韓国ミュージカル ON SCREEN
「エリザベート」
1960年代から進化を続け、2000年代に一気に花開き世界的躍進を遂げた韓国ミュージカル。その勢いは留まるところを知らず、人気アーティストや実力派の俳優が日々舞台に立ち、劇場は熱気で溢れている。
そんな韓国ミュージカルを日本の映画館で鑑賞できるのが「韓国ミュージカル ON SCREEN」だ。
ラインアップされた『エリザベート』『ファントム』『マリー・アントワネット』『笑う男』『モーツァルト!』の5作品はすべて日本でも上演され高い人気を誇るグランドミュージカル。さらに『モーツァルト!』は出演者らのオフステージでの様子やコメントも収録されたスペシャルバージョンの上映となる。
韓国ミュージカルに興味はあるけれど海外での観劇が不安な方や、推しキャストが舞台で輝く姿を大画面で堪能したい人、日本上演版との違いを確認し作品を深掘りしたい方には特にお薦めの「韓国ミュージカル ON SCREEN」
5作品の中で『エリザベート』『ファントム』『笑う男』『モーツァルト!』はソウルの劇場で、
『エリザベート』『マリー・アントワネット』『笑う男』『モーツァルト!』は日本版を観ている
韓国ミュージカルでいつも感じるのは、舞台の迫力と出演者全員が歌うまなのですが、
いかんせん言葉の壁が…
日本語訳付ならば理解も深まるのではないかと思い
7月21日に第一弾の『エリザベート』を観に行ってきました
キャストボード
エリザベート: 옥주현(オク・ジュヒョン)
トート: 이해준(イ・ヘジュン)
ルキーニ: 이지훈(イ・ジフン)
フランツ: (キル・ビョンミン)
ゾフィー: 주아(ジュア)
ルドルフ: 장윤석(チャン・ユンソク)
21日は都内の映画館はどれも満席で
仕方なく、幕張の映画館まで行って来ました←遠かった
上映時間⏰3時間で7分のインタ-ミッションで皆さんトイレにダッシュ
カメラはぐるぐる回り俳優側からの映像もあり、
いつもの観劇とは違う視線で見れて新鮮な体験でした
そして字幕が、アンサンブルまで横と縦に出るので、本当に歌詞がわかりやすい
Xでの映画を観た感想では、宝塚版や東宝版での違いを指摘する方が多いけど、
私は元々ジュンスのトートが観たくて、最初に観たのが韓国ミュージカルだから、
むしろ初めて東宝版を観た時に違和感がありました
エリザベート役 オク・ジュヒョン
2012年の初演から出演しているオク・ジュヒョンさん
2012年、2013年、2018年とソウルで公演を観ました
来日して東京文化会館で日韓合同コンサートがあり、「私だけに」を歌ってくれた
「エリザベート」以外にも当たり役が幾つもあり、まさに韓国ミュージカルの女帝
圧倒的な歌唱力で自由を求めエゴイストで、自分は決して曲げないエリザベート像を表現して天晴れ
死神に가❗️(行け!)と怒鳴るところなんて強くて最高です👏
実年齢は40代だから若い頃のエリザベートより、皇太妃として貫禄が出てきて
精神的に不安定になった時期のエリザベートに説得力があった
決して華奢なエリザベートではないけれど、強い意志を全面に打ち出して素晴らしい
嫁に入れば良妻賢母という枠にはまらない生き方は共感します
でもエリザベートは何度も自由になりたいと叫ぶけど、周りを不幸にしてまでの自由って何だろうね
トート役 イ・ヘジュン
私は今回初見です
大学路出身の方で、「ベートーベン」
「ベルサイユのばら」にも出演していたそうです
(EMIKとの契約期間は残念ですが終了したそう)
韓国ミュージカルもどんどんと新しい俳優が出てきて追いつけません
映画では大写しの場面が多くて表情や指の動きまで粘着質なトートで
何だか斬新で面白かったです
そして今回の映画を見てわかったけど、
今まではトート役は韓国ではジュンスだけしか見てないので、
トートが舞台に登場するとその姿ばかり追ってしまい
他の役者が見えてなかったりしたのですね
映画では、ルキーニやエリザベートやフランツの姿をカメラが映しているときには
トートは映らないので、かえって物語に集中出来た気がします
最後のエリザベートがルキーニに刺されて、トートが長い吊り橋に乗って白い衣装で
迎えに来る場面
正面から大写しで観客席からは決して見れないアングルで撮ってくれてありがとうございました
自分にお迎えが来た気がしたわ
エリザベートも黒い喪服のドレスを脱ぎ捨てて白い衣装になり吊り橋を渡って
トートに駆け寄るんだけど、「私だけに」をデュエットする二人なのにお互いに
「私だけに」「俺だけに」と歌うのが、エリザベートとトートの恋物語ではなく
自我のぶつかり合いなのに
そしてトートの腕の中でこと切れるエリザベートにトートが、あれって微妙な表情を見せる
トート=死の存在だから、あんなに手に入れたかったエリザベートの存在は消え去り
皮肉なラストになるほどねと思ったわ
ちなみに東宝版ではトート役は、井上芳雄さん、城田優さん、古川雄大さんで
観てやはりトートが登場するとその姿だけ目で追ってしまいます
最初観たときにトートがロン毛で驚いた
日韓の歌詞の違いはこちらを読んでね
ルキーニ役 イ・ジフン
ルキーニ役では「エリザベート」2回目公演からずっと演じているイ・ジフンさん
私も何回か見てるけど、この映画のルキーニ役でこんなに上手だったのかと
驚くほど、歌も演技も観客煽りも凄かった
ちなみに私が好きなルキーニ役やパク・ウンテさん
ミルクの高音の響きに痺れます
フランツ役 キル・ビョンミン
素晴らしい低音の歌声
もう声を聴くだけでウットリ
この作品がミュージカル初出演らしいです
いつか生の舞台で聴きたいな
たぶんお若い方だと思うけど、フランツの優しいけど優柔不断な性格を上手く演じてました
「夜のボート」リプライズは切なかった
ルドルフ役 チャン・ユンソク
何となく若い頃の井上芳雄さんに似てる
チャン・ユンソクさん
繊細で傷つきやすい皇太子を熱演してました
子ルドルフの歌声も思わずもらい泣き
今回は字幕があり、
「僕はママの鏡だから」が理解出来た👍
あの時にエリザベートがルドルフに声をかけて抱きしめてあげたら、不幸も起こらずトートが近寄らなくてすんだのにね
エリザベートもルドルフもトートも合わせ鏡🪞
ルキーニが2幕のキッチュで観客に鏡を向けるのは、それも暗示したかったのかなぁ
カーテンコールは、韓国ミュージカルらしく、主要キャストが一節歌い上げ
トートも踊ってました🕺
歴代キャストを知りたいと思ったら、
こちらに詳しく出てました
ありがとうございます
韓国エリザベート歴代キャスト
↓
日本でも2025年10月から「エリザベート」公演があるし、
韓国でも2026年8月に新な演出の「エリザベート」公演が
ブルースクエアであるみたい
観に行けるかはわからないけど、
映像や写真が上がるのが楽しみです