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古き良きアメリカ映画のマニュアル!?映画「グラン・トリノ」

ここ最近、映画鑑賞の空白期間だった2,3年前からのDVD鑑賞ラッシュを敢行しております。
一気に何作か見ましたので、順にレビューをアップしていきます。

今回は、クリントイーストウッド監督・主演の「グラン・トリノ」


曰く、古き良き時代のアメリカ映画の復活。
曰く、クリントイーストウッド最高傑作。
と、各方面でこの映画は大絶賛でした。

映画を観終わりその意味がわかりました。
舞台は現代デトロイトのお膝元ハイランドパーク。
全盛期は言わずと知れた自動車工業で盛り上がっていた街。
現在この街ではアメリカ車は衰退し日本車が幅を利かす現状。

そんな中、主人公のコワルスキー老人は頑固に自分のテリトリーを守り続ける。
家は自分で直し、庭先の芝も自分で綺麗に整える。
そして、自慢の車は72年式のフォードグラン・トリノ。
この車はコワルスキーが製造に関わっていて、いわば主人公の生き写しともいえる存在。

ある日、コワルスキー宅のお隣にモン族(ベトナム戦争でアメリカ側に加担し、その後アメリカに受け入れられた漢民族の難民)が引っ越してくる。
最初は文化の違いにあきれ果てる頑固爺さんのコワルスキーだが、ちょっとした触れ合いをきっかけに徐々に共に分かりあって行く事になる。
そしてある事件をきっかけに・・・。

と、ストーリーは頑固なアメリカ爺さんとアジア系民族のお隣さんとのドラマとして展開して行くのだが、随所にわたる演出が実にアメリカン!

クリントイーストウッドとの演技が良いです。
・気に入らない時の唾の吐き方
・なじみの床屋の店主とのやりとり(西部劇的な最高に汚い言葉、でも笑える言葉でののしり合う。)
・女にもてたいなら良い車に乗れ的な考え

特に床屋での、ののしり合いにはニヤリとしてしまいます。
$自分、マニアですが!?「re'Connecting Imaginations」
床屋でのやりとり(男の会話)をタオ少年に教え込むコワルスキー。

こんなアメリカ映画の在り方を、劇中このタオ少年にまるで「俺の跡を継げ」とばかりに教え込んでいきます。
最後スタッフロールまで考え尽くされた良作でございました。


宇宙兄弟が目指す宇宙

ワタクシは漫画が大好きです。

題材はフィクションでも良い。ファンタジーでもドキュメンタリーでも歴史モノでも、その題材を活かし作者の表現したいものが伝わる作品が特に良い。

何かしらの問題をストレートに発するだけでは伝わらない事を作者のセンスで暗に伝え、ストレートに伝えるより自身に刺さる。

それは上質なSF映画にも通じるものだと思います。

先日ブログで扱った「第9地区」もそんな作品でした。

映画「第9地区」はアパルトヘイトをまんまストレートに表現するのではなく、宇宙人を題材にした人種差別をテーマにしていました。

(映画タイトルは実際のアパルトヘイト時代の「第6地区」をモチーフにしており、ある意味ストレートですが・・・。


前置きが長くなりましたね。

そんなワタクシが集めている漫画の中で、一際お気に入り度が高い作品がコチラ「宇宙兄弟」。


自分、マニアですが!?「re'Connecting Imaginations」

宇宙飛行士を目指し奮闘する兄ムッタ(左)と兄より一足先に宇宙飛行士になってしまったヒビト(右)の複雑な兄弟愛を上手に描いています。


第一話の試し読みが出来ます!


兄ムッタは「常に弟の前を進まねばならない」と考えていながらも、日常からして中々上手くいかない。

しかしそんな中、弟ヒビトは先に夢である宇宙飛行士になってしまう。


そこから始まる兄ムッタの淡い嫉妬心、でもやっぱり良く出来た弟を誇りに思う気持ち。

そんなディープな感情をストレートに描いてしまうと重くなりそうですが、ギャグを交えながらサラッと表現するあたりが小山先生のすごいところだと思います。


いわゆる最近流行の「いい話、泣ける話」的なストーリーもこのギャグのおかげでちっとも嫌味が無く、読者としても素直に感情移入が出来て同意できる作品となっています。

このバランス感覚が素晴らしい!!題材も個人的に燃える設定の「宇宙」ですしね。


一方、この作品の映画化が決定したそうですが、実はワタクシちょっと心配・・・・。

BECKやカイジ、ROOKIES、20世紀少年等、漫画作品が次々と映画化される中、とりあえず原作があるから適当な脚本に適当な演出。映画としてどうなの?的な仕上がりになっていることは否めません。

※良い映画もありましたけどね。劇場版「ボーイズオンザラン」は中々良かったなぁ。


そしてこの様なムック本が


自分、マニアですが!?「re'Connecting Imaginations」
宇宙兄弟のムック本第3弾。

今回は物語のヒロイン、せりかさんを前面に押し出しています。

食いしん坊ヒロインのせりかさんですが、原作では、やはりうまいバランス感覚で感動的なエピソードが語られますが、どうなりますやら。


映画化に向け盛り上がっている様ですが、お涙頂戴の単なる泣ける映画ってだけになっていないか心配だなぁ。

あのスケール感を出すならアニメでも良かったんじゃ?

というか、次々と人気漫画作品がドラマ、映画になりますが手っ取り早いからって実写化するのはどうなの!?的な感覚がどうしても拭えないワタクシでございます・・・。

つけ麺中

高円寺の田ぶしさん。
photo:01



うまそ!

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