済州島のオルム368個を地域ごとに整理しています。
今日は安徳(アンドッ/안덕)にあるオルムを紹介します。
が、その前に。
オルムをこれまで「側火山」と説明してきましたが、最近こんなニュースがあったようです。
↓こんなニュース
僕も友だちに教えてもらってこの記事を読んだのですが、済州島関連の通訳・翻訳をしている人は読んでおいたほうがいいと思います。
東亜日報の記事で、タイトルは「寄生火山ではなく『オルム』と呼んでください」。
記事の要点は…
①オルムは寄生火山(側火山)ではない
②オルムは小さな火山を意味する言葉である
③したがって、今後は「寄生火山」「側火山」ではなく「オルム」と呼ばねばならない(と済州特別自治道関係者は主張している)
④済州特別自治道は条例改正により、「オルム」以外の呼び方をした場合は是正を命令できるようにする予定
地質学についてはよくわかりませんが、上の記事では…
「寄生火山という単語は1920年代後半、日本統治時代に日本の学者が済州島に関する地質調査において使ったとされ、終戦後も学会や行政、教科書などでそのまま使用されてきた。しかし、1970年代以降、国内外の学者の研究の結果、済州のオルムは寄生火山とは違うものと確認された。地質学における寄生火山または側火山とは、大きな火山の主要噴火口の尾根にできた小さな火山を意味するが、済州の火山は独立した小火山体だというのが支配的な意見である。」
と説明されているので、まあそうなんでしょう。
ただ「支配的な意見」ということは、確定はしてないかなとも思われます(うがった見方ですが)。
お役所的にはたぶん、済州島特有の言葉である「オルム」を全面的に押し出して、「オルム」ブランド(?)をさらに確立したいという思惑もあるんでしょうね。
ということで、このブログも一応この線に従ってオルムを「側火山」ではなく「小火山」としておこうと思います。
ただ、以前書いた記事についてはそのまま「側火山」にしておきます。
前置きが長くなりましたが、今日は安徳のオルム一覧です。
例によって番号も振っておきます。
順番はほぼ「가나다라」の順番(日本語で言うあいうえお順)になっています。
1.감낭오름 カンナンオルム
2.거린오름 コリンオルム
3.괴수치 クェスッチ
4.군산 クンサン
5.금산 クムサン
6.남송이오름 ナムソンイオルム
7.넙게오름 ノプケオルム
8.논오름 ノンオルム
9.단산 タンサン
10.당오름 タンオルム
11.도너리오름 トノリオルム
12.돔박이 トムバギ
13.무악 ムアッ
14.밝은오름 パルグンオルム
15.북오름 プッオルム
16.산방산 サンバンサン
17.신산오름 シンサンオルム
18.썩은다리 ソグンオルム
19.왕이매 ワンイメ
20.용머리 ヨンモリ
21.원수악 ウォンスアッ
22.월라봉 ウォルラボン
23.이돈이오름 イドニオルム
24.족은대비악 チョグンテビアッ
以上24個のオルムが安徳にはあるようです。
このうち、僕にも馴染みのあるのは16番の「サンバンサン」と20番の「ヨンモリ」。
「サンバンサン」は漢字で「山房山」と書きます。
海岸にある大きなオルムで、名山として多くの観光客でにぎわいます。
ただ登山路はなく、麓で記念写真を撮ることしかできなかったはず(詳しいことは今度行ったら書きます)。
「ヨンモリ」は「竜の頭」という意味を持つオルム。
一般的には「ヨンモリ海岸」として知られている、海に突き出した岩場です。
ここもオルムに数えられているとは知りませんでした。
「ヨンモリ」についても、今度写真も交えて書きたいと思います。
今回は安徳にあるオルムを紹介しました。
次回は表善(ピョソン)のオルムをまとめたいと思います。
※次は水曜日に更新します
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↓参考にしたサイト
↓西帰浦のオルムについて