★女子大学生の恋愛日記★ -4ページ目

予備校時代の恋vol.6

あたしは先生が口を開くまでじっと先生の方を見つめていた。

しばらくして先生はただ、「ゴメン。」
とだけつぶやき、それ以上何も言わなかった。

その“ゴメン”はどういう意味?
あたしをスキじゃないの“ゴメン”?
それともあたしが先生をスキというのは間違いだと言ったことへの“ゴメン”?

あたしはなぜか問いただすことができずに、ただ「帰るね。」と一言言い残して病院を後にした。



帰り道、あたしは先生が困るならスキと言うのはやめようと決めた。
とにかく、手術が成功して彼が無事に生きていてくれればいいと思った。

予備校時代の恋vol.5

あたしの涙は次から次へとポロポロとこぼれ落ちた。泣いてて何も言えないあたしの頭をアツシ先生は何も言わずになでてくれた。

やっとのことで泣き止んだあたしの目は真っ赤で最高頂に不細工になっていた。ふと顔を上げると先生はとっても優しい顔であたしを見つめていた。
あたしは今の精一杯の思いを先生に伝えるために、口を開いた。

「先生、あたしね。先生が死んじゃうかもって思って、ホントに恐かったの。」
「うん。」

「そしたら気付いたの。自分の気持ちに…。


あたし、先生のことがスキ。」




しばらく沈黙が続いた。
あたしは耐えられなくなって
「なんか言ってよ。」
と言ってまた泣き出してしまった。

先生は重い口を開いて言った。
「お前の気持ちはホントにうれしいよ。ただそれはスキじゃなくて憧れだよ。しかもホントのオレじゃなくて、教師というオレに対する。」

「ちがうもん。あたしは先生がスキなんだもん。」
反論したあたしを制するように先生は続けた。

「ちがわない。今はわからなくても、大人になればわかるから。」

「先生はあたしがキライなの?今あたしは先生がスキなんだよ。未来のあたしじゃなく今のあたしと向き合ってよ。」

あたしは精一杯の気持ちを彼にぶつけたのだった。

予備校時代の恋vol.4

私は次の日、学校で午前中に大学入試の後期の小論文の添削をしてもらった後、アツシ先生が入院している病院に行った。

病院に行って、アツシ先生を励ます言葉は何も思いつかないけど、ただアツシ先生に会いたいという思いだけであたしは病院に向かっていた。


下の受け付けでアツシ先生の部屋を聞いた。受け付けの女の人はなんでこんな時間に制服の女子高生が来るのか?みたいな顔であたしを見ていた。

先生の病室は5階にあり、エレベーターで向かった。その中でいろいろ考えた。もしかしたら、先生は手術を前にものすごく弱りきっててあたしに会いたくないかもしれない。
死にたいとか言い出すかもしれない。
泣き出すかもしれない。

エレベーターに乗っていたのは、たった何十秒の間のはずなのにものすごく長く感じられた。


アツシ先生の病室の前であたしは一旦立ち止まり、病室の中をのぞいた。
先生は奥の窓側のベッドで寝ていた。
寝ている彼の寝顔をみてあたしはなんだか安心した。
彼は寝息を立てて寝ていた。
あたしはベッドの隣にあった椅子に座って彼の寝顔をじっと見ていた。


1時間くらいたった時、あたしのケータイが音を立てた。
病院など滅多にこないため、うっかりマナーモードにし忘れてしまったのだ。
もちろん先生は起きてしまった。

『わっ。なんだよ。来てたの?いつからいたんだよ?もー。すぐ起こせよ。』
とアツシ先生が言った。

『1時間くらい前かな。だって起こしたら悪いじゃん。せっかく寝てるのに。』とあたしは言った。

『ってか、お前学校は?』といつもの調子で話すアツシ先生の声を聞いて、あたしは安心したのか、涙がポロポロとでてきてしまった。