はじめに
シルクホースクラブの2024年度追加募集馬の全頭分析【84~94】です。
期待値評価はS以上、A+、A、B+、B、C+、C、D+、D、Eの10段階です。
評価は、事前に基準を決め、機械的に出しています。(詳しくはこちら)
そのため、自分の評価と齟齬が生じる場合もあります。【総評】に書いてあるコメントが機械的に出した評価も踏まえた私の最終評です。
「期待値」という観点からの評価であり、馬の絶対能力を評価するものではありません。
そのため、価格の高い馬は必然的に辛口になります。
辛口評価であっても、その馬が能力の低い馬だと言っているわけではないのでその点は誤解なきようお願いします。
あくまで私個人の評価です。
『私を楽しむ。(それが競馬)』という昔のJRAのキャッチコピーのとおり、皆さんそれぞれの一番があるはずなので、皆さんの一番を大切にしていただければと思います。
評価の見方
【馬 体】 カタログ写真
【牝 系】 母母を起点にした牝系ツリー
【価 格】 募集価格と一口価格
【血 統】 父と母父の組み合わせ
【厩 舎】 厩舎名
【馬 格】 誕生日
募集時馬体重
誕生日と募集時馬体重から推測されるデビュー時の馬体重
管囲(標準管囲との差)
【母能力】 母の最終クラス
獲得賞金
主に走っていた距離
【繁殖力】 牝系活力ポイント
母の出産時の年齢
第〇仔
仔の勝利数(左端が第1仔、Xは未出走引退、-は競争登録なしを意味する)
【総 評】 個人的な評価
評価一覧(84~94)
シ84 アイリッシュシー 牡 父ロードカナロア 期待値C
シ85 シフォンカール 牝 父ドレフォン 期待値D
シ86 ヒストリックレディ 牡 父レイデオロ 期待値E
シ87 セリユーズ 牝 父リオンディーズ 期待値C+
シ88 ステージディレクション 牡 父ヘニーヒューズ 期待値C+
シ89 トリフォリウム 牡 父ミッキーアイル 期待値E
シ90 パロネラ 牡 父フィエールマン 期待値E
シ91 メジロスプレンダー 牡 父サートゥルナーリア 期待値C
シ92 メジロコウミョウ 牡 父ルヴァンスレーヴ 期待値D+
シ93 ビップチャチャチャ 牝 父ホッコータルマエ 期待値D
シ94 キャニー 牡 父Munnings 期待値E
※評価基準は本募集から変えていません。また、調教の評価は10段階評価には加味していません。
個別評価(84~94)
シ84 アイリッシュシー 牡 期待値C
【馬 体】
【牝 系】

【価 格】7000万円(一口14万円)
【血 統】父ロードカナロア×母父Galileo
【厩 舎】手塚貴久厩舎
【馬 格】1月31日生 470kg 管囲20cm(+0.16)
【母能力】愛国未勝利
【繁殖力】出産時9歳 第4仔 42-1
【調 教】週3回×2本 15-16
~総 評~
母はガリレオ産駒で愛国で3戦0勝の未勝利馬で競争能力の裏付けはありませんが、母母、3代母が重賞馬で、少し遠いですが、3代母から愛1000ギニー勝馬など4頭のブラックタイプが出ており、牝系の良さは折り紙付きです。
母としてはこれまで4勝、2勝、1勝で、初仔キャリックアリードは大井に移籍して交流重賞で好走、第3仔タイセイカレントもサウジアラビアRCで2着に入るなど高い繁殖能力を見せています。
父キズナ、父リアルスティールでダートに出ているので、この価格でダートに出てしまうと厳しい面がありますが、脚元もすっきり見せますし、父ロードカナロアでこの形なら芝だと思います。
馬格、管囲共に十分で、馬格の心配はなさそうです。少しつなぎが長すぎるのは気になりますが、そこまで心配するほどでもないでしょう。管囲もそれなりにありますしね。
すでに週3回×2本を15-16で走っており、6月移動予定とのことで、標準よりも少し早めの9月頃にデビューするのではないかと思います。
総じてレベルが高い馬で、手塚厩舎という上位厩舎に割り振られるのも納得です。
勝ち上がりは固そうですが、7000万円という価格は「勝ち上がったぞ!やったー!」という価格ではなく、重賞1勝では足りません。
総じてレベルは高い、、、だけど価格7000万円でも欲しいかというと、、、うーーーーん。
シ85 シフォンカール 牝 期待値D
【馬 体】
【牝 系】

【価 格】2500万円(一口5万円)
【血 統】父ドレフォン×母父クロフネ
【厩 舎】深山雅史厩舎
【馬 格】2月10日生 馬体重452kg 管囲19.5cm(+0.08)
【母能力】2勝C 賞金1650万円 ダート長距離
【繁殖力】出産時10歳 第4仔 1X
【調 教】週2回×1本 16-17
【デビュー予想】年明け
~総 評~
母はダート1800mと2400mで勝利するも、2勝Cでは勝負に参加できず、競争能力はそこそこです。
母の血統表にはクロフネ、キンカメ、サンデーサイレンス、ノーザンテーストと日本の一線級種牡馬が揃います。しかし、母の競争成績を見ると、日本らしいスピードは皆無で、父にはスピードタイプが欲しいところですが、父ドレフォンだとスピードが足りません。芝のイメージは沸きませんが、だとすれば牝馬というのはマイナスです。
牝系はダイナカール一族ですが、4代母まで遡ります。ブラックタイプも3代母の仔まで遡らなければならず、牝系活力には期待できません。
母は年明けデビューで、本馬も現時点で週2の16-17とデビューはゆっくりになりそう。
そして右足ボーンシスト…ボーンシストはOCDとは格が違うリスクです。
さすがに難しいと思います。
シ86 ヒストリックレディ 牡 期待値E
【馬 体】
【牝 系】

【価 格】4000万円(一口8万円)
【血 統】父レイデオロ×母父ネオユニヴァース
【厩 舎】黒岩陽一厩舎
【馬 格】4月16日生 馬体重490kg 管囲21cm(+0.53)
【母能力】未出走
【繁殖力】出産時13歳 第9仔 4XX030XX-
【調 教】週5回(うち3回2本) 15-16
~総 評~
母は未出走馬。
3代母にはベガ、2代母からはハープスターが出ている血統で、バリバリの血統馬ですが、母はこれまで8頭出産して中央でデビューできたのは半分の4頭。
この牝系は虚弱体質で、走った時の上限は高めなんですが、そもそも走るところまでいかないという問題があります。
しかし、本馬は至って順調で、週5で15-16としっかり乗り込めていますし、順調なら夏デビューの可能性もあると思います。
馬格は490kgで管囲21cmと文句なし。
牡馬で4000万円と標準的な価格で、この条件ならお買い得、、、
父レイデオロか…父レイデオロ×母父ネオユニヴァースというのは、スピードに不安が残ります。
とはいえ、レイデオロ産駒の価格はもう下がっているので、牡馬で馬の形が気に入れば候補には入る馬だと思います。
シ87 セリユーズ 牝 期待値C+
【馬 体】
【牝 系】

【価 格】3000万円(一口6万円)
【血 統】父リオンディーズ×母父ディープインパクト
【厩 舎】田中博康厩舎
【馬 格】3月15日生 馬体重490kg 管囲19.5cm(-0.92)
【母能力】3勝C 賞金3910万円 芝中距離
【繁殖力】出産時7歳 第1仔
~総 評~
母は、芝1600m~1800mで3勝。準OPでは通用しませんでしたが、能力は高めと見てよいと思います。
そしてまた牝系が良い。
母母ミュージカルロマンスはBCフィリー&メアスプリントなどGⅠ2勝含む重賞4勝馬で超一線級のスピード能力を持った馬で繁殖成績は43133と化け物級。牝系活力は抜群です。
馬格は初仔の牝馬っぽさを感じさせない490kg。サイズ感は文句なし。
ただ、管囲19.5cmは、このサイズにしては明確に細いです。つなぎも立ち気味で故障のリスクはそれなりにあると思います。この骨格の細さは初仔の牝馬の良くないところが出てしまっている感じがします。
それが影響しているのかは分かりませんが、坂路は週2回しか乗り込めていないので、秋口までのデビューは難しいと思います。早くで10~11月かなという印象です。早くはなさそうです。
母セリユーズには相当期待していますし、本馬も良い馬だと思います。
ただ、懸念点がないわけではないので、そのリスクを許容できるのであれば。
私は結構気に入ってますが、出資するかは微妙なラインです。
シ88 ステージディレクション 牡 期待値C+
【馬 体】
【牝 系】

【価 格】3200万円(一口6.4万円)
【血 統】父ヘニーヒューズ×母父Malibu
【厩 舎】萩原清厩舎
【馬 格】3月12日生 馬体重500kg 管囲21cm(+0.3)
【母能力】米2勝
【繁殖力】出産時7歳 第4仔 81X
【調 教】週4回×日1~2本 14-16
~総 評~
母は米2勝。どの地域でどのレベルのレースを勝ったのかよくわからないので、競争能力は未知数です。
初仔Jumpin Judyはローカル競馬で8勝しており、それなりに稼いでいます。
第3仔はセレクトセールで落札されましたが未デビュー。
母母は米GⅠ3着がありますが、決して格の高いGⅠではないので、これをもって牝系活力があるというのは抵抗があります。
本馬(第4仔)はセレクトセールの当歳部門でノーザンに1650万円で落札されました。
いわゆる“ノーザンの目利き”というやつですが、当歳に目利きも何もないと思うので、そのようなものが存在するとしてもこの馬が目利きの対象とするのは無理があるように思います。
とはいえ、ノーザン育成の父ヘニーヒューズは貴重です。ヘニーヒューズは一時期ほどではないものの高期待値の種牡馬なので常に注目です。
第4仔と走りごろで、追加募集馬では一番調教進度が早く、夏デビューは期待できそうです。
馬格、管囲もダート馬として文句ない数字です。
生産牧場の格、母の能力、牝系には疑問符が付くも、価格も牡馬としては安めで条件は整っています。好条件です。
追加募集で買うならこの馬かなと思っています。
ただ、馬体の形は全然ヘニーヒューズっぽくないです、、、腹袋の小ささが気になりますし、ずいぶん胴が長く見えます。
思った形じゃないのは少し心配です。そのあたりを考えて最終的に決めたいと思います。
シ89 トリフォリウム 牡 期待値E
【馬 体】
【牝 系】

【価 格】3000万円(一口6万円)
【血 統】父ミッキーアイル×母父ドゥラメンテ
【厩 舎】西田雄一郎厩舎
【馬 格】1月29日生 馬体重480kg 管囲19.6cm(-0.54)
【母能力】未勝利
【繁殖力】出産時4歳 第1仔
【調 教】週3回×1本 15-16
~総 評~
母母はAJCダービー勝などGⅠ2勝で能力上位。オーストラリアの中長距離路線はレベルが低いのでその点は割り引く必要がありますが、さすがにGⅠ、それもAJCダービー勝ちは偉く、能力は上位です。3代母からも活躍馬が出ており、少なくとも母母までの活力はかなり評価できます。
ただ、母はキャロット募集の未勝利馬で能力的な裏付けには乏しく、2歳に屈腱炎で引退していますから、牝系の活力が継続しているかは微妙なところです。未勝利馬の産駒は期待値的には明確な減点材料です。初仔というのも牡馬とはいえ評価できるポイントではありません。
母は本馬を産んですぐにミックスセールで売却されており、ノーザンは繁殖としては期待していなかったようです。
父ミッキーアイルは、供用当初は活躍馬を連発しましたが、最近はその勢いに陰りがみられ、値段相応の種牡馬に落ち着いた感があります。減点材料ではもちろんないですが、強調点にはできません。
馬格は標準以上で、管囲は少し細いですが許容範囲。
週3の15-16と標準的な調教進度で、デビュー時期も標準の10月になりそうです。
3000万円の牡馬で価格は安めではありますが、それを加味してもワンパンチ足りません。
シ90 パロネラ 牡 期待値E
【馬 体】
【牝 系】

【価 格】3000万円(一口6万円)
【血 統】父フィエールマン×母父ロードカナロア
【厩 舎】稲垣幸雄厩舎
【馬 格】3月8日生 馬体重480kg 管囲19.5cm(-0.57)
【母能力】未勝利 賞金370万円 芝中距離
【繁殖力】出産時7歳 第3仔 11
【調 教】週3回×日1~2本 16-17
~総 評~
母は名牝モシーンの第3仔。
ロードカナロア×モシーンということで期待されましたが、残念ながら未勝利で終わり、繁殖入り。競争能力は評価できません。
牝系活力は文句なしで高く、母母モシーンの競争能力はいうに及ばず、叔母に重賞3勝のプリモシーンがいる牝系。牝系のサポートは期待できそうです。
第1仔はオーストラリアで走り2戦1勝、第2仔カルプスペルシュはスプリント戦で新馬勝ちすると、その後、マーガレットSで3着と一定の成果を上げています。
父フィエールマンは現状スピードが足りず、長めの距離での活躍が目立ちますから、父フィエールマンに母父ロードカナロアのモシーン牝系というスピード血統は印象が良いです。ただ、父としてプラスの評価ができるかというと、現状の成績では評価できません。あくまで組み合わせは良さそうという限度です。
馬の形からすればマイル以上でもやれそうです。
調教進度はやや遅れ気味で、現時点で週3の16-17だと、デビューは年末になりそうです。この辺りはフィエールマン産駒なのでやむなしというところでしょう。
馬格は標準以上で、管囲は少し細いですが許容範囲。
しかし、ボーンシストです。ボーンシストはリスクが高いです。
悪い馬ではないんですが、もうワンパンチ足りません。追加募集はこういう馬が多いです、、、
シ91 メジロスプレンダー 牡 期待値C
【馬 体】
【牝 系】

【価 格】5000万円(一口10万円)
【血 統】父サートゥルナーリア×母父シンボリクリスエス
【厩 舎】池江泰寿厩舎
【馬 格】3月3日生 馬体重450kg 管囲20cm(+0.46)
【母能力】2勝C 賞金5462万円 芝中距離
【繁殖力】出産時17歳 第9仔 006313-22
【調 教】週3回×2本 14-17
~総 評~
この馬が一番人気でしょう。
母は芝中距離で2勝しましたが、1勝Cのダート1800mで3着があり、ダートでも走れる馬でした。競争能力は上々といったところです。
これまで仔はずっとセレクトセールに出されており最近はキズナ産駒の牝馬2頭が8000万円前後で落札されています。
そう考えると、サートゥルナーリアの牡馬で5000万円は安いですね。
しっかり結果も出しており、ダートOP勝の第3仔ダノンスプレンダーを始め、デビュー2連勝を飾った現3歳のブラックルビーなど第3仔以降は複数勝利馬を連発しています。
母母はからはヒカルオオゾラ、サトノノブレスなども出ており、牝系活力は非常に高いです。
トニービン×シンボリクリスエスという古い血統ながら、十分現在でも通用しています。
馬体重は450kgと決して雄大とは言えませんが許容範囲内です。
ただ、一つ懸念点としては、背は非常に低く、胸囲も標準よりもだいぶ小さいです。
それでも450kgあるのは筋肉がよくついているからで、身はつまっているように見えるのですが、スケール感という意味では少し物足りないです。
父サートゥルナーリアなら芝を期待しますが、この馬体を見ると、ダートも少しよぎりますし、距離が持つのかはかなり疑問です。
母はもう高齢で、いつ繁殖能力が落ちてきてもおかしくない時期なのは気にかかりますが、直近産駒の活躍でその点は打ち消されているとみてよいでしょうか?高齢産駒で2020しか空胎がないというのはそろそろ息切れしないかという不安はあります。
厩舎は、一口界では使い方など含めて評価が高いとは言えない池江師ですが、指標を見るとかなり優秀で、個人的な評価は高いです。当然ノーザンも期待しているからこそ池江師のところに送り出すのだと思います。
調教はやや早めの進度で進んでいます。秋口までにはデビューできると思います。
総合評価は非常に難しいです。買える要素も多々ありますが、それと同じぐらい買えない要素もあります。
あと数か月で24産が来る状況で、それでも買いたい馬なのか、その点をあと少し考えたいと思います。
シ92 メジロコウミョウ 牡 期待値D+
【馬 体】
【牝 系】

【価 格】3200万円(一口6.4万円)
【血 統】父ルヴァンスレーヴ×母父キングカメハメハ
【厩 舎】高橋一哉厩舎
【馬 格】2月13日生 馬体重470kg 管囲19.5cm(-0.53)
【母能力】1勝C 賞金565万円 芝長距離
【繁殖力】出産時15歳 第8仔 003-23X0
【調 教】週3回×2 16-17
~総 評~
母は芝2000m~2400mを走って1勝。1勝Cで掲示板はなく、競争能力は評価できません。
三代母は名牝メジロドーベルですが、母母以下から活躍馬は出ておらず、牝系活力も評価は低めです。
しかし、繁殖成績は優秀で、ヴィクトワールピサ、アジアエクスプレスの産駒はダート短距離で3勝、2勝。ハービンジャーの産駒は芝長距離で3勝。ハービンジャー産駒は3勝Cで2着があり、4勝目もあるかもしれません。
産駒を見る限り、父の良さを生かす母に見えます。
だとすれば父ルヴァンスレーヴならダートでしょう。ただ、馬を見ると筋肉隆々という感じではないので、意外と芝なのか?と思ったりもします。
個人的には父の傾向と異なる方向に見える馬はあまり評価していないので、その点は割り引いています。
馬格は標準。管囲もぎりぎり許容範囲です。
調教は遅めですが、順調なら年内デビューはできると思います。
母は15歳と高齢の域に足を踏み入れ始めている年齢で、直近2頭が×0と結果が出ていないのは心配で、
父ルヴァンスレーヴも最近ようやく勝ち始めましたが、勝ち味に遅く現状は減点材料になります。父ルヴァンスレーヴは「芝でもやれる産駒が」と言われていましたが、蓋を開けてみればダート勝のみで、芝ではスピードが足りません。芝でもというのは裏を返せばパワーが足りないように見える馬が多いということで、本馬を見ると、その点も心配になります。
とはいえ、母の繁殖成績を考えれば、牡馬で3200万円というのはお買い得とも言え、デビューの遅さに目をつぶればそんなに悪くない選択肢には見えます。
4/6 ボーンシストを見落としてました…それなら3200万円でも厳しいという評価です。
シ93 ビップチャチャチャ 牝 期待値D
【馬 体】
【牝 系】

【価 格】2500万円(一口5万円)
【血 統】父ホッコータルマエ×母父ディープブリランテ
【厩 舎】佐藤悠太厩舎
【馬 格】2月22日生 馬体重510kg 管囲20.1cm(-0.86)
【母能力】未出走
【繁殖力】出産時7歳 第3仔 X-X
【調 教】週?回×1~2本 15-15
~総 評~
さて、追加募集の問題児です。
母は中央未出走。牝系は砂漠。2代母からOP勝が出ている程度で近親に活躍馬はいません。ちなみにそのOP勝馬が生産牧場で最も活躍した馬です。
第1仔、第2仔も地方馬で、活躍しているとはいい難い状況です。
とても牝系を評価して買える馬ではありません。シルクで募集される馬の中では最低レベルです。
でも、馬はいいんですよ。
父ホッコータルマエは基本的には地方種牡馬ですが、地方では結果を残しており、中央馬の勝上率も悪くありません。(もっとも、中央にはセレクトされた馬だけが出走しての勝上率だというのは割り引く必要があります)
管囲はサイズに比して細く、その点は不安がありますが、馬格はダート馬としては理想に近い510kg。良いケツしてます。
調教も非常に順調で、5月移動目標というのも吹かしではないと思います。
本馬は2024年のサマーセールでノーザンに1350万円で落札されたわけですが、それも納得の馬体のよさです。
じゃあ買えるのか?
結果が出ていない牝系、ダート牝馬という大きなマイナスを打ち消すだけの価値があるか?
うーーーーん。わからん。
シ94 キャニー 牡 父Munnings 期待値E
【馬 体】
【牝 系】

【価 格】5000万円(一口10万円)
【血 統】父Munnings×母父Big Brown
【厩 舎】松永幹夫厩舎
【馬 格】5月2日生 馬体重500kg 管囲21cm(+0.46)
【母能力】北米3勝
【繁殖力】出産時9歳 第3仔 1-0
【調 教】週?回×日?本 15-15
~総 評~
母は北米3勝馬。北米はどこで走って3勝なのかによって全然評価が違うので競争能力は何とも言えませんが、名前を聞いたことのないGⅢで4着に入っているので、そう悪くない成績なのではないかと思います。
第3仔と走りごろなのは好印象。
馬格もダートとしては理想に近く、管囲も太くて骨格も丈夫そうです。
父Munningsは、24年度の北米リーディング6位と高く評価されている種牡馬で、GⅠ勝馬も複数出しています。北米ではダート1600m~1800mとダート中距離を主戦場にしていますが、日本に輸入された仔はいずれもダート短距離を走っており、本馬もダート短距離との評価を受けています。
価格5000万円でダート短距離馬になかなか手は出にくいです。
肉付きも良く、ダート短距離馬としては良い馬だとは思いますが、日本のダート短距離路線で5000万円を回収するのは至難の業で、コスパという観点からはどうでしょう。