手のご報告です。
…が、こちらも制作途中の写真データを紛失してしまい、完成形からのご報告です。
申し訳ありません!
こちらが阿弥陀様の手になります。
水掻きがついていますが、これは三十二相のひとつ『縵網相(まんもうそう)』から来ております。
人々を余すことなく救い上げてくれるお姿を表しているものです。
接合部にはダボを仕込みます。
ダボ穴を正確に空けるのはなかなか難しいです。
少しでも穴の位置や方向がずれると、手首が曲がって固定されてしまいます。
綺麗な平面が出た角材どうしの接着なら良い方法もありますが、
今回の手のように狭く不正確な平面では、最終的には勘で空けるしかありません…。
右手はうまくいきましたが、左手は一度修正し直しています。
差し込んでピッタリ合うようでしたら接着して完成です。
印相(手の形)は人差し指と親指を合わせ、
右手は上、左手は下に構える『上品下生(じょうぼんげしょう)』です。
『九品(くほん)』という九通りの往生の形のひとつを表しています。
九品には上品、中品、下品にそれぞれ三種類ずつ上生・中生・下生があり、九種類すべてに細かい意味があります。
上品上生が最も安らかな往生で、下にいくほど苦しみが大きくなっていくというものです。
上品上生
上品中生
上品下生
中品上生
中品中生
・
・
・
下品下生
という具合です。
決して阿弥陀様に上中下があるわけではなく、あくまで往生する側の機根や素質に応じてその迎えられ方に別があるということです。
調べてみると下品下生には恐ろしく厳しい試練が待っています…
その時が来たら是非とも上品の印を結んだ 阿弥陀様に迎えられたいですね。
読んで頂きありがとうございます。それでは!
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