【01-10】シルク2025年度募集馬全頭評価① | バッタの一口馬主データ分析室

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私を楽しむ。それが競馬。

 

  はじめに

 シルクホースクラブの2025年募集馬の全頭分析【01~10】です。


 評価は機械学習により構築したモデルを使用して算出しています。

 

 そのため、自分の評価と齟齬が生じる場合もあります。【総評】に書いてあるコメントが、機械的に出した評価も踏まえた私の最終評です。

 AI評価は純粋な成績評価でありコスパ的な観点からの評価ではないので、価格の低い馬は低い評価になりがちで、期待値の観点からの評価は別途必要になります。

 

 あくまで私個人の評価です。 『私を楽しむ。(それが競馬)』という昔のJRAのキャッチコピーのとおり、皆さんそれぞれの一番があるはずなので、皆さんの一番を大切にしていただければと思います。

 

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【全頭分析リンク集】
 総合評価はSSS~Fの19段階評価。
 各項目の個別評価はS~Fの7段階評価。
 兄姉成績は
  - 血統登録なし(Target準拠)
  0 未勝利・未出走
  1 1勝C
  2 2勝C
  3 3勝C
  4 OP入
  5 重賞級(収得賞金4000万円以上)
 予測馬体重・管囲評価は、のびしろ君準拠。
 

  評価一覧(01~10)

シ01 プティフォリー 評価 A+

シ02 アーモンドアイ 評価 SSS
シ03 シャトーブランシュ 評価 S
シ04 ポジティブマインド 評価 B
シ05 ヴォーセル 評価 A+
シ06 エスケイプクローズ 評価 B
シ07 アルジャンテ 評価 D+
シ08 アトリビュート 評価 E
シ09 ユナカイト 評価 D+
シ10 セレスタ 評価 C

 

  個別評価(01~10)

シ01 プティフォリー 評価 A+

~総 評~

 母プティフォリーは、仏産の未勝利馬で競争能力の裏付けはありませんが、兄に仏1000ギニー、イスパーン賞、ムーランドロンシャンといった欧州の主要GⅠを3勝したPersian Kingがいて、3代母からもガネー賞勝馬が出ており、牝系活力はかなりのものです。

 繁殖としては初仔からフローラS3着のタイセイプランセスを出しており、初仔の牝馬で結果を出してのは高い評価を与えることができます。

 第2仔も早期デビューで阪神芝1600mの新馬戦2着と勝ち上がりは時間の問題で、AIが拾えていないところでも評価を上げる要素は転がっており、母評価はもう少し高くても良いと思います。

 

 父はキタサンブラック。現在は種牡馬戦国時代と言われていますが、個人的にはもうすでに戦国時代の趨勢は決していて、キタサンブラックが完全に頭一歩抜け出したと思います。23産から一気にキタサンブラック産駒の質が上がるので、リーディングサイアーになるのは時間の問題でしょう。まともな値段で買うなら来年までだと思うので、今年か来年、できれば今年で確保しておきたいところです。

 母父Austrailiaはガリレオ×ケープクロスという重厚な欧州血統。スピードが気になるところですが、リアルスティールとの組み合わせでそこそこ結果が出ているので、欧州血統と相性が良いと言われるキタサンブラックなら当然プラス評価でしょう。

 

 馬格はほぼ芝馬としては理想に近い500kg前後になりそうで特段文句なし。

 育成も宮田厩舎なら文句はなく、これで7000万円ならそれは人気になる。

 

シ02 アーモンドアイ 評価 SSS

~総 評~

 母はアーモンドアイ。言わずと知れた歴代最強牝馬です。

 ここまでエピファネイア、モーリスとつけられて、2億4000万円、2億円だったので、牝馬とはいえキタサンブラックで1億円というのはお買い得に見えますね。

 牝馬で1億円がお買い得???

 いや、お買い得か、、、

 お買い得だな!!(洗脳済)

 お買い得だぞ!!!!(圧)

 いずれにせよ、ようやくまともに検討の価値がある値段の馬が出てきたなと思います。来年はイクイノックス牡馬なので夢を買う値段になることは間違いないので、収支を気にするのであればアーモンドアイの仔を買うラストチャンスかもしれません。

 

 母の能力は史上最高で他の繁殖牝馬とは格が2つも3つも4つも違います。よく名牝はかならずしも名繁殖ではないと言われ、確かにそれ自体は間違っていないのです。しかし、期待が高すぎるがゆえにダメだった馬が目立つだけで、当然、母の能力が高ければ高いほど良い仔が生まれやすいというのは統計的にも明らかです。母が高い競争能力を持っているという点は素直に評価して良いです。

 繁殖成績は現状初仔が苦労して未勝利勝ち上がり。第2仔は夏のうちにはデビューできそうで、2億4000万円、2億円という価格を忘れれば、それほど悪い滑り出しではありません。

 本馬は第3仔、そろそろ走りごろです。

 

 父キタサンブラックは、牝馬では牡馬ほどの結果は出せていませんが、個人的にはそれほど気にしていません。AEIとかただでさえ収束しにくいのに、統計的に有意な数走っていない種牡馬の牡牝の差を論じることにあまり意味は感じません。ドゥラメンテとかも最初、牡馬しか結果を出せないとか言われてましたしね。父がキタサンブラックだという点は素直に評価で良いと思います。ここもクリアです。

 なお、SSの3×3という濃いインブリードは現状ひどい成績ですが、これは、SSの3×3は社台系牧場ではほぼ行われないので、母数がほぼ日高の牧場のみになります。そのため、SSの3×3という点もそれほど気にする必要はないと思います。

 

 馬格ですが、1/12生で439kgだと、最終的には450kg前後かなというところで、大きくはならなそうです。ここはツアーで要確認ですが。まあ、芝を走るなら440kgあれば足りるのでそれほど大きな減点材料にはなりません。ここもなんとかクリアです。

 

 育成は木村厩舎×シルク。文句なしです。血統的にも大事に扱われるでしょうし、他の馬に押しのけられて待ちぼうけということはなさそうです。クリアです。

 

 AIの総合評価はSSS。評価値に違和感はなく、最上級評価というのは納得です。

 馬体も歩様も正直、ビビっとくるものはありませんが、私は自分の目を信用していないので、特に気になるところがないのであれば、ベースとするのは字面での評価です。

 

 昨年までの産駒は価格が高すぎて、ほとんど検討しませんでしたが、今年は違います。

 1億円という価格は決して安くはありませんが、字面的には非常に高く評価できる馬で、抽優候補です。ただ、今年は争奪戦かな、、、

 

シ03 シャトーブランシュ 評価 S

~総 評~

 今年もイクイノックスの全妹の登場です。

 イクイノックスと似ていると話題になってますね。

 馬体のことは分からないので、字面評価をしましょう。

 母シャトーブランシュは、自身も人気薄でマーメイドSを勝った重賞馬で、競争能力の裏付けはありますが、それよりも繁殖成績がとんでもないです。

 第4仔こそデビュー前に何らかのトラブルがあり競争馬になれませんでしたが、イクイノックスは言うに及ばず、第2仔ヴァイスメテオールはラジオNIKKEI賞勝馬、初仔、第5仔も複数勝利と文句のない繁殖成績です。これ以上の繁殖牝馬はノーザンの中でも数えるほどでしょう。

 

 父キタサンブラックとの組み合わせの良さはいまさら語るまでもないでしょう。同じ組み合わせの第6仔イクシードも順調そうです。

 

 予測馬体重は理想の480kg~490kg。3月生まれながら現時点での馬体の雰囲気は悪くないですし、歩様動画でも特に気になるところもありません。

 

 田中博厩舎は良いですね。決して初年度からノーザンからのバックアップを受けてというタイプではありませんでしたが、レモンポップ、ローシャムパークなどで結果を出し、最近はノーザンの有力馬が回ってくるようになりました。

 

 これもいいな。でも、牝馬で1億円か、、、

 というか、シャトーブランシュよりもアーモンドアイの方が、AIだと母としての評価高くなるんですね。これは意外ですが、AIはイクイノックスをイクイノックスとして認識しておらず、あくまで収得賞金4000万円以上の馬としてしか認識していないことが原因の一つな気がしますが、それだけ母の競争成績が仔に与える影響が大きいということなんでしょうね。とはいえ、兄姉の評価方法はもう少し改善の余地があるかもしれません。

 

シ04 ポジティブマインド 評価 B

~総 評~

 2頭しかいないコントレイル産駒の片割れです。

 母はアルゼンチンの5戦2勝馬で、2歳時に日本でいうところの阪神JFを制しています。アルゼンチン1000ギニーで2着になっていますが、そのときの1着馬はアトミカオロなんですね。

 成績的には早熟性はありそうで、競争能力もそれなりに評価できそうです。

 しかし、現状の繁殖成績はかなり厳しいです。ドゥラメンテ、サトノダイヤモンド、ドゥラメンテとつけられて000といまだ中央で勝利なし。第1仔、第2仔はいずれもダートの方が芝よりもましな成績で、スピード能力にはかなり疑問が残る繁殖成績です。

 

 父コントレイルは、7/22時点で1-1-3-0-4-1という成績。

 私は、この成績が悪いとは思いません。ノーザンの全力バックアップということを差し引いても掲示板を外したのがわずか1回というのはアベレージの高さを感じさせますし、複勝率50%は十分な数字です。

 とはいえ、種付料基準で考えると多少、評価は引く必要がありそうな気がします。

 

 馬格は現状468kgと十分な馬格で、最終的には500kg前後と馬格に関しては文句なしです。管囲も問題ないですね。

 で、育成は手塚厩舎と。。。

 

 評価に困りますね。この母の牝馬で6000万円は高いなと思う一方、買える要素もあり、、、

 抽優を打てばほぼ確実に取れそうで、中位人気の貴重なクラシック候補なので、その点に価値を見出すのであれば、買いどころもあると思います。

 コントレイルをどう評価するかでこの馬の評価は変わりそうです。私は、現状ではキタサンブラック牡馬のプティフォリーと1000万円しか変わらないのか、、、という印象です。

 私は、出資しない寄りではありますが、現状で消しているわけでもありません。

 ツアーでの印象次第ではあるかもしれません。

 

シ05 ヴォーセル 評価 A+

~総 評~

 母はフランスで芝2400mのマルレ賞(G2)を制しており、欧州での成績はなかなかです。

 欧州系繁殖は、いかにスピードを父から取り込めるかが重要で、父キズナは悪くはないと思います。こういう馬こそコントレイルだろとは思わなくはないですが。

 ちなみに、母父LeHavreは18頭輸入されて勝ち上がり6頭、フィリーズレビューを制したプールヴィルを出しています。母母父Teofiloは20頭輸入されて勝ち上がり2頭と少なくとも直仔は日本のスピードには対応できていません。

 初仔はSaxonWarrior産駒でキャロットで4000万円で募集されていますね。まだ繁殖の能力は未知数です。

 

 父キズナはハイアベレージの種牡馬で、しばらく大物が出ませんでしたが、ここ最近GⅠでも勝ち始めてようやく正当に評価されるようになった感があります。それだけに価格も上がってしまい、おいしい種牡馬ではなくなってしまいましたが。

 

 馬格は文句なしで管囲も標準。

 育成は木村厩舎ということは、ノーザンとしては期待している馬ということで、その点は評価できます。

 

 母の繁殖能力は未知数で、スピード不足が懸念されますが、馬体写真はとてもよく見えます。歩様動画でも特に気になるところはなく、総合的にみれば、今年の募集馬の中では高いレベルにあると思います。

 ただ、8000万円か、、、8000万円出すなら字面でもう一押しほしいというのが正直なところです。馬は良いと思うんですが、、、

 ツアーではしっかり見たい1頭です。

 

シ06 エスケイプクローズ 評価 B

~総 評~

 母は35戦20勝というとんでもない成績ですが、中身を見ると、カナダで20戦16勝、アメリカで15戦4勝となっており、重賞はGⅢの1勝のみ。カナダの地方みたいなところで連勝していたのかなと想像されるところです。

 母父は聞いたことない馬ですね。活躍馬はエスケイプクローズ以外はいないようです。

 牝系には母以外に活躍馬は皆無で、牝系活力には一切期待できません。純粋に母の競争能力だよりとなりそうです。

 第1仔はドゥラメンテで2勝しており、芝中長距離を中心に走っています。

 第2仔は、永久歯がどうだとかでゴタゴタしてた東サラの馬ですね。調教が全く進まず、そのまま競争馬になれずに引退になっています。

 第3仔はセレクトセールを欠場し、それ以降は不明。

 本馬も骨折手術歴有。体質にかなり不安があります。

 

 父キズナということで、体の硬さには気を付けなくてはいけません。特に母はダートで結果を出している馬なので、ダート牝馬で5000万円ということであれば、なかなかに活躍は厳しくなります。

 歩様動画は若干硬さを感じ、少しその点は心配です。

 馬格は問題ないです。管囲も許容範囲です。

 

 悪くないと思います。総合評価では流石にヴォーセルに軍配が上がりますし、これまでの兄姉の経緯を見ると、故障リスクはありそうですが、ヴォーセルとは3000万円差ありますし、コスパという意味では意外と拮抗していると思います。

 

シ07 アルジャンテ 評価 D+

~総 評~

 高すぎだろ、、、

 母は3勝していますが、牝系に活躍馬はおらず、牝系活力は期待できません。

 そして、母の繁殖はこれまでからっきしで、0勝、0勝、0勝でこれまで一度も3着以内に入ったことがありません。
 父エピファネイアは時々大物は出るので価格はそれほど下がらないんですが、アベレージが悪すぎてコスパの悪い種牡馬という評価です。もう少し価格が下がらないと買いにくいです。

 大竹厩舎では育成にも期待できず。

 D+で6000万円は、、、

 データ的には手が出ません。

 馬体・歩様が抜群に気に入ったなら。

 

シ08 アトリビュート 評価 E

~総 評~

 母は2勝と競争能力はそこそこ。

 母母ブラックエンブレムはシルクではお馴染みの血統で、母の姉にウィクトーリアがいます。牝系活力はかなり高めです。

 先々は期待できそうな母ですが、本馬は初仔の牝馬で馬格が足りず、筋肉量も物足りません。

 それで4500万円は高いように感じます。田村厩舎もマイナス。

 

 データ的には買い材料が見当たらず、手が出にくい馬です。

 

シ09 ユナカイト 評価 D+

~総 評~

 母は芝マイルで2勝で競争能力はそこそこ。

 母母はフサイチパンドラはエリザベス女王杯勝馬。姉に最強牝馬アーモンドアイがいる牝系で、牝系活力は抜群です。

 本馬は第2仔で走りごろです。

 胴は短めで父ロードカナロア、母父ヨハネスブルグですので流石に短距離でしょう。

 短距離馬、1月生まれということであれば、もう少し筋肉量はほしいところですが、そこは今後の成長に期待というところでしょうか。管囲はやや細目で、筋肉も含めもう少しがっちりしてきてほしいですね。

 

 ロードカナロアは、初期にアーモンドアイ、サートゥルナーリアを送り出して以降はクラシックで走れる馬が出てきません。いわゆる母の良さを活かす種牡馬ではあるのですが、母のよさだけではクラシックでは足りず、主戦場はやはりマイル以下です。

 牝馬ならマイルが走れれば重賞では十分なので、その点はそれほど大きな減点はしなくても良いと思いますが、短距離なら5000万円という価格をどう考えるべきかというところですね。

 ロードカナロアは価格が下がらないですねぇ…

 

シ10 セレスタ 評価 C

~総 評~

 母自体は優秀です。アルゼンチンの2歳女王で競争能力は十分。

 繁殖としても、JBCレディスクラシック勝馬のヴァレーデラルナ、クイーンC勝馬でオークス2着馬のハーパーと大当たり2頭を出しており、繁殖成績も非常に優秀です。

 ただ、未勝利馬も3頭出しており、伸るか反るかが極端な繁殖成績である点は注意が必要です。

 兄姉の内訳をみると、0勝馬はいずれも520kgオーバーの大型馬で活躍馬はどれも500kg以下の馬なので、そういう意味では480kgに収まりそうなのはプラスと言えるかもしれません。

 

 ここまでは良いんですよ。優秀です。

 でも、ロードカナロア牝馬に7000万円ですか、、、いや、セレクトセールだったらもっと高くで売れるんでしょうけど、、、

 高すぎると思います。

 馬体や歩様に価格以上の価値を感じるのであれば、母は優秀ですし買えるのかもしれませんが、私は馬体や歩様見てもよく分からないので手が出ません。