化がなくても、
清潔を保つために1カ月を目安にして、
新しいものに交換するようにしましょう。
口腔内を清潔に保つために、
歯磨きに加えて≪舌ブラシ≫を新たな習慣に
取り入れてみてはいかがでしょうか?
参考
舌ブラシの使い方知っていますか専用ブラシを使う理由やその作用を解説 歯のアンテナ
https://haisha-yoyaku.jp/antenna/how-to-use-tongue-brush
舌ブラシ(舌クリーナー)の使い方と効果的な舌磨きの方法 ピントル
https://beauty.pintoru.com/tooth-brush/how-to-use-tongue-brush/