これらのデザイン自体は嫌いではないですがツイートの意味がわかりません。
>セックスワーカーはお金だけで性的同意とはみなしておらず、
↑???
真ん中のデザインなんですが、「SEX WORKERS' POWER」と「TRANS POWER」「QUEER POWER」と書かれています。
なんで「セックスワーカーズパワー」と「トランスパワー」「クィアパワー」が一緒になってるんでしょう。セックスワーカー、即ち性産業従事者の主張とTQの主張は別のものであるはずですが。
話が前後しましたが、「トランス」とは「トランスジェンダー」のことであり、「LGBT」の「T」です。
「クィア」とは、まだ定義が一定しないようですが、簡単かつ広義に言えばシスジェンダーまたはヘテロセクシャルではない全ての人を指す言葉のようです。「LGBTQ」と言われる時の「Q」です。
あたしはお利口ですから、全部まとめて「シスジェンダー&ヘテロセクシャル主義」「性別二元論」、そして「一夫一婦制/道徳」に対するカウンターなのはわかります。
シスジェンダーとはトランスジェンダーに対し、生まれ持った肉体の性と性自認が一致している人のことです。
ヘテロセクシャルとはホモセクシャルに対し、異性愛のことです。
性別二元論とは、「この世界には(男らしい)男と(女らしい)女しかいない。いてはならない」という思想のこと。
「一夫一婦制/道徳」に関しては解説の必要はないですね。
俗に言っちゃえば、このデザインは「ノンケ男女カップル至上主義」(異性愛の男女が一つがいになることだけが素晴らしい、それ以外は認めない)というこれまでの社会のあり方に対するカウンター、アンチテーゼであるわけです。
ですが、本来なら一つ一つ別々に論議するべき性質のものではないでしょうか。
いや、トランスとクィアは一緒に論じてもいいかも知れないのですが(ただクィアはトランスに比較して定義が曖昧であり、非常に範囲が広い)、セックスワーカーの話は別だと思うのです。
あたしも極左ですから、一夫一婦制/道徳を疑ってみるアタマは持っています。
一夫一婦制/道徳は残酷だと思うこともよくあります。
一夫多妻制などポリアモリーの方が特に女性は幸せになれるのではないかと思うことも非常によくあります。
一夫一婦制のことを英語ではモノガミーといいます。
それに対し、セックスの対象を一人に限定しない恋愛・性愛のあり方、生き方のことをポリガミーまたはポリアモリーといいます。ポリアモリーの方がよく使われる言い方ですね。
古くは「フリーセックス」といったやつです。
ただ、やはり今の社会は一夫一婦制/道徳を基に成立しているわけです。
今は不貞行為をしても「不義密通罪」として刑法で裁かれることはありませんが、民法七百七十条により離婚の理由にはなります。不貞行為をした側は相手に対して慰謝料や損害賠償金を支払わされる場合もあります。
「セックスワーカーを差別するな」というのは一見正論なんですけれども、そういう社会において、「金を貰って不特定多数の相手と性交渉を持つ『職業』の人」に、拭い難い悪徳、不健全のイメージがまとわりつくのは当たり前のことだと思います。
セックスワーク派はやたら西欧や北欧を持ち出して美化・正当化したがりますが、その辺の国でも多分同じだと思います。違うんだったら「違う」という所を見せて下さい。謝りますし認識を改めますので。
トランスジェンダーやクィアの中にも「愛する恋人一人としかセックスをしてはいけない」「自分の恋人には他の人とはセックスしないでほしい」と考えている人もあると思います。同性婚を求めている人たちは多分そうではないでしょうか。
また、「性売買は職業ではない。それ自体が性暴力だ」と考えている人もあると思います。
なぜ一緒にするのでしょうか。